ACE COMBAT Shining Merteor 作:vangence
俺たちが機動六課に配属になって一週間が過ぎた。
この間、俺たちは魔法が使えないのでずっとトレーニングを繰り返す日々だった。
六課のみんなともいろいろと交流を深めることもできた。
ヴィムもヴィータにこの間のことを謝罪したのだが、相変わらずケンカが多い。
まあ、周囲から見れば完全にじゃれ合いにしか見えないんだけどな。
あと予定どおりに機体の改修が完了し、俺たちは機体のお披露目兼テストをすることになった。
みんなどんな反応をするのか、非常に楽しみだ ――――
―――― 機動六課 簡易飛行場 ――――
「なあ、ヴィム」
「なんだ?」
「常々思ってたんだけどさぁ・・・ミッドの化学力は宇宙一ィィィィィ!!って感じしない?」
「途中のはどうでもいいとして、まあ否定はしないな」
そういって俺たちは一週間で作られてしまった簡易滑走路を眺める。
戦闘機を戦力にするにあたって一番の問題となったのが滑走路の確保だった。
しかし、急に広大な土地の確保は難しいので頭を抱えていたので、技術部のシャリオもといシャーリーに相談すると
「ユウスケさん達の世界には短い距離で離陸できる方法とかないんですか?」
という質問により考案されたのが カタパルト射出による機体の急加速である。
空母などでは船上という短い距離での離陸のためにカタパルトを利用している。
そのことを説明するやいなや。
「カタパルト・・・カタパルトですかぁ・・・イイ!」
といいだしカタパルト案が採用された。
ついでにこの後、俺とシャーリーはカタパルトの良さを三十分ほど語り合った。
彼女実にいい趣味をしていると思う。
というわけで、ミッドチルダに驚異的な化学力をもってカタパルトもついでにつくってしまったのだ、一週間で、しかも俺たちの世界でもまだ実験段階だった電磁式のやつ。
正確には魔法の力らしいが電気に変換して使うらしい。
なにはともあれ、滑走路を完成させたのだった。
これで着地も安全に行える、素晴らしいことだ。
ひとついうならこの世界に来たときの着地だが、正直あれは思い出したくない・・・。
広い場所に行かなきゃ降りられないと説明して、誘導された先がまさかの草原。
柔らかい土、ねじ込む車輪、激しく傾く機体・・・軽く死ねると思った。
うぅ・・・思い出しただけで背筋が凍りそうだ。
俺が身を震わせていると向こうの格納庫から誰かが出てくるのが見えた。
こちらを確認するやいなや、こちらに向かってきた。
「ユウスケさーん、ヴィムさーんこっちですよ。こっちー」
声の主はシャーリーだった。
シャーリーの所に駆け寄るとシャーリーが少しばかり興奮気味だった。
「おうシャーリー、一週間ぶりだな。」
「フィニーノ一士、機体の説明を頼む」
「いやぁ、すごかったですよあの機体! あの機体のレーダー波の吸収素材とか、コックピット内にレーダーが反射しないようにするための金の蒸留塗装とか!」
「シャーリーちょっと落ち着こうか」
少しばかり彼女には刺激強すぎるものだったらしい。
「・・・フィニーノ一士、説明を」
「ハッ!? す、すいません。つい興奮してしまいました・・・では改造もとい改良の報告をさせてもらいます」
コイツ改造って言ったぞ、機体に変なことしてないよな・・・。
「まず、武装を一新させてもらいました。理由はすでになのはさん達から聞いてますよね?」
「―――― 質量兵器か」
「ええ、基本的に兵器は魔力を主体に利用しています。あと、エンジンに大容量の魔導エンジンを採用して、元々使用していたものとのハイブリットにしました。これによりエンジンの小型化及び軽量化、誘導兵器の積載数が増加しました。それと ――――」
説明を聞きながら格納庫に向かう。
格納庫のシャッターから入ると格納庫の奥に二機の巨大な鳥が鎮座していた。
別世界の技術によって新しく生まれ変わった相棒を眺める。
するとヴィムがシャーリーにたずねる。
「機体整備についてはどうなんだ?」
「あ、そういえば」
戦闘機においてメンテナンスは重要なものだ。
場合によっては空中でエンジントラブルなんてこともありえるのだ。
「機体の整備についてはそこまで問題はありません。お二人の機体はなのはさん達の世界の戦闘機よりは高度な技術を用いていましたが、ミッドの技術力ならなんとかカバーは可能です」
「そうか、よかった」
相棒の機嫌を損ねずにはすみそうだ。
「シャーリー、コックピット確認するぞ」
「はい大丈夫ですよ。技術部総出で完璧に仕上げておきましたよ」
「なら大丈夫だな」
コックピットに乗り込み機器の確認を始める。
