左右対称のエース 作:パワプロ大好き男
6回の裏は、降谷から攻撃が始まった。
(降谷、お前だけは必ず抑える。)
土屋は降谷に向かって、ストレートを投げた。
カキーン
打球はショートを守っている白河の元へ転がった。
かなり深い位置だが、白河は逆シングルでボールを取り、そのままファーストへ投げた。
「アウト!!」
わずかながら山岡の方が間に合った。
しかし、降谷がその場で倒れてしまった。
左足をひねってしまい、痛がっていた。
(降谷………)
土屋はただただ見届けるしかなかった。
続くバッター東条を空振り三振すると、金丸のところで代打が送られた。
[青道高校の選手の交代をお知らせします。バッター金丸君に変わりまして、樋笠君。]
樋笠昭二が右打席に入った。
背番号5を着けていた。
本来ならこの人が正三塁手だが、監督曰く、バッティングが絶不調だったため、金丸にスタメンを奪われたという。
土屋はその樋笠を相手に、カーブから攻めた。
カキーン
詰まった当たりがセカンドとライトの間に落ちた。
ポテンヒットとなった。
続くバッター麻生にはフォアボールを与え、倉持にはデッドボールで歩かせてしまい、2アウトながら満塁となってしまった。
[2番 ライト 白州君]
白州が左打席に入った。
ここで多田野がタイムを取った。
「土屋君、満塁だけど、低めに集めてストライクを取りに行こう。」
「あぁ、すまねぇな樹。」
多田野のアドバイスに土屋はホッとした。
土屋は白州を相手にストレートを中心に攻めた。
しかし、2ストライク3ボールとフルカウントまで持っていってしまった。
6球目はフォークを投げた。
カキーン
しかし、土屋のフォークは真ん中に入り、ライトまで運ばれた。
ライトを守っている福井がクッションボールを謝り、ランナー一掃のタイムリースリーベースを決められた。
3―3の同点になってしまった。
[3番 セカンド 小湊春市君]
春市が右打席に入った。
土屋は同点に追いつかれ、動揺を隠しきれなかったか、コントロールが定まらず、フォアボールを与えてしまった。
続くバッター4番の御幸には、またデッドボールで歩かせてしまい、また満塁になってしまった。
[5番 ファースト 前園君]
土屋は深呼吸をし、右打席に入った前園に対して、スライダーを投げた。
カッキーン!!!
前園が思いっきりフルスイングし、引っ張った。
レフトスタンドまで運ばれ、満塁ホームラン。
7―3と逆転を許してしまった。
[稲城実業高校の選手の交代をお知らせします。ピッチャー土屋君に変わりまして平野君、5番 ピッチャー 平野君。]
土屋は平野と交代を余儀なくされた。
「先輩、お願いします。」
平野にそう伝えた土屋はベンチに帰ったのであった。