左右対称のエース   作:パワプロ大好き男

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第3話

練習も慣れていった1年生は、5月に入り、練習試合が始まった。

相手は薬師高校だった。

 

「練習試合に出場するメンバーはこのメンバーでいく。」

 

その中には土屋も入っていた。

成宮は1年生が練習試合に参加することに驚いていた。

 

(なんでアイツが選ばれているのかよくわからないな~でも俺もウカウカしてられないな、しっかりしないとアイツにエース持ってかれるからな。)

 

成宮は気を引き締め直した。

監督が先発投手を発表した。

 

「練習試合の先発は土屋でいく、スタメンはこの打順でいく。」

 

そのスタメンのなかには成宮がいたが、先発が土屋のため、成宮はレフトに守ることになった。

 

「土屋、炎上するなよ。」

 

成宮が上から目線で言った。

 

「えぇ、打たせませんから。」

 

土屋は無表情で言った。

 

(ったく、かわいくねぇ後輩だよ、全く、土屋コーチの弟はホントにめんどくせぇな。)

 

そう言って成宮はレフトの守備に就いた。

――――――――――――――――――――――

練習試合が始まった。

【稲城実業高校のスタメン】

1番(中)神谷カルロス俊樹

2番(遊)白河勝之

3番(三)吉沢秀明

4番(捕)原田雅功

5番(左)成宮鳴

6番(一)山岡陸

7番(二)平井翼

8番(投)土屋貴之

9番(右)富士川慎也

 

【薬師高校のスタメン】

1番(二)福田大輝

2番(右)山内豊

3番(一)三島優太

4番(三)轟雷市

5番(左)秋葉一真

6番(投)三野勇人

7番(捕)渡辺達也

8番(遊)小林圭佑

9番(中)大田功

 

試合は投手戦となり、なかなか点数が取れず、歯がゆい展開となった。

前半終了した時点で0―0となった。

1番厄介なのは、1年生の4番である轟雷市だった。

まるでスラッガーのようなバッティングだから、なおさら投げづらかった。

 

「6回からは成宮でいく、レフトに梵が入れ、土屋は大会も考慮して、ここで降りてもらう、ムリして怪我しては困るからな、よく頑張った。」

 

監督が言った。

 

「はい、ありがとうございます。」

 

そう言って土屋は成宮にボールを渡し、託した。

 

「よろしくお願いします。成宮先輩。」

 

「ふん、俺に任せろってんだ、俺はエースだからな。」

 

そう言って成宮はマウンドに上がった。

しかし、轟雷市に1発を打たれ、結局負けてしまった。

1―0で負けた。

 

「この試合で負けたことを生かして、夏までには仕上げるぞ、いいな?」

 

「はい!!!」

 

監督が言うと、皆が返事した。

 

「よくやったぞ土屋、大したもんじゃねぇか。」

 

神谷が言った。

 

「5回で降りないで完投してくれたらいいのに。」

 

白河が言った。

 

「さすがだな、エース並みの仕事っぷりだぞ。」

 

山岡が言った。

 

「バッティングも絶好だしな。」

 

矢部が言った。

 

「そんなことはありません、先輩方が守ってくれたおかげですから、感謝しております。」

 

土屋が言った。

 

(なんだよ…アイツの周りにたくさんチームメイトが居やがって……)

 

成宮は土屋に対して闘志むき出しになっていた。

成宮はこの後、猛烈な練習をし、仲間の信頼を取り戻し、次の練習試合では無失点で試合に勝ったのであった。

土屋も成宮に刺激され、練習を積み重ねていき、エース争いに食い込んでいったのであった。

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