Zombie Army Trilogy クロスオーバー   作:ダス・ライヒ

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クソ久々の更新…

悲報、ゲンブン勢出番無し


死のラビュリンズ

「ここは…?」

 

「V2ロケット製造工場…俺の破壊目的だった場所だ」

 

 地下に降りて、道行に進んだカールやユート達の先にあった場所は、何処かの地下工場であった。ユートの問いに対し、辺りを見渡して今自分たちが居る場所が分かったカールは、この惨事が発生する前に破壊目的であったことを語る。

 

「お前、武装親衛隊に属していながら知らなかったのか?」

 

「じ、自分は下士官な物ですから…」

 

「…急ぐぞ」

 

 頭に手を添えながら申し訳なさそうに答えるユートに、カールは冷めた表情で彼を見ながら首を動かして行くよう告げた。

 

「おい、そんなに前に出るな。ここにも死人共が居るかもしれんぞ」

 

「構うことは無い。勝手に進んで死ぬ奴が悪いんだ」

 

「カヤ…!」

 

 何も言わずに先に進むマリに対してカールが止めようとするが、カヤは止めることが無いと告げた。この味方を切り捨てるような発言をした彼女に、ユートは上官らしく説教しようとするが、ここに潜んでいるナチゾンビが待っている筈が無かった。

 

「奴らだ! ここもやられていたか!!」

 

「クソッ!」

 

「応戦しろ!!」

 

 直ぐに一同は臨戦態勢を取り、周囲から湧いてくるナチゾンビに向けて銃弾を浴びせた。

 カヤが連れてきた部下たちは誰もが白兵のプロであり、容易にノロノロと近付いてくるナチゾンビを適切に処理していく。逆に指揮官であるユートは、一体倒すのにMP40短機関銃の弾を六発も使っていた。カールとマリの方はと言えば、正確に一発一発を頭に撃ち込んで倒しているというのに対してである。

 無論、彼が装甲系統の兵科出身であるため、白兵戦闘など護衛くらいしか学んでいないのだが。

 

「隊長、足を引っ張るためについてきたのか!?」

 

「違う! 僕は君たちを守るために…うわっ!?」

 

 余りに酷い戦い方の悪さにカヤは悪態を付けば、ユートは彼女の方へ視線を向けて反論する。余所見をして側面から近付いてくるナチゾンビに気付かず、掴み掛られそうになるが、すんでの所でカールが左手に握る45口径の自動拳銃、コルトM1911A1に助けられる。

 

「教官に余所見をするなと言われなかったか?」

 

「っ! す、済みません!」

 

「こいつ等を始末してから礼を言え!」

 

「は、はい!」

 

 カールに助けられたところでユートは礼を言ったが、その前に敵を倒せと怒られ、彼は近付いてくるナチゾンビに向けて短機関銃を単発で正確に頭に狙いを定めて撃ち続けた。

 

「一々ここで戦ってなどいられない! 先へ進むぞ!」

 

了解(ヤヴォール)!』

 

「俺もそう思っていたところだ。殿は俺が務める、お前たちは前に行け!」

 

 ここで向かってくるナチゾンビと戦っていてはきりがないと判断してか、カヤは部下たちに先に進むと告げた。これにカールは賛同し、自ら殿を務めると言い、ユートとマリを含めるカヤ達を前に出して進言した通り、自身が殿を務める。

 進む度に出て来るナチゾンビを倒しつつ、狭い通路の先へと進む中、近くに置いてある通信機から声が聞こえて来る。内容からして、この惨事を引き起こしたヒトラーに対する誹謗だ。

 

「ここだ、開けるぞ」

 

 通信機から聞こえて来る声を無視し、カールは大きなゲートを開く装置に着き、開閉ボタンを押した。

 

「やはり待ち構えている! 全員配置に着け! 急げ!!」

 

「了解した! 全員配置に着け!」

 

