IS仮面ライダーの力を持つ男はアベンジャーズの一員!? 作:バケツ頭
加賀山サム、完!?
人は死ぬ時、走馬灯のように思い出が駆け巡るらしいが俺も例外ではなかったようだ。あぁ、初めて俺の給料で買ったガブリボルバー………俺が作ったスペシャルハンバーガー…………そんなことよりも一番思い浮かぶのはシャルロット・デュノア…………俺が恋心を抱いている彼女の顔だ。
「おい!誰か担架を持ってこい!!」
「サムしっかりして!!サムっ!!」
サムは今チェイサーでもスカイライダーでもない姿で横たわっていた。以前、非常時用に作っていた試作品パワードスーツ『G3マイルド』を装着していた。しかし、無残にも仮面は割れ装甲にもヒビが入りインナー部分からは血が大量に溢れ出ていた。シャルロットや一夏達はサムに駆け寄った。
俺をこんな風にしやがったクソッタレ野郎はふてぶてしい笑顔をこちらに向けた。そのクソッタレ野郎もアーマーを着ていた。両手には二本の鞭を持ち特殊な形をした仮面をつけている男だ。
そろそろ意識が切れそうだから何故こうなってしまったのかは、回想で見てもらうことにしよう。事の発端は今から約24時間ほど前に遡る。
シャルロットは一人悲しげな顔をしていた。その理由は一週間前にかかってきた一本の電話によるものだった。
「シャルロットどうかしたのか?」
「…………え?な、何でもないよラウラ」
「そうか」
はぁ、どうすればいいんだろう。いよいよ明日、僕は本国に帰らなければいけない。でも、帰る前にサムに僕の想いだけは伝えないと。
「んー、ストレートに君が好きです!とかかな。いやいや、定番すぎるな。詩で告白ってのも今時の女子受けは悪そうだ」
そんなシャルロットとは裏腹にサムは今屋上で寝転がり、どう告白しようか考えていた。現在の時刻はもう放課後、みんなはいつも通りISの訓練に励んでいた。チェイサーはまだ修理してないしトルネードにもヒビが入り危険な状態だ。問題は山積みだが時間はどんどん過ぎていく。
「あー、どうすりゃいんだろうね〜」
俺は寝転がりヘッドホンをつけた。今日は晴天で日向ぼっこをするには最高の天気だった。
『♪〜enjoy!音楽は鳴り続ける!its'join!届けたい胸の鼓動!!』
お気に入りの曲を堪能しながら青空を眺め続けた。しかし、それも数十秒だけだった。突然俺の顔を女子生徒が覗き込んだ。その女子生徒は水色の髪で容姿端麗、ナイスバディときてる。更に扇子を手に持っていた。
「君が加賀山君?」
「YES!I AM!!で、何用で?」
「初めましてかな?私は更識楯無。この学園の生徒会長よ」
あー、どっかで見た事あると思ったら生徒会長さんか。そういや、全校集会で喋ってたな。
「別に用ってほどの事でもないんだけどね。少し興味があるの…………アベンジャーズにね」
「What!?どうしてそれを?」
「私の情報網は伊達じゃないわよ?」
恐ろしいな、プライバシーもへったくれもありゃしない。
「ところで、今あいてる?」
「ま、暇といえば暇だけど」
「もしよかったら貴方がどれくらい強いのか、腕を見せてくれない?」
「別にいいですよ」
俺は立ち上がりシャツの袖をめくり更識会長に見せつけた。
「何してるの?」
「腕を見せてます!……………………冗談ですよ、20分後道場でやりますか」
「分かったわ」
そして、20分後道場には道着を着た更識会長と道着は持ってないのでジャージを着ている俺の姿があった。更識会長いわく別にジャージでも構わないそうだ。
「じゃあルールは片方がが地面に背中をつける、もしくはK.O.されるかでいいわね!」
「いいともっ!!Let the game bign」
俺は楯無会長に向かって走り殴りかかった。だが楯無会長は慌てる素振りを見せず簡単に受け流した。勢い余った俺は思わずよろける。楯無会長は追い打ちで肘打ちを繰り出した。よろけていた俺は踏みとどまり肘打ちを受け止めた。
「へえ、なかなかやるじゃない。でも!」
楯無会長は俺の腕を払いのけ俺の腹部に蹴りを入れた。蹴りをまともに喰らった俺は後ろに下がり腹部を抑えた。女子とはいえこの威力はなかなかだった。
「ぐうっ…………ストレッチしてくるんだったな」
「そろそろギブアップする?」
治りかけの傷が開いてきたかもな。段々と体中が痛くなってきた。仕方ない、この技はかーなーりせこいがやるしかない。
「行くぞ!北斗珍拳奥義、夏美ゲドン覚悟するであります !!」
俺は楯無会長に向かって走り出した。しかし、攻撃は一切加えずそのまま走り抜けた。
「虚仮威しかしら?」
「自分の額をよく見るであります!」
更識会長が額に手を当てると何かヌメッとしたものがへばりついていた。そして、それを確認すると会長の顔がどんどん青ざめていった。よし、いい反応だぞ。
「こ、これもしかして」
「そう、梅雨の時期によく出るアレです」
「ひぃっ!!は、早く取ってぇ!!」
「隙ありぃぃぃ!!」
俺は半ば放心状態の更識会長をつかみ大外刈りで倒そうとした。更識会長は倒れざまに俺を掴みそのままともに倒れた。
「おおっと!!…………大丈夫です、か?」
あろう事か倒れざまに更識会長の豊満な胸を掴んでいた。これはいわゆるラッキースケベってヤツかな?
