左右対称のエース   作:パワプロ大好き男

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第13話

5回終わって3―1と稲城実業高校がリードしてる。

成宮は6回表のマウンドに上がった。

 

[6回の表、青道高校の攻撃は、8番 ピッチャー 丹波君]

 

途中出場の丹波が右打席に入った。

成宮は丹波を三振に仕留め、続く白州をライトフライに打ち取った。

ついでに、1番の倉持をピッチャーゴロに仕留め、この回は三者凡退に倒れた。

しかし、その裏の攻撃も、稲城実業高校は三者凡退に倒れた。

 

「樹、なかなか点取れないな。」

 

土屋が呟くと多田野が言った。

 

「確かに、ピッチャー変わると点をとるのは難しいからね。」

 

そうこうしていくうちに7回が始まった。

7回表は、青道打線に苦戦しながらも、無失点に抑えた。

その裏、青道高校は守備位置につこうとしたが、何やらざわついていた。

 

「何だ、マウンドで誰かが足をつったみたいだな。」

 

「ひょっとして、向こうのエースじゃないか?」

 

土屋と多田野が言った。

マウンドで足を吊ったのは青道高校のエース丹波光一郎(たんばこういちろう)だった。

結局、ピッチャー交代せざるを得なかった。

 

[青道高校、選手の交代をお知らせします。ピッチャー丹波君に変わりまして、沢村君、8番 ピッチャー 沢村君]

 

何とサウスポーの沢村栄純(さわむらえいじゅん)がマウンドに上がった。

 

「マジかよ、サウスポーかよ……」

 

土屋が呟いた。

しかし、彼はとんでもないピッチャーだった。

なんと稲城実業高校のクリーンアップをねじ伏せたのであった。

 

「マジかよ!?」

 

江崎が言った。

 

「アイツ本当に1年生か!?」

 

杉が言った。

 

「これは厄介だね。」

 

多田野が言った。

 

「あぁ、先輩方がタイミング取りづらそうな感じに見えたわ。」

 

土屋が言った。

吉沢、原田、成宮に聞くと3人とも同じことを言っていた。

 

「球の出所が見えないから分かりづれぇ~」

 

吉沢が言った。

 

「スピードは速くないが、打者の手元で曲がるからやりづらい、クセ球だ。」

 

原田が言った。

 

「アイツ、タイミング取りづれぇヤツだよ全く!」

 

成宮が言った。

 

(マジか……沢村ってヤツ、そんなにすげぇヤツかよ……)

 

さすがの土屋も動揺を隠しきれなかった。

すると、国友監督が言った。

 

「確かに彼はデータがないからやりづらいかもしれない。しかし、全く手がつかない相手でもない、俺達が出来ることをしっかりとやれ。いいな?」

 

「はい!!!」

 

監督の言葉に選手が全員返事した。

 

「よぉ~し、8回も頑張るか~」

 

成宮が余裕をぶっこきながら言った。

ここまで成宮が1人で投げきっているが、果たして最後までいくのだろうか?

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