 ゲートが開いた瞬間、その向こうから不気味な霧に混じって多数のナチゾンビが姿を現した。カヤ達は多数のナチゾンビを迎撃できる二階に着き、一斉に銃弾を浴びせる。カールは全力で走って二階に戻り、上で銃を撃っている一同に加わる。マリはと言えば、狙撃スコープを着けたKar98k小銃を握り、正確にナチゾンビの頭を吹き飛ばしていた。

 

「霧が晴れた。全員くたばったようだな」

 

「先へ進もう。もしかすれば生存者が居るかもしれん」

 

 押し寄せて来たナチゾンビが全て倒れれば、霧が晴れて先へ進めるようになった。

 直ぐに残弾を確認し、異常が無いと判断すればゲートを潜って瓦礫や火災で塞がれていないルートを通ってセーフハウスを目指す。途中、心臓を光らせる骸骨が襲ってきたが、弾が勿体ないので無視して進む。

 

「骸骨か?」

 

「無視しろ、一々戦ってなどいられん」

 

 カールの指示に従い、出て来る敵を無視しつつ彼女らはようやくの所でセーフハウスに滑り込むことに成功した。

 

「銃は交換しておけ、何発も撃ち続けているから寿命が来ている頃だ。整備を行っている暇など無いぞ。弾薬と手榴弾も忘れるな」

 

 そうガンラックに立ててあるM1ガーランド半自動小銃の狙撃モデルを取りつつ、カールはこの場に居る全員に銃の交換と弾薬の補充を命じた。

 全員がカールの指示に応じてそれぞれが合う武器に交換する中、ユートはセーフハウスに備蓄されている世界各国の銃と携帯火器に目を光らせていた。

 

「やけに色々あるな…みんな鹵獲品か…? 日本(ヤーパン)の銃もある」

 

「ドイツでは死人が歩き回る事態が起きている。そんなこと一々気にしていたら気が持たんぞ」

 

「あぁ、カヤの言う通りかもしれない…」

 

 そうカヤの言う事に納得しつつ、ユートは近接戦闘も兼ね備えてMP28とMP40を合体させたようなMP41と呼ばれる短機関銃を手に取った。

 この短機関銃は暴徒鎮圧用に設計された銃であり、主に後方で治安維持と抵抗勢力排除を行うドイツ警察に配備された。前線にも幾らか配備されており、接近戦も行えるから好評であったらしい。ちなみにこの銃を設計した人物は、あのMP40を設計したと勘違いされているヒューゴ・シュマイザーである。

 マリも狭い場所での戦闘にStg44突撃銃を嫌がってか、アメリカの工具のような短機関銃、M3A1グリーズガンに切り替えていた。ついてきたシェイファー・ハウンドの面々も武器を変え、弾薬も十分に持ったので準備が整っていた。日本の面々は、日本の銃火器である九九式短小銃を握っている。

 

「よし、行くぞ。アハト、お前が先陣を切ってくれ」

 

 いよいよセーフハウスを出ようとした時、カールはシェルターを開け、一緒についてきたアハトの頭を撫でながら先陣を切るよう優しく頼んだ。これにアハトは承認し、先陣を切って偵察に出掛けた。これにはカールよりも長くアハトと過ごしてきたシェイファー・ハウンドの歩兵班の面々たちは、出会って間もない中年に懐いているのを見て、呆気に取られる。

 

「なんでアハトが連合国のおっさんなんかに…」

 

「さぁ?」

 

 互いに視線を向き合ってから、アハトの後を追うカールの後に続いた。

 そこにもまたナチゾンビが何所からともなく現れたが、新しい武器に切り替えた面々の攻撃を受け、元の屍に返される。

 ナチゾンビを倒しながら狭い通路を進んでいけば、急にアハトが吠え始めた。その吠え方は普通の吠え方は違うので、リィアがそれに気付く。

 

「この吠え方、近くに戦闘車両があるって知らせだ」

 

「車両? それにこの匂い…どうやら推進剤と燃料を満載したV2ロケットが残っているようだ…」

 

「それってつまり…?」

 

「下手にバカスか撃つなと言う事だ。もしかしたら火薬も満載しているかもしれん。V2ロケット、組み立て最中でも腕に自信のある者は頭を正確に撃て。自身の無い者は、足を撃って転んだところを頭に撃ち込め、良いな?」