「きゃあっ!加賀山君のエッチ!」
「いや申し訳な「サム?」シャ、シャルロット!?」
声のする方にはシャルロットが呆然とした顔で立っていた。目には涙を浮かべていた。おいおい、嘘だろ!
「シャルロット聞いてくれ!これは「サムのバカっ!!」あ、待ってくれ!シャルロット!!」
俺の制止も虚しくシャルロットは出て行った。俺の頭は真っ白になってしまった。早く誤解を解かないと。
「その、悪い事したわね」
「いや、別にいいんですよ」
「あの子、確かフランスの代表候補生の子よね。貴方の彼女?」
「そうだったらいいんですけどね」
俺は道場を後にしシャルロットの後を追った。シャルロットに追いつくと俺は彼女の手を掴んだ。
「は、離してよっ!!」
「誤解なんだ、あの人とは何もない。何故そんなに怒るんだ?」
「サムには僕の気持ちなんて分かるはずないよ!」
「分かるさ、君がどんな気持ちかぐらい」
「じゃあ僕が今どんな気持ちかわかる!?最近僕が何に恐怖して何に腹が立っているのか分かるの!?」
「そ、それは」
シャルロットは呆れた顔でその場を立ち去った。俺は引き止めようとしなかった。シャルロット…………すまない。
部屋に戻ったシャルロットは一人泣いていた。何故、自分はあん何も怒ってしまったんだろう。僕はただ想いを伝えたかっただけなのに。今まで溜まっていたものを全てサムにぶつけるなんて最低だよね。その時、ラウラが部屋へと戻ってきていた。
「戻ったぞ…………シャルロット?」
「ラウラぁ、僕どうしたらいいの?」
泣き噦るシャルロットを抱き寄せ頭を撫でるラウラ。その後落ち着いたシャルロットはラウラに全てを話した。一週間ほど前義母から電話がかかってきた。
その内容は余りにも身勝手なものだった。IS学園を退学しアレックス・ハマーと結婚しろと言い出したのだ。勿論シャルロットは頑なに断った。だがそんな言葉には耳も傾けず更には脅迫までしてきた。結局強引にはいと言わされ会話は終わった。
そして次の日、俺は朝一番シャルロットに謝ろうとした。しかし、シャルロットは何処にもいなかった。SHRの時間になり俺は教室へと戻った。もしかしたらもう教室にいるのか。
「なぁ皆シャルロット見たか?」
「サム…………言いにくいんだが」
ラウラが声を続けようとした時織斑先生が教室に入ってきた。更にその後山田先生と私服姿のシャルロットが入ってきた。
「席につけ。SHRを始める」
俺たちが席に着くと山田先生が悲しい顔をしてこう言った。
「今日は皆さんに残念なお知らせがあります。デュノアさんが今日付けで本校を退学しフランスに帰国されます」
その言葉でクラス中がざわついた。
「な、何ですとおっ!!」
「落ち着け加賀山」
「落ち着けるわけないでしょ!!シャルロットどうして帰るんだよ!?」
「それは俺が説明しよう」
突然、見知らぬ男の声が響いた。しかしサムにはこの声に聞き覚えがあった。たった一度会っただけで俺が不愉快になった相手だ。
「アレックス・クソッタレ・ハマー」
「久しぶりだな加賀山。パーティ以来か」
「お前が一枚噛んでるわけか、彼女をどうする気だ?」
「どうするって、俺の奥さんになってもらうのさ」
この発言でクラス中のざわめきはピークに達した。同時に俺の怒りもピークを迎えていた。アレックス・ハマーとはスタークインダストリーズ主催のパーティで初めて会った。前社長のジャスティン・ハマーが逮捕され会社は倒産の危機に瀕したところ、甥であるアレックスが後を継ぎ会社は持ち直しわけだが所詮二流、スタークインダストリーズとは天と地の差だ。
「そんな事させてたまるか」
「いやいや、もう決まってる事だ。君がどう足掻いたって無駄さ」
「この野郎、俺を敵に回せば後悔するぜ」
サムは今までにないくらい殺気を放っていた。クラスの皆は思わず冷や汗をかくほどだった。
「そんなに言うなら決闘でもするか?俺が負ければ彼女を諦めて手を引く。俺が勝てば彼女は俺のものだ」
「いいぜ、なら放課後にアリーナで勝負をつけてやる」
「なら、これにサインを」
