問題児たちと箱庭最強が異世界から来るそうですよ? 作:shu.
いっそのこと気分転換に問題児以外のやつも書いてみようかな?
「「「じゃあこれからよろしく、メイドさん」」」
「「「「え?」」」」
“ペルセウス”とのギフトゲームが終わり、レティシアを助けて、レティシアが目を覚まして言った第一声がこれだった。
「え?じゃないわよ今回のゲームで活躍したの私たちだけじゃない?あなた達はくっ付いてきただけだもの」
「うん、私なんて力一杯殴られたし、石になったし」
「私も石になったわ」
「俺も殴り飛ばされたな」
「というわけで所有権は4:2:2:2で話は付いた。ちなみに悠が4な」
「何を言っちゃってんでございますかあなた達は!?」
「なに勝手にきめてんだよ……はぁ」
黒ウサギとジンは混乱し、悠は思わずため息をついた。
そんな中、当事者であるレティシアは冷静だった
「ふむ。そうだな。今回の件で、私は皆に恩義を感じている。コミュニティに帰れたことに、この上なく感動している。だが、親しき仲にも礼儀あり、コミュニティの同士にもそれを忘れてはならない。君達が家政婦をしろというのなら、喜んでやろうじゃないか」
「レ、レティシア様!?」
「だが…………」
レティシアはじっと悠を見つめる。視線に気づいた悠はレティシアに微笑みを見せ、頭を撫でる。
「レティシアがそれでいいなら俺は何も言わねーよ。確かにお前は俺のものだ。それは今もこれからも変わらない。けど別に俺はレティシアを束縛しようとは思ってないからな、好きなようにしていいぞ」
「そうか、わかった。……………………悠になら束縛されてもいいのだが」
「ん?何か言ったか?」
「な、何でもない!そ、それより、悠の許可が出たんだ。私でよければ喜んで家政婦をしようじゃないか」
「やった!私、ずっと金髪の使用人に憧れていたのよ。私の家の使用人ったらみんな華も無い可愛げの無い人達ばかりだったんだもの。これからよろしく、レティシア」
「よろしく・・・・いや、主従なのだから“よろしくお願いします”の方がいいか?」
「使い勝手がいいのを使えばいい」
「そ、そうか。・・・・・いや、そうですか? んん、そうでございますか?」
「黒ウサギの真似はやめとけ」
そんな風に楽しそうに会話する悠たちをみて黒ウサギは肩を落としていた。
ーーーーー
悠はレティシアの部屋を出て、アルゴールこと、アルの部屋に来ていた。
「まったく。気持ちよさそうに寝やがって」
悠の目の前にはアルがベットで気持ちよさそうに寝ていた。その姿はルイオスと戦った時のものではなく、腰まで伸びた髪に、透き通った肌。あの時とは別人に思えるほど姿が変わっていた。
「アルの寝顔を見るのはいつ以来か」
そう言いながら悠がアルの頭を撫でるとアルの眉毛がピクッと動く。
「…………アル?起きているのか?」
悠の言葉にまたピクッと眉毛が動いた。ここで悠はアルが起きていると確信した。
「…………起きないのならレティシアのところにぃッ!?」
いきなり悠はアルに腕を捕まれ、ベットに引きずり込まれる。すると、アルに抱き締められ、身動きがとれなくなった。
「行かせないよ~だ!んん~!久々のゆーゆーの匂いだ~」
ゆーゆーとはアルが勝手につけた悠のあだ名だ。
「アル?ちょっと離れてくれないか?」
「いやーだね。絶対に離れないもーんだ」
こうなると何を言っても意味がないことを悠は知っているのですぐに諦める。
「そーかい。なら、気がすむまで抱きついているといい」
そう言いながら悠はアルの頭を撫でる。
「んっ。えへへ~♪ゆーゆー大好き!」
気持ちよさそうに目を細めるアル。
「ねぇ、ゆーゆー。ありがとうね?」
「アルを”ペルセウス“から解放したことか?」
「うん。”ペルセウス“に使役されていた間はホントに地獄だって思えた。ゆーゆーには会えないし、あそこのリーダーは気持ち悪いし外道だし名前負けしてるし。そんな奴に無理やり従わせられたんだから。なんど殺したいと思ったことか」
「…………ルイオスの評価が酷すぎるな」
アルの言葉に苦笑いしか出来ない悠。
「まぁ、そんなこと今はどうでもいいんだよ!あのね、ずっとゆーゆーに会えなかったからゆーゆー成分がたりないのです!」
「なんだよそのゆーゆー成分ってのは」
「ゆーゆー成分は、私が生きる為に必要な成分なの!補給方法は、ゆーゆーとイチャイチャするしかないんだよ!でもね、ずっとゆーゆーに会えなかったからイチャイチャするだけじゃ足りないの!だからさ、だからさ!」
アルのは悠と目を合わせる。
「しよ?」
アルの言葉を聞いた途端に目を反らす悠。
「あ、あー。そーいえばー。白夜叉の所に行かないとだったー」
「ちょっとー!なんで逃げようとするのー!?」
「だってお前いつも激しいだろ!?お前とヤッた後の脱力感半端ないんだぞ!?」
「大丈夫大丈夫。箱庭最強は伊達じゃないでしょ!」
「いやいやいやいや!箱庭最強ってのは別に性欲が箱庭最強っていう訳じゃないからな!?」
「むぅ~。わかったよ~」
アルの言葉に悠は「わかってくれたか」と心のなかで呟いた。
「じゃー。ちょっと手を出して」
「ん?こうか?」
ガチャ!
