血を操りし妖夢の孫   作:田中仮名

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プロローグ:第2話:眼鏡と女神と疑心

周りを見ると父の好物であり、僕のトラウマの一つである【眼鏡】を掛けた怪物が僕を取り囲んでいた。

そしてその怪物共は【眼鏡に祈りを】という歌を熱唱しているのだ。

きっとこれは夢だ。

父さんの夢だ。

僕のトラウマの元凶である父さんの夢だ。

薄々気づいている方も居るとは思うが僕の父は変態である。…それも重度の。

眼鏡オタクにして眼鏡マニアにして大の眼鏡好きの変態さんである。

そして、その変態メガネスキーという怪物は不死身である。

そう、僕の父は眼鏡好きの変態にして不死身の半妖なのである。

…そして、不愉快なほどに強い。

昔はそうでも無かったらしい。

ただの不死身という能力だけだったらしいのだが、父が成人前、恋人であった母の為に自分の中にある妖夢の力を抑える事を決意し、2年間の攻防の末、力をコントロールする事に成功したらしい。

そんな訳でもの凄い強い父は3歳の頃から僕を眼鏡漬けにしたのだ。

…ちなみに旅に出る前まで(13まで)。

そんな訳で僕は父と眼鏡にトラウマがあるのだ。

 

まだ、怪物共は【眼鏡に祈りを】を熱唱している。

もう、我慢が…出来……ない。

「不愉快だから父さんは夢には出て来るなぁああああ‼︎‼︎‼︎‼︎」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「……はっ⁉︎」

覚醒し、飛び起きる。

周りにモンスター(変態眼鏡)が居ないのを確認するために周りをみわたそうと

 

 

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目が覚めたら周りにいるのは眼鏡の怪物ではなく、女神と天使だった。

「大丈夫ですか…?森で倒れてたみたいだから、心配だったんです」

「ここが死後の国か」

「お母さん…この人、大丈夫かな?」

「大丈夫よ、ただのお馬鹿さんみたいだから」

「シーザス、神は…生きてた」

「母さん⁉︎」

「大丈夫よ、ただの厨二病さんみたいだから」

「…そっか」

「いや『そっか』じゃないよ!ここは何処なんだよ!!」

「「しゃ、喋った⁉︎」」

「さっきから喋ってる!」

 

 

「改めまして、助けていただきありがとうございます」

「いえいえ、私は助けていませんよ。この娘があなたをたすけたの」

「シャ、シャルロットです。よろしくお願いします」

「シャルロットさん、か…よろしくお願いします。僕は神原千秋(かんばらちあき)と言います。気軽に下の名前で呼んでください」

「じゃあ千秋君?貴方はどうしてあんな所に倒れていたの?」

 

女神からの質問に対して僕は困っていた。

本当にこの人達に正直な事を言うべきか、言わないべきかについてだ。

この人達は『森の中で僕を見つけた』と言った。

つまり、この人達は森に何らかの理由で行っていた事になるだろう。

ベットの横にある窓から外を見ると森に近いのが分かる。

この人達からは悪意を感じないが、本当に悪意を持っていないとは分からない。

上手く悪意を隠している可能性もある。

前に、泊めていただいた所で僕は用心なんかせずに甘言に乗り、正直な事を言いって泊めていただいた次の日、僕は磔にされていた事がある。

その為に用心する必要があるのだ。

 

「えっと、すごく失礼なんですが…なんでそんな事きくんですか?」

 

自分でも酷いと思っている。

こんな麗しいブロンドの髪の女神と可憐な天使にそんな事を言うなんて。

 

「貴方が傷だらけだったから」

 

うん、こんな事を言ってくれる人は僕のであった中で全員悪人では無く、悪人に程遠い人達だった。この人達には本当の事を話してもいいだろう。

 

「そうですか…僕があそこに倒れてた理由は空腹ですよ」

 

ちなみに、僕がこの言葉を言った直後にまるでテンプレのようにお腹が鳴った。

 

「じゃあ、神原くん?ご飯にしましょうか。…ほら、シャルも手伝って」

「「は、はい!」」

 

 

 

今思うと、この時の出会いがなければ僕の物語は始まらなかっただろう。

 

 

 

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