左右対称のエース   作:パワプロ大好き男

24 / 25
第24話

6回の裏は、降谷から攻撃が始まった。

 

(降谷、お前だけは必ず抑える。)

 

土屋は降谷に向かって、ストレートを投げた。

 

カキーン

 

打球はショートを守っている白河の元へ転がった。

かなり深い位置だが、白河は逆シングルでボールを取り、そのままファーストへ投げた。

 

「アウト!!」

 

わずかながら山岡の方が間に合った。

しかし、降谷がその場で倒れてしまった。

左足をひねってしまい、痛がっていた。

 

(降谷………)

 

土屋はただただ見届けるしかなかった。

続くバッター東条を空振り三振すると、金丸のところで代打が送られた。

 

[青道高校の選手の交代をお知らせします。バッター金丸君に変わりまして、樋笠君。]

 

樋笠昭二が右打席に入った。

背番号5を着けていた。

本来ならこの人が正三塁手だが、監督曰く、バッティングが絶不調だったため、金丸にスタメンを奪われたという。

土屋はその樋笠を相手に、カーブから攻めた。

 

カキーン

 

詰まった当たりがセカンドとライトの間に落ちた。

ポテンヒットとなった。

続くバッター麻生にはフォアボールを与え、倉持にはデッドボールで歩かせてしまい、2アウトながら満塁となってしまった。

 

[2番 ライト 白州君]

 

白州が左打席に入った。

ここで多田野がタイムを取った。

 

「土屋君、満塁だけど、低めに集めてストライクを取りに行こう。」

 

「あぁ、すまねぇな樹。」

 

多田野のアドバイスに土屋はホッとした。

土屋は白州を相手にストレートを中心に攻めた。

しかし、2ストライク3ボールとフルカウントまで持っていってしまった。

6球目はフォークを投げた。

 

カキーン

 

しかし、土屋のフォークは真ん中に入り、ライトまで運ばれた。

ライトを守っている福井がクッションボールを謝り、ランナー一掃のタイムリースリーベースを決められた。

3―3の同点になってしまった。

 

[3番 セカンド 小湊春市君]

 

春市が右打席に入った。

土屋は同点に追いつかれ、動揺を隠しきれなかったか、コントロールが定まらず、フォアボールを与えてしまった。

続くバッター4番の御幸には、またデッドボールで歩かせてしまい、また満塁になってしまった。

 

[5番 ファースト 前園君]

 

土屋は深呼吸をし、右打席に入った前園に対して、スライダーを投げた。

 

カッキーン!!!

 

前園が思いっきりフルスイングし、引っ張った。

レフトスタンドまで運ばれ、満塁ホームラン。

7―3と逆転を許してしまった。

 

[稲城実業高校の選手の交代をお知らせします。ピッチャー土屋君に変わりまして平野君、5番 ピッチャー 平野君。]

 

土屋は平野と交代を余儀なくされた。

 

「先輩、お願いします。」

 

平野にそう伝えた土屋はベンチに帰ったのであった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定