左右対称のエース   作:パワプロ大好き男

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稲城実業高校に新たな1年生が入ってくる。
その中には、とんでもないヤツが来ると聞いて、部員は全員楽しみにしていた。
稲城実業高校の戦力になるかどうかは、今後の練習次第であった。


第1話

「成宮、ちょっと頼みたいことがある。」

 

「何ですかコーチ?」

 

2年生のエース成宮鳴(なるみやめい)に声をかけてくれたのは、今年の4月1日にコーチとして正式に就任した土屋隆則(つちやたかのり)だった。

26歳という若さで稲城実業高校に就職したのであった。

彼は10年前に母校である稲城実業高校でエースで4番でキャプテンをやっていた最強選手として有名であった。

甲子園にも出場し、土屋フィーバーも起きていた。

もちろん甲子園では優勝し、勝利投手となった。

しかし、甲子園に出場したのはたった1度だけだった。

彼が1年生の時だけで、2、3年生の時に右肩を壊してしまい、甲子園に出場出来ず、プロ野球のスカウトから声がかからなかったのであった。

大学に進学したのち母校を10年ぶりに甲子園に出場するために稲城実業高校に就いたのである。

成宮にとって伸び悩んでいた自分を変えてくれた恩師でもある。

 

「実は俺の10歳年下の弟が稲城実業高校に入学するんだ、もし良ければお前が面倒見てくれないか?」

 

「えっ、僕ですか?」

 

「あぁ、アイツも投手で、小さい頃からプロ野球になりたいと言ってな、中学の時、進路のことでいろいろ悩んだけど、稲城実業高校に入学すれば自分をもっと強くなれるとか言って、結局こっちに入学することになったんだ。」

 

「そうなんですか、でも、なぜ僕ですか?」

 

「お前ならアイツを成長させてくれると思ってな、俺じゃあ兄貴だからタメ口になるだろう、別の人が教えてくれた方がアイツも少しは大人しくなるだろうと思ってさ、なに心配するな、性格はそんなに悪くないし、すぐに馴染めるさ。」

 

「はぁ、分かりました。」

 

「まぁ何かあったら俺に相談してくれ、アイツは少しライバル剥き出し過ぎて言動が荒くなるときもあるから気を付けてな、アイツはライバルがいないと闘志が燃えないやつだから。」

 

「他の先輩ではダメなのですか?」

 

「投手には投手にしか分からないこともあるだろう、それにお前だって最初から野球が上手くなったわけではないだろう?」

 

「はい、最初の頃なんて先輩との実力差がありすぎて辞めようかと思ったこともありました。」

 

「そうだろう?」

 

「それに、いろんな先輩や同級生が支え合ったり教え合ったりしていくうちに、強くなって今の自分がいると思います。」

 

「その通りさ、その経験はお前にとって宝物になる、それをお前の口で言うことで、お前自信も成長出来るし、アイツも成長出来るから一石二鳥だと思わないか?」

 

「そうですね。」

 

「お前ならその見込みがあると思って俺はお前を選んだのさ。」

 

「分かりました、コーチの弟さんを僕が面倒見ます。」

 

「あぁ、頑張れよ。」

 

こうして、成宮は土屋コーチの弟を指導することになった。

しかし、これが後に面倒臭くなることを彼はこの段階では知るよしもなかった………。




一応、ダイヤのエースの原作に沿ってやるつもりですが、一部異なることがあるかもしれませんのでご了承ください。
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