 

 リィアが燃料と弾薬を満載した戦闘車両であることを知らせれば、カールはこの地下工場にV2ロケットが残っていると推測する。それに問い掛けて来るユートに対し、カールは闇雲に銃を撃たないようにと答え、この場に居る全員に、例え組み立て段階であってもV2ロケットを見かけたら、下手な発砲は控えるよう告げる。

 そう一同が無言で頷いて理解すれば、狭い通路を道行に沿って先へ進んだ。

 狭い通路から出て来るナチゾンビや骸骨を撃ち倒していく中、貨車の荷台に載せられた要注意のV2ロケットが見えた。組み立て段階であり、骨組みが丸出しになっているが、燃料と推進剤は残っているようだ。幸いなことに、火薬は積んでいなかったが、そんなことはカール達が知る由も無い。

 

「気を付けろ、V2ロケットだ!」

 

 カールがV2ロケットを見て叫べば、ユートは一体のナチゾンビがV2ロケットに工具で叩いているのを見逃さなかった。

 

「あ、あいつ…何をしてるんだ…?」

 

「クソっ、自爆させる気か! 接近戦で…間に合わん! 伏せろ!!」

 

 直ぐにそのナチゾンビを倒そうとした一同であったが、間に合わず、地面に伏せて爆風を免れようとした。

 

「火薬は積んでないみたい」

 

 遮蔽物に避難していたマリが言った通り、火薬は積んでいなかった。爆発のような音は鳴ったが、それはジェットエンジンであり、ロケットを叩いていたナチゾンビは遥か先に吹き飛ばされていた。カールは床に着いた汚れを落としつつ、腹を立てた。

 

「クソッ、ここの製造工場の主任に感謝だな!」

 

 同時に今は居ないここの主任を務める人物の管理能力の高さを評価し、他の者達と共に向かってくるナチゾンビの処理に当たった。

 

「よし、ここは制圧した。次へ行こう」

 

 辺りのナチゾンビを制圧した一行は次へと向かった。

 そこには先程のゲートと同じ大型ゲートが閉じており、その向こう側から何やらうめき声が聞こえて来る。

 

「どうせ待ち構えているんだろうな」

 

「そのようだな。足の速い者は、ゲートの開閉ボタンを押してくれ」

 

「僕が行こう」

 

 聞こえて来るうめき声に、カヤが多数のナチゾンビが待ち構えていることを察すれば、カールは一番足の速い者にボタンを押すよう指示する。これには誰も志願する者が居ないと思いきや、大した活躍も見していないユートが志願した。

 

「大丈夫か? お前は指揮官なんだろ?」

 

「指揮官だからこそですよ、フェアバーンさん」

 

「大した奴だ」

 

 カールの問いに対し、これ以上部下たちを危険に晒したくないユートはそう答え、開閉ボタンがある制御装置まで走り、開閉ボタンを押した。

 ボタンを押したと共に陽気な音楽が流れ始め、開いたゲートの隙間から多数のナチゾンビが顔を覗かせる。その数は最初のゲートよりも膨大だ。直ぐに一行は銃口をそちらに向け、頭の辺りに狙いを定めて引き金を引いた。制御装置の近くに居たユートは一同の元へ戻り、自分の銃をナチゾンビに向けて撃ち始める。

 待ち伏せ攻撃を受けたナチゾンビらはバタバタと倒れていくが、うち何体かが蘇り、一行にうめき声を上げながら近付いてくる。しかし蘇った所で、雨のような銃弾を受けてまた殺され、動かない正常な死体へと戻される。

 ゲートが完全に開くころには、襲って来たナチゾンビは全て動かない死体に戻されていた。一行は残弾を確認したのち、ゲートを潜って先へと進んだ。そこでもナチゾンビの波状攻撃が繰り返される。今度は燃え盛る炎の中から多数の骸骨が姿を見せる。

 

「クソ、戦車か突撃砲、装甲車さえあれば…!」

 

