例えば、こんな、あぽくりふぁ ~なんだかしょっぱい冬木の戦争のようです~ 作:たんぺい
冬木式聖杯戦争…
平たく言うと、『魔力の器を溜める万願の願いを叶える「聖杯」の取り合い』、コレである。
そして、それを奪うのは7人の英霊達…セイバー・ランサー・アーチャー・キャスター・ライダー・アサシン・バーサーカーと言う者達である。
そして、彼らが英霊同士で殺し合いを行って、励起するまで殺した英霊の魔力を聖杯に溜める。
そうすると、聖杯は願望器として機能する。
とは言っても、その使用権が英霊にあると言うものでも無い。
彼らを呼び出した魔術師達の方に使用権がある。
令呪…その名の通り、絶対の支配権を持った、言わば『魔力の枷』により英霊は縛られる。
3角しかない、つまり3回は絶対にその魔術師の言うことを聞く必要がある。
「自害しろ」と命令されてしまえば、それこそ一般レベルの魔術師とペルセウス王子やアーマーンやウリエルなどと言った神クラスの英霊と言う絶対的な差でも無い限り、それに従わなければいけないからだ。
故に、少なくとも令呪がある限り、基本的には英霊は魔術師には逆らわないと言って良い。
…死んで座に居る英霊たち、彼らにも現世に降り立ったのなら、願いは少なからずあるのだから。
表面的には、まるで使い魔の如く主には、逆らわない。
それが英霊(サーヴァント)、という存在なのだ。
さて、そんな神秘の隠匿に喧嘩を売る様な秘術…が、流出してしまった、とある時空間がある。
簡単に言えば、魔術師達が冬木式のそれを真似しだし、世界中で争いあう時空…そう、
これを、仮に『アポクリファ時空』、と呼ぼう。
そんなアポクリファ時空では、根源・奇跡と言う魔術師達が手を伸ばして届かない、魔法を掴める最後の手段として、聖杯戦争…正確には聖杯戦争もどきを数多引き起こしていた。
言ってしまえばリスクがデカいぶん、リターンもデカいのだ。
『命がけですが、代わりに宝くじに絶対当たりますよ…挑戦します?』と言われて挑戦する者は、世界中に一定数いる以上、魔術師達の世界でも、また然りだろう。
…とは言っても、そんな大それた奇跡は要らないから、それこそ宝くじで100万…せめて20万ぐらいで良いから良い目みたい、程度のしょっぱい願望で聖杯戦争を起こす馬鹿者も…何か出始めた。
結果的に、そういった小規模の聖杯戦争すら行う者達から、とりあえず神秘の隠匿や一般人の保護を行う必要が出てくるぐらい、魔術協会や時計塔、或いは地方の教会や土着魔術師同盟などと言った組織が出張る必要も出てきた。
それだけ、雑多な聖杯戦争が行われるぐらい、聖杯戦争が日常茶飯事になった…
アポクリファ時空、それはそんな時空。
そして、このお話は、記録には書類三枚残れば上出来な、そんな小さな聖杯戦争の一つのお話。
では、物語は日本のとある街、「景都市」から、物語を始めよう…