左右対称のエース 作:パワプロ大好き男
7月に入り、監督が背番号を渡した。
「それでは、夏の大会に出場するメンバーを発表する、背番号の若い順に取りに来い。」
そう言って監督は背番号の着いたユニフォームを渡した。
「1番、成宮鳴」
「はい!」
成宮はユニフォームを受けとると、土屋に向かってドヤ顔した。
(ウザい先輩だ…あの人がエースかよ。)
土屋は思った。
「2番、原田雅功」
「はい!」
原田はユニフォームを受け取った。
「3番、山岡陸」
「はい!」
山岡はユニフォームを受け取った。
「4番、平井翼」
「はい!」
平井はユニフォームを受け取った。
「5番、吉沢秀明」
「はい!」
吉沢はユニフォームを受け取った。
(チッ、スタメンじゃなかったか…でも吉さんが正三塁手なら納得だ。)
矢部は思った。
「6番、白河勝之」
「はい!」
白河はユニフォームを受け取った。
「7番、梵勝美」
「はい!」
梵はユニフォームを受け取った。
「8番、神谷カルロス俊樹」
「はい!」
神谷はユニフォームを受け取った。
「9番、富士川慎也」
「はい!」
富士川はユニフォームを受け取った。
土屋は結局、スタメンにはなれなかったが、10番以降に期待した。
(しょうがない、1年生はしょせんそんなもんだ。)
土屋はその辺、割りきっていた。
「10番、井口雄大」
「シュ!」
井口雄大(いぐちゆうた)はユニフォームを受け取った。
井口先輩はいつも<シュ>と言っている少し変わった先輩だが、人柄が良く、いつも俺を励ましてくれた優しい先輩である。
スピードはそんなにないが、コントロールがよく、スタミナはかなりあるため、ロングリリーフも出来る。
変化球もよく、とくにスライダーがかなり曲がるのである。
「11番、土屋貴之」
「はい!」
やっと土屋が選ばれ、ホッとした。
(マジかよ、アイツが11番!?)
成宮は驚いた。
成宮が1年生の時は背番号20番だったのである。
それを考えると、土屋が11番を着けることに驚いた。
12番以降も順調に発表していくと、矢部浩二が呼ばれた。
「15番、矢部浩二」
「はい!」
矢部はユニフォームを受け取った。
その後も順調に呼ばれていった。
「20番、多田野樹」
「はい!」
多田野はユニフォームを受け取った。
「以上で夏の大会に出場するメンバーを発表した。このメンバーで戦っていく、精一杯頑張れ、いいな?」
「はい!!!」
「部長から何か一言。」
「はい、皆、当日はかなり暑いから気をつけるように、以上です。」
「はい!!!」
「コーチから何か一言。」
「はい、これまでキツイ練習によく耐え抜いてくれた。俺もベンチに入れるわけだが、お前らのこと見守ってるからな、頑張れよ。」
「はい!!!」
「では、夏の大会の1回戦の先発を発表する、初戦は…」
(フフ~ン、どうせ俺に決まってるって。)
「土屋でいく。」
(え………エーーーーー!?)
「スタメンは追って発表する、いいな?」
「はい!!!」
こうして、稲城実業高校の夏が始まった。