すぷら!   作:カイ

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Splatoonモノ書きたくなったので。
なるべくゲームの設定や言い回しで書いてるつもりなんですが、ここおかしくね? と思ったら指摘してくれるとありがたい。





※は下に軽く書きます。


二人のイカボーイ

「ねぇ、知ってる? 今度のフェスの噂」

「ああ、聞いた。かな面白そうなことになるんだったな」

 

 

 イカした者たちが集う場所、ハイカラシティ。

 

 この町ではイカしていることが必須であり、全てである。子供だろうが老人だろうがボーイだろうがガールだろうが関係ない。ハイカラシティ不変の掟、それは『強いヤツ=イカしたヤツ』というシンプルなものである。完全な実力主義の町だ。

イカしていないとショップの店員が相手をしてくれないほどである。

 

 この町では定期的にお祭りが開かれる。

 カミサマにより同系統の二つの物が提示され、自分がどちらに属すかを決める。そして二つのチームで競い合い、『どちらの方がイカしているか』を決定する戦いだ。

 

 

 その名をフェス。

 フェス当日のハイカラシティ広場は大きく盛り上がり、祭りにかこつけて大きく賑わっている。広場ではバトルに参加しない者、休憩している者たちが流れる音に体を委ねている。ハイカラシティの誰もが認めるアイドル『シオカラーズ』の二人が広場でその美声を披露し、踊っているのだ。

 

 

 

 だが一方その裏ではアツいバトルが繰り広げられている。

 

 

 ハイカラシティ名物、イカスツリーの一階にはバトルに参加するためのロビーがある。ロビーの中には巨大なモニターが幾つかあり、バトルの様子を観戦できるようになっている。

 

 

 

 イカしたやつらのバトル『レギュラーマッチ』。そしてサイコーにイカしたやつらのバトル『ガチマッチ』。

 

 レギュラーマッチはナワバリバトルという形式であり、このバトルでは、ステージをインクで塗った面積の占有率で勝敗を決定する。早い話、たくさん塗ったチームの勝ちである。

 

 

 現在、ロビーのモニターの一つは『シオノメ油田』でのレギュラーマッチを映していた。

 

 

▼ シオノメ油田は、北に大きなスペースがあり、その北に行くためには、あまり広くない通路を使うか自動で上下している昇降機を使う、または昇降機の横にあるパイプを塗ってイカになって登る三つの手段がある。

 

 また南にもスペースはあるのだが、北に比べるとそこまで広くないので重要度は高くない。よって南でずっと防衛をしていると紛うことなき地雷判定を受けてしまう。▲

 

 

 青と黄のバトルである。青が優勢だった。

 目立っているのは二人のイカボーイ。名を『ケン』と『ヤリ』。

 

 ケンはスコープの付いた長いブキを携え獲物を狩るような瞳で周囲を探索し、遠距離からの狙撃、また的確な位置にスプラッシュボム(※1)を投げつけ、順調にポイントを稼いでいた。

 

 ヤリは全体的に丸っぽい小ぶりなブキを携え、果敢に敵の中央や背後に突撃し、至近距離での射撃や、キューバンボム(※2)で着々と相手をインクへと変えていっていた。

 

 

 結局早い段階で北の陣地を青が占領し、南も最後の数秒で『トルネード(※3)』を打ち込まれ、余裕で青の勝利となった。

 

 

「おー、この子たち、結構イカしてるね!」

「見かけない顔だな。最近きたヤツらだろうな」

 

 

 フェスについて話していた二人がモニターを見つめてお互いに感想を言い合う。どこか動きは拙いところもあるが、その動きは何かを思わせる。

 

 

「案外、こういう子が勝ち抜くかもね?」

「さて、どうかな。今回は俺も全力で挑もうと思ってるからな。敵としてあったら倒すだけだ」

「ふーん、じゃあもうパートナーは決まってるの?」

「……いや、まだだ」

 

 

 バツの悪そうな笑みを浮かべるイカボーイと笑みを浮かべるイカガール。勇んでみたものの特に準備をしていないボーイは居心地が悪かった。

 この二人はなにも昔からの付き合いがあるわけではない。幾度かバトルでぶつかり、互いの名前を認知しているだけだった。

 ロビーではついさっき遭遇して雑談をしていたに過ぎない。

 

 

「じゃあさ、私と組まない?」

「……お前と?」

「そうそう、私たち結構バトルしてるからお互いのスタイルもわかってるでしょ?」

「まあ、そうだな」

 

 

 実際彼らは内心評価しあっていた。ボーイは多少照れくさくなりながらも、いい申し出を受けたと心を弾ませる。

 

 

「私もまだパートナー決まってないことだしさ、ね、どう?」

「願ってもない。よろしく頼む」

「よかったー! よし、じゃあこれからヨロシク! 一応自己紹介しとくね、私はブドウ!」

「俺はマツだ。一緒に優勝を目指そう」

 

 

 笑顔で握手をするブドウとマツ。

 二人は早速話し合いをし、物は試しとタッグマッチへとエントリーしていった。

 

 

 

 

 

 

 

 次回フェスの内容────それは、『ハイカラシティナンバーワンのサイコーにイカしたタッグ』を決めるランキング形式のタッグマッチ戦である。

 

 通常のフェスでは、その貢献度を考慮した数のスーパーサザエが贈られる。だが今回のフェスは違った。優勝タッグに贈られるのはスーパーサザエではない。

 