悠はなんの疑いもなくアルの前に手を出すと、アルはどこから出したのか手錠を悠の腕につけた。
「…………マジかよ」
「フフフッ。言ったよね?行かせないって」
アルの顔は笑っていたが目は笑っていなかった。
悠は「明日、俺生きてるかな……」と思いながら、アルに押し倒されるのだった。
ーーーーー
あれから三日後
悠達は黒ウサギ主催の歓迎会に参加させられていた。
子供達を含めた“ノーネーム”総勢一二七人+一匹は水樹の貯水池付近に集まり、ささやかながら料理が並んだ長机を囲んでいた。
「だけどどうして屋外の歓迎会なのかしら?」
「黒ウサギなりに精一杯のサプライズってところじゃねえか?こりゃ、明日が大変だな」
「んにゃ、大丈夫だ。お金は全部俺が払ったからな」
「そうなの?」
「あぁ、お前たち”ノーネーム“の再出発祝いだ。だから好きなだけ食っていいぞ」
「やった!」
耀は目をキラキラさせながら料理のある方へと向かった。
「それでは本日の大イベントが始まります!みなさん、箱庭の天幕に注目してください!」
黒ウサギに言われて天幕を見ると大量の流れ星が流れていた。
「この流星群を起こしたのは他でもありません。我々の新たな同士、異世界からの三人と協力者の悠さんがこの流星群の切っ掛けを作ったのです」
「「「え?」」」
黒ウサギの言葉に十六夜までもが驚く。
「箱庭の世界は天動説のように、全てのルールが此処、箱庭の都市を中心に回っております。先日、同士が倒した“ペルセウス”のコミュニティは、敗北の為に“サウザンドアイズ”を追放されたのです。そして彼らは、あの星々からも旗を降ろすことになりました」
「まっ、まさか、あの星空から星座を無くすというの!?」
「今夜の流星群は“サウザンドアイズ”から“ノーネーム”への、コミュニティ再出発に対する祝福も兼ねております。星に願いをかけるもよし、皆で鑑賞するもよし、今日は一杯騒ぎましょう♪」
飛鳥の驚きに黒ウサギは笑みを浮かべて返す。
「俺の夢が見つかったな」
悠がボソッと呟いた声が聞こえたのか黒ウサギが聞いてくる。
「夢?なんでございますか?」
悠は無限に広がる夜空を指さして言う。
「俺はあそこに飾ってあるお前たちの旗を見たい」
その言葉に黒ウサギは絶句するが、すぐに笑みを浮かべる。
「それは・・・とてもロマンが御座います」
「だろ?だが、俺の夢を叶えるのは俺じゃない。お前たちだ」
悠は黒ウサギの頭を撫でる。
「いつになってもいいから。いつか、俺の夢を叶えてくれよ?」
「はい!」
黒ウサギの笑顔が悠にはとても輝いて見えた。
…………どうしてこうなった!?
悠がアルに食べられちゃいましたよ!しかも後半若干病んでたよね!?…………のちのちヤンデレタグ追加する事になるのかな……