「コックピット内には手は加えませんでした。使い慣れている方がいいと思ったんで」
「うん、いい感じだよ。しっくりくるや」
右に取り付けられた操縦桿を握ると心なしか安心するような気がした。
「あと、一つ聞いていいですか?」
「ん、なに?」
シャーリーがずっと聞きたかったと言わんばかりに切り出す。
「なんでユウスケさんのコックピットはヴィムさんと
「ああ、
シャーリーの質問に答えようとすると機体のコックピットに無線が入ってきた。
するとキャノピーの横にはやての顔が映し出される。
『やあユウスケくん。調子どうや?』
「うおっ!? なんだこりゃ、すげぇ」
「空中投影技術で無線に映像が出るようにしたんです、すごいでしょう?」
「ああ、驚いた」
シャーリーがえへんと胸をはる。
俺たちの世界にはない技術と知っていたのか、驚かせることができて満足らしい。
すると遅れてヴィムの顔も表示されてきた。
『みんなもう来たから、そろそろはじめよか。準備はええか?』
『問題ない』
「こっちもオーケイだ」
「じゃあユウスケさん頑張ってくださいね」
そういってシャーリーは機体から離れていく。
キャノピーを閉めヘルメットを装着飛行のための準備をする。
「FCSの立ち上がりが早いな、ソフトの方も新しくしたのか・・・」
ディスプレイに映る機体情報を確認する。
問題はないようだ。
《格納庫ハッチ開けるぞ、先にSu― 47の方から離陸しろ!》
格納庫の中のスピーカーから指示が飛ばされる。
ハッチが徐々に開かれてゆく。
『二人とも、コックピットの中のようすや、訓練のようすはみんなに見学されてるからがんばってな』
「見てて楽しいもんかは分からないが、努力はするよ」
はやてとの回線を閉じる。
ハッチが完全に開かれ、ヴィムの機体が格納庫から出てゆく。
『先に上がっている』
「あぁ、グッドラック」
ヴィムの映像が途切れると新たに通信が入ってくる。
通信先がNANOHAと表示されており回線を開くと案の定そこにはなのはさんが映し出される。
「どうしたんだなのはさん?」
『訓練前にゴメンねユウスケさん。はじまる前に一言いっておきたくて』
いったい何だろうと首をかしげると、なのはさんが答える。
『怪我をしないようにっていうことと・・・楽しんでくださいね』
「ん、了解」
『じゃあ』と言ってなのはさんは回線を閉じた。
すると格納庫のハッチの間からヴィムの機体が走り去るのが見えた。
《次はF― 22、どうぞ!》
スピーカーから催促される。
じゃ、行くとしますか。
機体を格納庫からだし、滑走路に向かい整備士官の人に誘導されてカタパルトの射出台に移動する。
機体を止めると整備の人が手早く接続作業を始める。
するとディスプレイにメーターが表示される。
このカタパルトは一応電磁式のため電力のチャージ状況を表示しているらしい。
整備の人が機体から離れていく。
無線に管制からサウンドオンリーで通信がはいる。
『こちら機動六課管制室 聞こえますか』
「オーケイ、問題ない」
『今回の訓練の内容を簡潔に説明します。今回の訓練はヴィム・サヴァリッシュ二佐との模擬戦闘になりま
す。今回の訓練で使用する空域をマップに表示しましたので、確認しておいてください。海上での訓練でしかも非殺傷設定での戦闘ですので武器の使用は各自全武装使用自由となります。両者の機体のどちらかが想定蓄積ダメージが一定値を超えると模擬戦は終了です。』
「つまりふつうに落とす気でやればいいんだろ、単純で俺にぴったりだ」
『では、カウントを始めます。20・19――――』
「了解、エンジン点火。滑走路上障害物無し」
F― 119エンジンが唸りを上げて発射を待つ。
『―――― 3・2・1』
「テイクオフ!」
すると、機体が勢いよく押し出されて加速する。
エンジンの推力が合わさって一気に離陸可能速度に達する。
機体が大地を蹴って上昇する。
『カザマ二佐グッドラック』
「グッドラック」
管制との通信を切る。
さて、ヴィムを待たせてるし、急ぐとしますかね。
エンジンスロットル・レバーを押し込んで超音速巡航にはいる。
魔導エンジンとやらのおかげか、以前に比べてとても静かだった。
ヴィムとの模擬戦もずいぶん久しぶりだな。
前に勝ったのは・・・ヴィムだったか。くそぅ・・・今度こそは!
操縦桿を握り直して気合いを入れる。
よし、じゃあ全力でやらせてもらうとしますか!
書いたら案外文字数がいってしまってユウスケの機体のことさわりだけになってしまった
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