昨日の一件も関係あるのか、今日の朝は妹がおれにくっついてくる。
…うん、今日はいい日になりそうだ。
吉日だ吉日。占いもおれ10位だしな。
朝からニヤニヤしてるとやはり母親に怪訝な顔をされた。
「あんた…朝からどうしたの?」
「いや、今日はいい朝だなーってさ」
おれは尚もニヤニヤしながら答える。
「シスコン…」
母にぼそっと言われてしまった…
「…ごちそうさま…」
おれはさっさと仕度して、家から緊急脱出をはかった…
緊急脱出時、妹をはがすのに名残惜しいものがあったが、仕方ない…仕方…ない。
そして、学校へつく。
もう何回ここにくりゃいいんですかね。
来れば来るほど来たくなくなる…なんか魔法でもかかってるのか。
教室につくと…まぁおれは来るのが遅いからみんないるわけで、席につくと…まぁ空桜がでてくるんだよな。
だが、今日に限っては空桜が来る前に別のやつが来た。
「おい、ツラ貸せよ」
そういって近づいてきたのは新学期早々トイレでおれに絡んできたやつだった。
「何の用だ?」
「いいから早く来い」
黙ってついていく。ツラを貸すのはいいんだけど、出来れば綺麗に使うか綺麗にしてから返して欲しいものだな。
連れてこられたのは何故か屋上…なになに、風に当たりながら愛を語り合うの?ごめんよ、おれはそっちの気はないんだよ。
おれが断る言葉を考えていたら二人組は振り返った。
「お前、昨日何かあったか?」
突然そんなことを聞かれて拍子抜けする俺。
「…何かって例えば?」
「そうだな…例えば、妹をかばってやったとか?」
そう言いながら気味の悪い笑顔を向ける二人。
「へぇ?しってんだ。昨日の事」
俺は特に隠すことでもないのではっきりという。
「そうそう!昨日ね、うちの妹が頭ん中空っぽそうなやつに知能レベルの低い突っかかり方されててさぁ…毒されないうちに助けたのさ」
相手の2人組は明らかに苛立っている…ふふふいい感じだ。
「へぇ?それで?」
1人が怒りを抑えながら聞いてくる。
「それで?それだけだけど?」
「そうか。その中坊なんだけどよぉ、おれらの妹なんだわ」
「ほへぇ!だから、あんなにばかなことしか言えなかったのか。納得したぜ」
こいつらの妹だったってのは想定外だったが、まぁいいか。ただでさえ不機嫌な俺に突っかかってくるからだ。兄妹共々馬鹿で笑いを抑えるのが大変だぜ。
「こいつ…」
1人はだいぶご立腹のご様子だ。さぁ、いつ殴りかかってくるかな。
すると、予想外のことが起きた。
「てめぇ…どうなっても知らねぇぞ?」
そう言うと2人とも屋上から消えてしまった。
チッ…なんか消化不良だな…
にしても、毎度毎度彼らは何なのかね。
暇なのかな?それとも寂しいのかな?
いくら寂しいからってこっちに来ないでもらいたいね。
おれは1人でも彼らと違って寂しくはないからさ。
丁度屋上に来たから、チャイムが鳴るまで屋上にいることにした…