 次なる波状攻撃にカヤは悪態を付くが、この地下工場には戦車や突撃砲、装甲車が入れるスペースは何所にも無い。それどころかあちらこちらに惨状で出来た障害物が多数あるので、外から装甲車両郡は入れないだろう。

 

「十二時方向より自爆ゾンビ!」

 

「あいつ等か! 機関銃でやれ!!」

 

 自爆ゾンビの接近をティアナが知らせれば、カヤはMG42汎用機関銃を持つリオに射撃を命じた。直ぐにリオはその場に伏せ、MG42の二脚を立て、向かってくるナチゾンビや自爆ゾンビに向けて毎秒千二百発分の弾丸を浴びせる。

 向かって来た数十体は雨のような銃弾の餌食となって死体に戻り、自爆ゾンビは身体中に巻き付けてあった爆弾に弾が当たって周囲のナチゾンビを巻き込みながら爆発した。

 

「これで最後みたいだ…」

 

 這いずってくるナチゾンビを四十五口径の拳銃で撃ち殺した後、カールは動いているナチゾンビが居ないことを確認し、先へと進んだ。

 狭い通路を進んで出て来る少数のナチゾンビを適切に処理していく中、壁に制御室の案内表が書かれているのが見えた。

 

「どうやらこの工場の制御室の案内表だな。何か分かるかもしれない、行ってみるか」

 

 先に見付けたカールの一言で、一行は制御室へと向かった。

辺りを警戒しながら進む中、物陰からナチゾンビが声を上げながら飛び出した。どうやら一行を待ち伏せていたようであり、一番近くに居た佳織にバールを振り下ろそうとしたが、選んだ相手が悪過ぎた。直ぐに佳織は居合の構えを見せ、バールで殴り掛かって来たナチゾンビの胴体を斬り落とした。

 

「日本の女軍人は、みんなサムライガールのようだな」

 

「いえ、私が特別なだけです」

 

 見事な腕前を近くで見ていたカールは、旧日本陸軍に属する女性は全て武士のような物であると勝手に認識する。これに対し、その腕前を披露した佳織は誤解であることを告げる。

その後に制御室へ入れば、そこに居る少数のナチゾンビを始末し、ここに居る筈の生存者を探した。だが、生存者は既に死んでいた。どうやら先ほど始末したナチゾンビに殺されていたようだ。何か使える物が無いか探し始める。

 

「何も無いようだ。次へ進もう」

 

 制御室には何も無かったので、一行は先へと進む。

 道中にはナチゾンビが出て来たが、数は少数なので直ぐに一掃できた。

 

「ようやくセーフハウスだ」

 

 弾の数も残りわずかとなった所で、幸運にもセーフハウスに辿り着くことが出来た。シェルターを開けて中へ入り、武器の交換と弾薬の補充、それに暫しの休息を済ませる。少しばかりにコーヒーを一杯分飲めば、一行はセーフハウスを出た。

 ナチゾンビは一切出てこなかったが、代わりに無残に殺されたドイツ兵の死体やソ連兵の死体で溢れていた。中には無理に手足を引き抜かれてまるで精肉のように吊るされている死体もある。

 

「この世の物とは思えん光景だ…」

 

 そんな光景を目にしたカールがそう言えば、口を押えているユートが無言で頷いた。

 カヤとマリ達の方は見慣れているようで、一切の動揺は見せなかった。

 その場の後にして先へと進めば、風の音が耳に入ってくる。どうやら外が近いようだ。

 

「風の音だ、外が近いらしい。中もあの惨状であるからして、外も連中で溢れかえっているぞ。全員警戒するんだ」

 

 中もあのような有様だったので、外も同じような光景となっていることを察し、カールは全員に警戒するよう指示を出した。

 予想通り、外に出た瞬間にナチゾンビの波状攻撃は来た。直ぐに指を引き金に掛けて引き、襲ってくるナチゾンビを撃ち殺す。瞬く間にナチゾンビは全滅したが、次はスナイパーゾンビを含めた第二派が来る。

 

「俺とお前は狙撃銃を持った方をやる! そこの女、お前もだ! ツァイスとクロイツたちはそこらから湧いてくるのを頼む!」

 

