ダンジョンにキリトが潜ってるのは間違っているだろうか   作:ボストーク

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多くの皆様には始めましてです。
まだハーメルン様に来てから、これを書いてる時点で二週間程度の新参物書きのボストークといいます(^^

この時点でホライゾンとガンダムSEEDの二次創作ニ作品を投稿してますが、両作品別の場所で投稿していたリメイク版が基本だったのですが……他の先生方の作品を読んでるうちに沸々とハーメルン様で全くの新作を、それも今まで全く書いたことのない題材で書いてみたいなぁ~っ!と強く思うようになりました。

そして選んだのが前々からいつかは書いてみたいと思っていた『SAO』と、最近マイブーム『ダンまち』です。
ぶっちゃけてしまうと執筆意欲が暴走し、勢いだけで見切り発進してしまったのがこの『ダンジョンにキリトが潜ってるのは間違ってるだろうか』、略して『ダンキリ』です。
正直、どのくらいのペースで書けるのかわからないほど衝動感の強いシリーズになりそうですが、生暖かい目で読んでいただければ嬉しいです!


2015/09/14、【赤目のザザ】に関する記述を変更/追加しました。



プロローグ:ダンジョンで彼と彼女が出会うのは間違っているだろうか
第001話 ”ダンジョンにキリトがいるのは間違っているだろうか?”


 

 

 

ねえ、キーくん……

ボク達神々はね、その昔遥か天上に生きていたんだ。

だけどボク達は万能で無限、ただ悠久の時を生きてるだけ(・・)だったんだ。

いやそれを君たち人間の基準に置き換えたら、きっと生きてるとはいわないだろうね?

だって無限にして永遠の神々の住む世界は、無限で永遠だからこそ停滞した世界だったからだよ。

今日も昨日も1000年前も、きっと明日も1000年後も変わらない世界……

それはボク達も同じだけど。

 

多くの神々は飽き飽きしてたんだよ。

変わらない世界にも自分達にも。

 

だから全部の神様じゃないいけど、ボク達は下界に降りることにしたんだ。

新たな刺激、ううん。変わらないことが当たり前な神々にとって、この上なく芳醇な”果実(へんか)”が欲しくて。

もっともそれでもまだ物足りなくて、天上に残った神々は”外界”と契約したりもしてるんだけどね。

 

 

 

神様のくせに俗っぽい?

そう言わないで欲しいな。

ボク達にとっては、君たち『変わり続ける有限の存在と命』は、それだけ魅力的で……羨ましかったんだよ。

神の力を捨てても来たくなる位にね。

 

だから万能を捨て不便さと不自由さを楽しもうと……

無限を有限に引き換えて……

人間(こども)達と一緒に暮らしたい』って願ったんだよ。

 

うふふ。おかしな話だよね。

本当なら願い奉られる側の神様が、願い事なんてさ。

でもボク達は願った。

地上に降りられるようにって。

ボク達は祈った。

子ども達と一緒になって生きられるようにって。

 

 

 

今のボク達に神様だったころの全知全能の力なんてない。

ボク達にある力は唯一つ、”恩恵(ファルナ)”を与えてあげられることくらいだ。

そんな神でありながら無力なボク達をキリト……君は笑うかな?

 

「莫迦。そんなことがあるわけないだろ? 大好きだよ”ヘスティア”」

 

ボクもキー君が大好きだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

**************************************

 

 

 

 

 

皆様、こんにちわ。

それともはじめましてかな?

俺は”キリト”、本当(かつて)の名前は”桐ヶ谷和人”っていう名だったんだけど……”此処”では空気を読んで【キリト・ノワール】という名で徹してます。

えっ? 名字が仏語で”黒”なんて単純?

いいだろ? 黒が好きなんだから。

 

”BuMoAaaaaaaa!!”

 

後ろから何か……明らかに人間じゃない生物の咆哮が聞こえてくるって?

大丈夫。俺もしっかり聞こえてる。

というか実はさっきから現実逃避してたりして……

 

「こんなの絶対おかしいだろぉぉぉーーーっ!!」

 

どういうわけか俺はダンジョンに潜ってます。

しかも何故か激怒したミノタウロスにエンカウントして追いかけられてます。

 

(ど・う・し・て・こ・う・なっ・たっ!?)

 

 

 

***

 

 

 

何もかもがおかしい。

そう俺はあの日、2022年某月某日正式サービスが始まった【ソードアート・オンライン(SAO)】をプレイするために世界最初の市販VRゲームマシンである”ナーヴギア”のヘッドセット・インターフェイスを被り、愛する妹と一緒にバーチャル・ワールドにダイブした……筈だったんだけど。

 

えっ? 妹?

正確には額面どおりの血の繋がった妹ではないから、妹のような存在と言ったほうが正しいかな?

名前は”桐ヶ谷直葉”、プレイヤーネームは”リーファ”。自分の本名についてる葉の英語読み”Leaf”からとったらしい。

俺と一緒にやってたβ版のテストプレイヤー時代から使ってるが……それが何か?

