左右対称のエース 作:パワプロ大好き男
稲城実業高校の決勝戦の相手が青道高校に決まった。
青道高校は仙泉学園高校に8―3で勝ったのである。
寮に戻った選手は青道高校のビデオを見ながら作戦会議をしていた。
「明日の先発は成宮でいく、スタメンは明日発表する、総力戦でいくからしっかり準備しとけ、いいな?」
「はい!!!」
監督の指示に選手は返事した。
「成宮、エースとしてしっかりやれ。」
「はい。」
「それと土屋、いつでも登板出来るように肩を作っとけ。」
「はい。」
すると成宮が言った。
「大丈夫ですよ監督、コイツがいなくても勝てますよ。」
すると監督が眉間にシワを寄せて言った。
「お前、本気で言っているのか?」
「えっ…」
「決勝戦まで来れたのはお前1人だけじゃない、ここにいるメンバー全員がお前のために活躍したからここまで来れたのだ、お前さんは周りのこと信用しなすぎだ、チームのことを大切にしないやつはエースの資格はない。」
成宮はこの言葉を聞いてハッとした。
自分はここまで先輩に助けられたことを思い返したのであった。
「いいか成宮、土屋だってチームの一員だ、しっかり仲間意識を持て、いいな?」
「はい。」
監督はそう言って後にした。
成宮は土屋に言った。
「エースは渡さないが、決勝戦はお互い頑張れよ。」
成宮はぶっきらぼうになりながら言った。
「それでいいんですよ、成宮先輩もやっと自分の置かれてる立場や状況をもう一度認識したわけですから、私としては助かりますけど。」
土屋は言った。
「ふん、絶対に打たれるなよ。」
「えぇ、そのつもりはありませんから。」
成宮と土屋はそれぞれ部屋に戻った。
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ある日、土屋のクラスにはラブレターを持った女子生徒がいた。
さすがの土屋も驚いた。
「土屋く~ん、決勝戦頑張って~」
「土屋く~ん、私は土屋君のことが大好きよ。」
「土屋く~ん、私の愛を受け取って~」
土屋は面倒くさがりながらも女子生徒のラブレターを受け取ったのであった。
「絶対に投げてね土屋君。」
「投げてる姿を見たいわ~」
「頑張って、応援してるから。」
なんだかんだ言って土屋も大変だった。
放課後に多田野にその事を言った。
「土屋君も大変だね。」
「あぁ、めんどくさいったらありゃしない。」
「でも土屋君のことを応援してくれてるんだから、しっかり応えてあげないとね。」
「勘弁してよ~俺は野球しか考えてねぇよ、女なんてどうでもいいわ。」
「ハハハ、土屋君らしいね。」
結局、土屋は女子生徒に対しては眼中にないのも同然だった。
決勝戦はいよいよ明日、土屋は気を引き締めて試合に臨むのであった。