もし仗助が3部にいたら?   作:しろた

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タイトルで既にネタばれ。


再会しよう!

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「おぉ~本当にこんな砂漠でセスナが飛んでるぜ。」

「なんじゃ、わしの言うことを疑っておったのか?」

 

『太陽』の暗示を持つスタンド使いを撃破した後、夜の行軍は危険だと判断したジョセフに従って一晩そこに留まった一行。翌日、光線でやられたラクダをメカに乗せ、交代で運転しながら目的地までただただ前進を続けた結果、夕暮れまでにはヤプリーンに行きついた。

ちなみに高温で倒れたラクダはちょっと水をやったら復活した。なんというド根性ラクダ。

 

遠くに村の建物と、飛行機の発着場とおぼしきフェンスに囲まれた滑走路が見える。長い時間をかけ蜃気楼のようだった村の建物が確固たる姿を一同に見せた頃、空の上からキィーンという小型飛行機特有の駆動音がした。

 

ジョセフたちが村の入り口近くまで到達したタイミングで、ちょうど村に着陸するセスナがあったらしい。村に入った彼らは、宿泊先を確保する前に次の足の姿を見ておこうと、発着場へ向かう。

 

緩やかに惰性で回転するプロペラがその動きを止めた頃、ドアから乗客と操縦士が降りてきていた。信仰する教義の関係か、それとも砂漠の砂と日差しから身を守るためか、乗客はみな一様に体型を隠す長い衣をまとい、顔もヴェールで覆い隠されている。

 

フェンスの出入り口から村へと向かう乗客と入れ違いに、ジョセフたちが滑走路へと入っていく。一人の乗客がすれ違いざまにジョセフへ何か声をかけたのが、かろうじてすぐ隣に居た仗助にも聞こえた。

 

声をかけた乗客も、かけられたジョセフも、そんな事実はないとばかりに一切の動きに乱れを見せず、そのまま別々の方向へ進んでいく。断片的に聞こえた言葉と、何処か聞き覚えのあるその声に当の人物の正体を察し、仗助もなにごともないように歩みを続けた。

 

着陸後、機体のチェックを行う操縦士にジョセフが話しかける。

 

「わしらはとてもとても先を急いでおる。村にとって生命線になっておるのはわかってい

 るが、セスナを一機売ってはくれんか。言い値の倍は払うぞ。」

「あ~ん?随分と剛毅なことを言うね。顔役に話を通さなけりゃなんとも答えられないが、

 そんだけ払ってくれるんならどんな業突く張りでも首を縦に振るだろうよ。んでも・・・

 あんたら5人かい?」

 

話しかけられた男が整備の手をとめ、ジョセフたちに顔を向けて彼らの人数を確認した。

 

「ん?・・・うぅむ。まぁ、そうだが。」

「そうかい、そいつはお互い運が無かったね。このセスナは運転席含めて4人乗りだ。

 あんたらかなりガタイが良いし、どう頑張ったってこの飛行機にゃあ全員は乗れないね。」

 

コンコンと軽くセスナをノックしながら、そんなこと見りゃあわかるだろと言いたげにあきれた様子で操縦士の男が言う。

 

「あそこのセスナはどうだ?見たところこっちのよりデカイみたいだが。」

 

承太郎が滑走路の隅にひっそりと置かれたもう一機のセスナを目ざとく見つけ、口をはさむ。

 

「運が無いっていうのはあれのこともさ。ありゃあたしかに客だけで5人乗せられるが、

 残念、今故障中ね。」

「故障中?部品でも足りないのか?」

「バードストライクってやつね。鳥が突っ込んできたもんで、軸そのものがゆがんじまっ

 たのか、死骸の一部で目詰まり起こしてんのかプロペラが回らなくなってしまったよ。

 うちのエンジニアじゃあお手上げだったから、今別のセスナが町まで飛んで修理の手配

 をしているところね。」

 

ほう、とジョセフが仗助に目配せをする。素早くその意を汲んだ仗助が、故障したセスナへ向かう。

 

「壊れた扇風機とかよ~。とりあえず叩いてみりゃあ、あっさり動いたりするもんだぜ。」

 

何をする気だと駆け寄る操縦士の男の視界をジョセフたちが前方に立ちはだかることによって塞ぐ間に、仗助とクレイジーダイヤモンドがプロペラ周辺を目いっぱい殴りつけた。

 

「ほら、やっぱり叩いたら調子が良くなったみたいだな。確かめてみなよ。」

「そんなんで治ったらエンジニアの飯の食いあげ・・・えッ!?う、動くぞッ!!」

 

仕方なさげに異邦人の茶番劇につきあった男は、ため息ではなく驚嘆の息をつくことになった。これまで何をしようともどこかで引っ掛かったように動かなかったプロペラが、オーバーホール仕立てのような軽快さで回り出したのだから。

 

キツネにつままれたような顔をしてセスナから降りる男へ、ジョセフが改めて商談を申し入れる。もちろん男に異論はなかった。

 

 

もうすぐ日が暮れる。

男へチップをはずんで顔役への説明など面倒な手続きを全て丸投げした後、村に唯一のホテルに一泊し、翌日の朝早くには出発することに決めるジョセフたち。

 

敵との交戦と慣れない砂漠の道のりがやや堪えたのか、ジョセフの不自然な部屋割に特に異議を唱えるものもなく、言葉少なにそれぞれの部屋へ入っていく。ちなみにここでの部屋割は、花京院とポルナレフ、承太郎と仗助、そしてジョセフがツインの部屋に一人、というものだ。

 

狭い部屋の中、眠りもせずに承太郎と仗助はベッドに腰掛け、誰かが来るのを待っていた。

 

それほど待つことなく、待ち人がドアをノックする。

返事の代わりに仗助がそっとドアのカギを開け、ひそやかに廊下の二人を招き入れる。

無言のまま部屋に入って来たのはジョセフと、発着場ですれ違った乗客の一人。

 

おもむろに乗客がヴェールを脱ぐと、現れたのは彼らの予想通りの顔だった。

 

「9日ぶりか?お互いここまで無事で何よりだったぜ。」

「久しぶり、ってほどでもねぇか。上手く合流できて良かったっスね、アヴドゥルさん。」

 

そう、乗客の一人とは、カルカッタで分かれたアヴドゥルだ。

 

「なんじゃ、ちいとも驚かんなお前ら。面白くないわい。」

「俺はたまたまアヴドゥルさんがじじいに声をかけたのが聞こえたんで。」

「パイロットに俺たちの人数を確認された時、少しだけジジイが言い淀んでただろう。

 それでピンと来たぜ。」

 

ぐぬぬ、と妙なところで悔しがるジョセフを差し置き、アヴドゥルが話を進める。

 

「まぁいいじゃないですかジョースターさん。明日は早く出発しなければならないのです

 から、さっさと話を終らせてしまいましょう。」

 

別行動中、SPW財団の秘匿回線に暗号を残すことでジョセフとアヴドゥルは連絡を取り合っていた。ただしそれも最低限の情報のみで、アヴドゥルが具体的にどのように行動したかまでジョセフには伝わっていない。

 

「これは直接会ってから報告した方がよいと思い、お知らせしませんでしたが・・・。」

 





原作とアニメでジョセフはどうやってセスナを買ったんだろう。。。
小切手使えたのかなぁ。
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