「了解した! そこらは任せろ!」

 

 カールは的確に指示を出せば、カヤはそれに応じ、周囲に湧いてくるナチゾンビの排除に当たった。

 飛び回るスナイパーゾンビがカヤ達を狙おうとしたが、狙撃の際に動きを止めたところでカールに捕捉され、頭を撃たれて死体に戻される。マリも同様の腕前を誇り、跳躍して移動している所を撃たれ、地面に落下した。これにティアナは競争心を擽られる。

 

「二人とも凄いじゃん。私だって!」

 

 飛び回るスナイパーゾンビの進路を読み、ティアナはそこへ向けてkar98kの銃弾を撃ち込んだ。

 放たれた銃弾はスナイパーゾンビの身体に吸い込まれるように当たり、銃弾を受けた死人の狙撃手は地面へと落下する。

 

「よし!」

 

 一体を仕留めたティアナは、ボルトを引いて空薬莢を排出しながら次なる標的に狙いを定めた。

 

「よし、全部始末したな」

 

「前進するぞ!」

 

 数分ほどで一行は波状攻撃を乗り切り、次のセーフハウスへと続く道を目指して前進する。

 またしてもナチゾンビが出て来たが、数は少数だったので、容易に突破で来た。

 最後の一体を倒して一歩先を進めば、白いペンキで書かれたセーフハウスのマークが見える。

 

「ようやくか…」

 

「銃は持つかな?」

 

 そのまま進んでいけば直ぐにセーフハウスに着いたので、シェルターを開けて中に入り、銃の交換と弾薬の補充、休息を取る。この間にマリは、新しい狙撃銃に手を出していた。

彼女が手にした狙撃銃は、Gew43半自動小銃に狙撃スコープを着けた狙撃用のモデルだ。装填数十発の半自動小銃であり、ボルトアクションとは違って連射できるが、その分精度には劣る。

 

「Gew43の狙撃モデルか。試しに外にうろついている奴らを撃ってみるんだな」

 

 そんな銃を手にしたマリを見たカールは、試し撃ちに外で動いているナチゾンビを指差しながら試し撃ちを進めた。これにマリは応じ、外でうろうろしているナチゾンビに向けて狙撃を行った。弾倉十発分の弾で狙撃を行ったが、当たったのは十発中七発であった。

 

「歩兵用の自動小銃だからな。狙撃には少し向かない。よし、そろそろ行こう」

 

 当たった弾の数を数えていたカールはそうマリに告げた後、セーフハウスを出て外に向かう。

 ナチゾンビで溢れている下には降りずに済むルートであったが、連絡路にも数はそれほどでは無い物の、厄介なことには変わりない。更にはマシンガンゾンビまで出て来る。

 

「クソ、デカ物か…!」

 

「パンツァーファウストを撃ち込め!」

 

 先に発見したユートが言えば、カヤは手に入れたパンツァーファウストを取り出し、安全装置を外して同じ使い捨ての対戦車火器を持つ者達に命じた。数秒後に、MG42機関銃を持つマシンガンゾンビに向けて一斉に対戦車擲弾が発射された。機関銃を撃ちながら近付いてきたマシンガンゾンビは、戦車用の爆発物に耐えきれるはずも無く、一瞬で肉の塊と化す。

 血煙が上がる中、周りのナチゾンビも巻き込まれたらしく、肉塊がボトボトと落ちていく音が鳴り響いた。

 それから遭遇するナチゾンビを倒していく中、一行は地上に降りた。暫く地上をうろついていれば、動けそうなトラックを発見する。動くかどうかを、装甲科の教育を受けているユートが調べる。

 

「駄目です。何か部品が欠けているらしくて」

 

「部品か。なら、そこらにある車両から拝借するか」

 

「燃料も忘れずにな」

 

 ユートがトラックの部品が欠けて動かないことを知らせれば、カールはシートを被せられたドイツ軍の車両を見ながら口にする。これにカヤは部下たちに運ばせたジェリカンを指差しながら告げた。