するとアレックスは懐から紙とペンを取り出した。その内容は、この戦いで万が一どちらかが死んでも一切責任を負わないという、いわば誓約書のようなものだった。俺はアレックスからペンをふてぶてしく取りサインした。このクソ野郎、絶対に後悔させてやる。
放課後俺は大きな段ボールを抱え更衣室に来ていた。アレックスはISで来てもいいと言いやがる始末だが、生憎とチェイサーの修理はまだ終わっていない。それにスカイライダーになるわけにもいかない。というわけで、以前俺が作ったパワードスーツ『G3マイルド』の出番ってわけだ。アイアンマンスーツよりは劣るがないよりはマシだ。
更衣室に着くと段ボールからインナーを取り出しスーツを装着し始めた。俺が準備をしているところに一夏達がやってきた。その中にはシャルロットの姿も。
「サム大丈夫なのか?」
「勿論、あんなもやし野郎に負けてたまるか」
「でもあいつ格闘技の達人よ?」
「それは知ってるよ、奴がつぶやいてたから」
「サム…………昨日はごめん。一週間に電話がかかってきて、大人しくしなければ刑務所送りにしてやるって言われて「何も言わなくていいよ、気付いてやれなかった俺が悪かった」
顔以外の装甲を装着し終えた俺はヘルメットとショットガンを持ちアリーナに向かった。頼んだぞ俺の体、この勝負だけは絶対に負けられないんだ。
「この件が片付いたら君とゆっくり話がしたい」
俺は意を決してアリーナに出た。そしてヘルメットを被るとディスプレイに情報が映し出された。準備が完了したおれはアレックスが出てくるのを待った。アレックスも準備が整いアリーナに出てきた。俺はアレックスの姿を見て驚愕した。大分スマートにはなったがあれは紛れもなくイワン・ヴァンコが着ていたと言われるウィップラッシュのアーマーだった。ボディの色は黒で仮面は赤色だ。
「おい!何故それをお前が!?」
「あいつのデータのバックアップさ。ウィップラッシュmarkⅢってところだ。この戦いのルールは一つ、どちらかが意識を失うまで闘いづつける事だ」
「you son of a bitch」
『只今より、アレックス・ハマーと加賀山サムの試合を始める!試合、開始!』
開始のブザーが鳴り響き俺はショットガンを構えた。ウィップラッシュは鞭を振り回しこちらに近づいてきた。すかさず俺はショットガンを撃ち出した。しかし、ウィップラッシュはそれを諸共せず鞭を当ててきた。
「フッ!」
「くっ…………ハッ!!」
攻撃をかわしウィップラッシュの懐に入り込み腹部に拳を叩き込んだ。
「…………」
「どうした?こんなもんか?」
その時、俺のヘルメットに通信が入った。その主はなんとアレックスだった。
「なんだよ?」
『一ついい事を教えてやる。最近IS学園は奇襲を受ける事が多いそうじゃないか』
「だからなんだ?」
『もしかしたら管制室辺りに爆弾が仕掛けられてるかもしれないな』
俺は管制室の方を振り向いた。すると、確かに爆弾の反応が出ていた。いや、アレは唯の偽物で虚仮威しだけかもしれない。けど、もし本当なら皆が。
『これ以上、俺を攻撃するかあいつらにチクれば爆発するかもな』
「チッ、卑劣な手を使いやがって」
『策士と言って欲しい、ね!』
俺はショットガンを地面に落とした。するとウィップラッシュは鞭を俺の右腕と首に向きつけた。そしてその鞭から高圧の電流が流れた。
「ぐああああ!!」
俺の右腕はまだ以前の怪我が殆ど完治しておらず、そのため直ぐに血が溢れ出した。
『人の体ってどれくらいで切断できるかな?』
電圧はどんどん上がっていく。数分この攻撃が続いた。ディスプレイを見るとエネルギー残量もほぼ0になっていた。まずい、装甲にひびが入り始めた。それに意識も…………ダメだ!ここで諦めればシャルロットが。
「おい…………そんなモンか?玉無しやろう!」
「まだ減らず口を叩けるとはな」
ウィップラッシュは鞭を巧みに操り俺を回し始めた。そして3周ほど俺を回し放り投げた。放り投げられ着地と同時に右肩と左腕の装甲が剥がれた。俺はすでに虫の息だった。
「おいハマー!もう加賀山は戦えない!これ以上はやめるんだ!」
「何を言っている?ルールを忘れたのか?気絶するまで闘いづつける事を」
