左右対称のエース   作:パワプロ大好き男

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第9話

準決勝の相手は桜沢高校だった。

バッティングがかなり強い高校であった。

監督が先発投手を発表した。

 

「準決勝の先発は土屋でいく、決勝戦に進むためにはこの試合に勝たなければ道はないと思え。」

 

「はい!!!」

 

監督の指示に選手が返事した。

 

「やったね、土屋君、久しぶりの先発だね。」

 

背番号20を着けた多田野が言った。

 

「緊張して失敗するなよ。」

 

背番号13を着けた江崎が言った。

 

「大丈夫、土屋君なら絶対出来るよ。」

 

背番号14を着けた杉が言った。

 

「ありがとう、俺しっかり投げるよ。」

 

背番号11を着けた土屋は力強く言った。

 

「土屋、久しぶりの登板だから立ち上がりに気をつけろよ。」

 

原田が言った。

 

「はい、分かりました。」

 

土屋が言った。

すると、成宮が土屋の肩を叩きながら言った。

 

「準決勝はお前が先発だけど、炎上したらただじゃおかないからな、まぁ調子悪かったら俺に言え、俺がテメェのケツ拭いてやるからよ。」

 

成宮の挑発に土屋は言った。

 

「成宮先輩、私はそこまで酷いピッチングはしませんよ、あなたは本当に人を信じないんですね、人間不信もいいところですよ。」

 

それを聞いた成宮は呆然とした。

 

「なっ!?」

 

「まぁ2人ともケンカはその辺にしろ、準決勝は必ず勝つからな。」

 

原田が2人をなだめた。

――――――――――――――――――――――

準決勝が始まった。

ここからは明治神宮球場で試合を行った。

 

シュ、スパーン

 

土屋のストレートが今日も、うなった。

 

「スゲェ、1年生とは思えないな。」

 

「あの土屋って男は稲城実業高校のコーチである土屋隆則の弟らしいぜ。」

 

「成宮とは正反対だな。」

 

高校野球のファンが言った。

 

「土屋く~ん、頑張って~」

 

「カッコいい~」

 

「私と付き合って~」

 

女子生徒から黄色い声援が飛び交っていた。

ベンチにいた成宮が呟いた。

 

(なんだよ、土屋までフィーバーかよ、どんだけファンがいるんだよ、こん畜生!)

 

成宮にとって嫌な雰囲気だった。

試合は打線が爆発し、気がつけば10―0で快勝した。

土屋はスタミナがなくなり、コントロールも悪くなりながらも、7回無失点で切り抜け、残りの2イニングは井口が抑え、完封リレーを演じた。

 

「稲城ー、あと1つで甲子園だぞー!!」

 

「勝てよー、稲城ー!!」

 

「土屋く~ん、大好きよ~!!」

 

スタジアムに出るとたくさんの方が応援に駆けつけてくれた。

 

「おい、女の子から声援来てるよ~」

 

成宮が嫌味に土屋に言った。

 

「だから何ですか?」

 

土屋の一言に成宮は驚いた。

 

「なっ!?何!?」

 

「私はあなたと違って女の子には興味ないですから、女の子がいたところで何の役に立ちます?あなたの場合、女好きですから、そうやって女の子から声をかけられたら嬉しそうな顔で、デレデレしながら手を振ってますけど、私はあなたみたいな鼻の下を伸ばしている浮かれた先輩みたいに手を振ったりしませんから、だってそうじゃないですか、女の子なんて野球のことろくに知らないくせに応援だけはいっちょ前に応援するというあの性格が嫌なんですよ、耳障りだしウザいし野球に集中できないしもうウンザリだ、2度と来ないで欲しい気分ですよ。」

 

土屋の一言に成宮はただただ驚くしかなかった。

 

(コイツ、めっちゃ性格悪っ。)

 

成宮は土屋の性格を知ってドン引きした。

 

「ハハハ、土屋は野球のことしか考えてないからな。」

 

神谷が笑いながら言った。

 

「まぁ土屋のことだから、仕方ないだろう。」

 

白河が言った。

 

「さぁ皆、バスに乗り込むぞ。」

 

林田部長が言った。

いよいよ決勝戦、絶対に勝つとナインは決めた。

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