 

そもそも俺にVRMMOを薦めてきたのは直葉だった。

確か、こんな感じだったはずだ。

 

『お兄ちゃん……』

 

いつもどおり俺の部屋、胡坐をかいた俺の膝の上にちょこんと座ってゲーム雑誌を読んでいた”スグ”……直葉は、あるページを見つけるなり俺の膝の上でくるりと反転して真剣な瞳でこう告げてきた。

 

『リアルを捨ててバーチャルにいこう!』

 

『直葉……いきなりお前は何を言ってる?』

 

思わずツッコんだ俺は悪くないはずだ。

この後も直葉は『現実で兄妹なんてつまらない垣根が崩せないなら……』とか、『私がこんなに追い詰められたのは全て近所の小学生まで色目使われるお兄ちゃんが悪い』とか、『世間体なんてヴァーチャルなら関係ない』とか、『愛さえあればお兄ちゃんだって関係ないよね?』とか歳のわりには育ちすぎなボリューム感のある胸を押し付けられながら、並々ならぬ迫力で詰め寄られた。

今思えばあちこちに不穏当な言葉が鏤められていて、おまけに最後はどこかで聞いたことのあるフレーズのような気がするけど……

ともかく俺は、直葉に押し切られた。押し切られてしまった。

 

ええ。買いましたともSAOこみでナーヴギア×二人分!

お陰で俺の預金通帳の残高は、かなり見たくない数字に……

 

フフ……

妹に『だいしゅきホールド』極められて動けないまま物を買わされる駄目アニキ……我ながら目から何かが零れそうな構図だ。

 

しかし、自分でもこれはしょうがないと思ってる。

色々あって俺は自覚できるくらい直葉にダダ甘だった。

何しろもう中学生だっていうのに一緒に毎日風呂に入りたがったり、いや正確には『たがる』じゃないな。実際に毎日一緒に風呂に入ってた。涙目&上目遣いの『おねだりモード』の直葉の前に、俺が拒否権なんて発動できるわけは無い。

 

一人で寝るのが怖いって理由で毎晩布団に潜りこんで来る直葉を拒絶できないのは言うまでもない。

お陰で直葉の肢体や髪を洗ったり、抱き枕になりきるとか激しく無駄なスキルだけが上昇してきた気がする。

というか直葉、『お兄ちゃんの匂いがないと眠れない』というのはさすがにどうかと思うぞ? それと下着で寝るのも。というか時折起きたら全裸になってるのは、人のベッドで一体どんな寝相をしてるのかお兄ちゃん激しく疑問だぞ?

まあ直葉が少なくとも俺に対して甘えん坊になったのは、俺のせいもあるけど留守にしがちな両親も同罪だと思う。

 

 

 

***

 

 

 

しまった!

何故か妹談義が妙に長くなってしまった。

というかそれどころじゃなかった!

 

「チッ!」

 

”ギインッ!”

 

俺は振り返ると同時に踏み込み、ミノタウロスの一撃を剣でまともに受けるのではなく流すようにしてなんとかいなし、その反動を利用にして後方に跳躍して間合いをとる。

 

(クソッ……受け流したのに腕がビリビリしやがる)

 

流石はリアルモンスター、”俺が本来居た世界”でじはクレタ島の迷宮の主とされていただけあって驚くべき馬鹿力だ。

それとも、この場合は”牛力”とでも言うべきか?

 

(この剣も業物は業物だけど、あとどれぐらい耐えられる……?)

 

俺の持つ両刃の長剣”ブラックバーン”は、【笑う棺桶(ラフィン・コフィン)】の残党の【赤目の(ブラッディアイ)ザザ】討伐のクエスト報酬のようなもの、正確には『生死問わず』で懸賞金かけられてたザザが溜め込んでた武器の一つだ。

 

アイツは【エストック】……刺突用の細身の長剣を愛用していて、殺した相手がエストックを所有してれば、それを奪ってコレクションする癖を持っていた。

そのザザが、かなりの業物だから手放すのが惜しかったのか、あるいは別の理由があったのかはわからないが……珍しくエストック以外に所有していた両刃の斬撃用長剣(ブロードソード)が”ブラックバーン”だった。

 

だけど人間相手ならそう簡単に刃毀れしたり折れたりしないような鉈みたいに厚い刀身だけど、相手が文字通りの人外だとやはり勝手が違う。

正直、どこまで持ちこたえてくれるかわからない。

 

「持久戦や逃げ切るのは無理か……」

 

そもそも足場の悪い地下迷宮(ダンジョン)での追いかけっこなら、自分の根城だけあってあっちの方が有利だろうし、体力が尽きる前に剣が圧し折れそうだ。

 

「なら……ここで決めるしかないか……」

 

俺は改めて剣を握り直す。

 

(俺はここで死ぬわけにはいかない!!)

 

そう、俺はここでは死ねない。

本来、今頃は【浮遊城(アインクラッド)】を攻略してるはずの俺がこうして【地下迷宮(ダンジョン)】に潜ってる。

そんなことになってしまったのは理由がある。

そして死ねない理由もそこにつながっている。

 

「”茅場晶彦の遺言《ラスト・メッセージ》”が本当なら……」

 

”この世界”のどこかにいるはずなのだ……

『本当ならアインクラッドに集う筈だった日本人』が!!

誰よりも、

 

「スグがっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様、ご愛読ありがとうございました!
『ダンキリ』の第001話は如何だったでしょうか?

自分で言うのもなんですが、最初からキリト(+直葉)のキャラ崩壊が著しいような?(^^
しかし、キャラ崩壊が怖くて二次創作が書けるか!ってのもまた事実、読者の皆様に受け入れられたなぁ~と祈ってます。

とりあえず今回の作者のイチオシは……冒頭のヘスティアのモノローグですね~。
あのモノローグには、ヘスティアの夢と希望とシリーズのコンセプトが詰まってます。
即ち『冒険はイージーモード&ラブコメ至上主義!』
いや、なんか早速無理っぽい気もしてきましたが(^^

そんなこんなで始まった『ダンキリ』、もしもこれからも読んでいただければ光栄です♪

是非是非、ご意見ご感想などなどお聞かせください!

8/14、ちょっと呼び方を修正。
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