意識が朦朧としている俺を無理やり立たせ今度は肉弾戦に持ち込んできた。右、左と交互に拳を繰り出してくるウィップラッシュ。しかし、俺にはガードする力も残っていなかった。
「一つ豆知識を教えてやる…………鞭を…………武器に使う奴って大抵は変態らしいよ」
「お願いやめて!!サムが…………サムが死んじゃうよ!!」
「悪いな、こいつは誓約書のサインしたんだ。だから!」
渾身の一撃をサムの腹部に叩き込むウィップラッシュ。サムは思いっきり吹き飛ばされ後方に下がった。しかし、サムは無理やり体を起こした。よろめきながらも尚サムは構えていた。だがその威勢も虚しく、
「そろそろ終わりにしてやる」
ウィップラッシュは右のショルダーからミサイルを俺に撃ち込んだ。ミサイルが俺の体にぶつかった瞬間、小規模な爆発が起こった。その爆煙はサムを覆い安否が分からない状態だった。
「サム!!」
「そんな…………嘘っ」
シャルロットは思わず手で口を押さえた。そして爆煙が晴れるとそこには仰向けになったサムの姿が。インナー部分からは大量の血が溢れ装甲はボロボロ、更にヘルメットが無残にも割れていた。
「誰か担架を持ってこい!!」
「サムしっかりして!サム!!」
このシーンは見たよね?というわけで今回は俺氏もマジで死ぬかもしれないな。俺が死ねばこの二次創作もお終いだな。まさかBADENDを迎える羽目になるとは…………呪ってやる作者!あー、背中に天使の羽が生えた二頭身のスカイライダー達が俺を迎えに来たようだ。何だか眠くなってきちゃっ…………おやすみ、パトラッシュ。
目を覚ますと、フランスに住んでいた家の近所の公園のベンチに寝ていた。そして俺の体は縮んでいた。APTX4869を飲んだわけでもないし…………それによく見たら幼い頃のシャルロットが膝枕してる。カワイイ。俺はゆっくりと起き上がる。
「おはようサム」
「ここは?俺確か…………死んじゃったのか?」
「死んでないよ、ここはサムの夢の中」
「そうか、通りでハルクがドレス着て踊ったりフューリーのヘアスタイルがアフロなわけだ」
「あ、お母さんだ!じゃあねサム!」
「お、おい!シャルロット待ってくれよ!伝えたいことがあるんだ!」
必死に追いつこうとするがシャルロットに追いつくことはできなかった。そしてアフロのフューリーが俺の肩を叩きこういった。
「次に彼女に会ったらこう伝えるんだ。俺はいい男、君はいい女とな。ハルク頼む」
「ウオオオオオッ!!!」
「またこれかよ!!」
ハルクの渾身の一撃をくらい俺は目を閉じた。そして次に目を開けると見知らぬ天井だった。いや本当に知らない天井だよ。ここどこ?辺りを見回すとどうやら病室のようだ。脇の席にはトニーが座っていた。
「目が覚めたか寝坊助?」
『♪〜Alone again , naturally』
「目が覚めたけどさ、その音楽止めてくれよ」
「そう怒るな」
トニーは渋々プレイヤーの音楽を止めた。ったく、こんな時にアローンアゲインなんかかけるなよな。
「どれくらい寝てた?」
「一週間てところだ。ハマーにやられた後病院に緊急搬送され緊急手術、右腕の傷は残るらしいぞ」
なんてこった。シャルロットはあのアホの玉無しやろうに好き勝手されてるのか。
「あ、そうそう。これ見たか?」
「何あいつのツ◯ッター?」
「明後日婚約パーティーをやるってツイートさ。彼奴のいつもの手口だな」
「いつもって?」
「気に入った女性を彼女にするのさ。彼女になったのはスーパーモデルや美人ばかりだ。調べてみた結果、どうやら彼奴は自分の彼女だった女性を監禁してい部下達に遊ばせてるらしい」
「それじゃあシャルロットも!?」
「恐らく…………結婚して数週間は大事に扱ってくれるが飽きたら彼奴の部下に弄ばれるかもな…………行くか?」
「勿論だ。あの腐った成金野郎をぶっ飛ばしてやる!」
俺は勢いよく布団を払いのけベッドを降りた。しかし、立った瞬間俺の体に尋常じゃない激痛が走り思わず倒れこんだ。
「言い忘れてたが全治数週間らしいぞ」
「それを早く言え〜」
今回はここまでです。今回登場したG3マイルドはSICの物と思ってください。次回トニーとサムが開発したチェイサーの新フォームで殴り込みに行きます!