 その優勝賞品こそ、今ハイカラシティを騒がせている物である。

 

 

 伝説のブキ、スプラガン。

 

 

 ハイカラシティ中で今、フェスへの関心が高まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

「いぇーい、ナイスケン! 今回もキマってたぜ!」

「おう。ヤリもナイスだった。最後のバトルは楽勝だったな」

 

 

 広場の片スミ……ケンとヤリは二人で今日のバトルを思い返していた。ケン、二十戦中十四勝。ヤリ、二十戦十二勝。二人ともかなりの好成績である。何故か二人は同じチームになることが多かった。

 

 

「さて、今日で俺たちは次回のフェスに参加する資格の一つを得たワケだが……」

「ああ! とりあえず明日からガチマッチに挑戦だな! ウデマエS+まで一直線だ!」

 

 

▼ ハイカラシティにはランクとウデマエというものが存在する。

 

 ランクはバトルを繰り返すことによって溜まっていくので、高ければ高いほど、相手が経験を積んだ相手だということを示す。これはレギュラーマッチでもガチマッチでも変動し、上がることはあっても、下がることは無い。負けても少量であるがポイントはもらえる。また、高ランクになるほど次のランクになるために必要なポイントは増えていく。上限は五十。スタートは一だ。

 

 ウデマエはランクとは違い、ガチマッチでしかポイントを入手できない。また、こちらは負けると下がってしまうので、ウデマエが高いということは相手が実力者であることを示す。ガチマッチでの相手チームと自チームのウデマエで勝利した時のポイント上昇量と敗北した時のポイント下降量が考慮される。

 

 例えば相手チームが極端にウデマエが高い集団であり、こちらが初心者ばかりの場合、負けて当然なので負けてもウデマエのポイントはほとんど下がることはない。無論、勝てば大量のポイントを入手できるのだが。

 

 ウデマエはスタートはC-のゼロポイント。百ポイント貯めるとウデマエが一つ上がる仕組みである。符号は-、無印、+と上昇し、また-に戻り、その時アルファベットがCからB、A、Sと変化していく。ちなみにC-から落ちることは無い。

 

 ランク最高値五十は長い間戦いを続ければ実力はともかく、なることができる。だがとてつもない根気が必要だ。ウデマエS+は相当な実力者でなければなることはできない。 ▲

 

 

「まあ待てよ、ウデマエS+の戦いは正直言って化け物揃いだ。今日ランク二十になったばかりだぞ俺たち」

「なんだよ、ビビってんのか? 大丈夫だって!」

「むしろ焦りすぎだ。俺たちが目下目指すのはフェス参加条件であるウデマエB-以上だ。そうだろう?」

「まあそうだけどよぅ……」

 

 

 いつものフェスであればこのような条件は無い。だが今回のフェスでは何故かランク二十以上かつウデマエB-以上でないと参加する資格が無いのである。

 

 二人は未だガチマッチに挑戦したことがなく、ウデマエは初期値のC-である。つまりまだフェスに参加することができないのだ。

 

 

「フェスまではまだ日にちがある。一日一つランクを上げても三日で済むんだ。焦らず行こう」

「でもランクめっちゃ上げた方が周りに注目されて目立てるじゃんか! 一日三つランク上げればほら、S+だぞ!」

 

 

 目立ちたくない。ケンはバトルが見られるのは構わないがだからと言ってあまり注目されるのは得意ではなかった。どうにかヤリを説得しようと少し考え、思いついたことを言ってみる。

 

 

「まあ待て。俺たちは絶対に優勝する。そうだろう?」

「あったりまえだ! 俺たち二人が負けるわけないだろ!」

「だったらだ。少しでも優勝確率を上げるために目立たない方がいいとは思わないか? ウデマエが高ければそれだけ注目を浴びてしまうが、それはつまり対策が立てられやすくなるということだ」

「……確かに」

(ちょろすぎないか)

 

 

 ケンはヤリの真摯な目を見て少し罪悪感を覚えたが、口から出たデマカセにしては自分でも納得できるものが出て安堵した。

 

 

「わかってもらえて何よりだ。ともかく今日は体を休めて明日はとりあえずCを目指すぞ」

「了解! 一戦も負けないでCまでいってや……うお! シオカラーズが歩いてる!」

「…………少し心配だ」

 

 

 シオカラーズに脇目も振らずに手を振るヤリに、ケンは少々呆れながらも静かに闘志を燃やす。

 

 

 

 

 

 イカしたヤツらの住む町、ハイカラシティは少しずつバトルの熱を帯び出していた。




シオカラーズかわいい


※1スプラッシュボム
サブブキの一つ。インクを多量使用し、ボムを投げる。範囲はそこそこ広くインクとのコスパも優秀。地面に向かって投げると滑るので、扱いやすい。個人的に大好き。


※2キューバンボム
サブブキの一つ。インクのほとんどを使用してボムを投げる。範囲はかなり広い。名の通りキューバンになっているので、最初に着弾した位置に引っ付く。爆発までに二秒ほどかかるが、塗性能はチート。これも好き。


※3トルネード
スペシャルの一つ。スペシャルはインクで地面を塗ると、スペシャルゲージがたまり、全部溜まると使用することができる。
ミニマップの一点を指定すると、そこにトルネードを巻き起こすミサイルを放つ。範囲は広めだが、着地地点にエフェクトが出るので慣れれば避けやすい。


……解説というか完璧な自分の意見になってるぅ
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