 燃料は手に入ったので、一行は周囲にある車両から使えそうな部品を取り、トラックの前に集めた。部品を見てユートは、使えそうな部品を取って、トラックに埋め込んでいく。

 

「よし、後は燃料を注ぐだけだ…ん、これは…?」

 

 部品を埋め込め終えたユートが額を拭った後、周囲から立ち込める霧に気が付いた。

 これにカールは、ナチゾンビの波状攻撃が来ることを察する。

 

「奴らが来るな…」

 

「集めて来た爆薬が役に立つな。周囲に防御線を築こう」

 

 カヤはSマインと呼ばれる跳躍地雷を取り出しながら言えば、同じく対人地雷やマイントラップを持ち合わせている部下たちに周囲に地雷を設置するよう命じた。他にも周囲に放置している爆発物類を、上手く爆発して周囲のナチゾンビを巻き込める位置に配置する。

 マリはトラックの上に上がり、周囲から出て来るナチゾンビを見張った。

 それから数秒後、周囲からナチゾンビのうめき声が聞こえ、霧の中から大多数のナチゾンビが姿を見せる。

 

「来たぞ! 全て撃ち殺せ!!」

 

 周囲から現れたナチゾンビを確認すれば、カヤが怒号を飛ばした。これに応じ、一同は一番近い距離に居るナチゾンビから始末していく。出て来るナチゾンビは続々と倒れていくが、未だに衰えず、ただ獲物に向かって前進していく。更には骸骨の増援まで加わっていた。

 

「油断するな! 次が来るぞ!!」

 

 地雷原にまで辿り着く前に波状攻撃を撃破したが、自爆ゾンビやマシンガンゾンビを加えた第二派が直ぐに来る。

 流石に地雷原の第一防衛ラインまで抑えることが出来ず、第二防衛ラインまでの侵入を許してしまったが、第二防衛ラインにはSマインなどを仕込んでおり、何とか食い止めることが出来た。

 

「ウッ!?」

 

「カヤ!!」

 

「スナイパーだ! 撃ち殺せ!!」

 

 カヤの左腕に銃弾が掠めれば、カールは彼女を狙撃した正体であるスナイパーゾンビの存在をすぐに見つけ、トラックの上で狙撃を行っているティアナとマリに支援を要請する。

 彼女は飛び回るスナイパーゾンビの予想進路を計測し、そこへ銃弾を撃ち込み、スナイパーゾンビを地面へ叩き落した。ティアナも似たような狙撃方でスナイパーゾンビを撃ち落とし、狙撃の脅威を無くす。

 

「最後の一体!」

 

 スナイパーゾンビを仕留めた後に、ティアナは機関銃を撃ちながら近付いてくるマシンガンゾンビの頭に、kar98kの大口径の弾丸を浴びせて頭を吹き飛ばすころには、動いているナチゾンビは全て動かない死体に戻っていた。

 

「今ので最後のようだ」

 

 それぞれが残弾を確認して次へ備えたが、その気配が無いと判断し、トラックへ乗り込んだ。

 

「それで、何所に行くんだ?」

 

「ベルリンだ、ベルリンへ戻る。ひとまずシュタイナーたちと合流だ」

 

 助手席に座るカヤに問われれば、カールはベルリンへ戻り、そこに居るバウアーとシュタイナーたちと合流することを告げる。この時にマリの姿が見えなかったので、それが気になった運転席に座るユートは、外に居る者達に問い掛ける。

 

「あれ、彼女は何所へ行ったんだ?」

 

「BMWR-12に乗ってるよ」

 

「勝手な人だな…」

 

 荷台に乗っているティアナからの知らせに、ユートはマリの自分勝手な行動に頭を抱えた。

 それからユートは全員がトラックに乗り込んだのを確認すれば、ベルリンを目指してトラックを走らせた。




えぇ、大佐殿参戦の件ですが、次回にリマスター版発表記念に応じ、参戦が決定しました。
こりゃ、タグに戦場のヴァルキュリアを追加せんとな…

まぁ、最初は…レゴのキャップがやっていたアクションをやってもらいます
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