妖怪の山の中で始まった戦いは、大樹と椛の戦いから、天狗の種族を巻き込んだ騒動へと発展していた。椛とサソードの斬撃の応酬、それを大樹は他の白狼天狗達と戦いながら移動しつつ状況を確認する。
「(この山のどこかにもお宝がある筈....。もっとほかの場所へ行けば見つけられるかな?)」
「観念しろ!妖怪の山、ましてや我々天狗の領域を侵してただで帰れると思うな!!」
「残念だけど、それは無理な相談だね。僕にはまだやりたいことがある。」
そのまま駆けて行く大樹を、白狼天狗達は追いかける。しかし簡単に捕縛されるわけにもいかない大樹は、地形を巧みに利用しつつ新たにディエンドライバーへカードを挿入する。
「行ってらっしゃい!」
KAMEN RIDE
IKUSA
またしても新たに召喚されたライダー、仮面ライダーイクサ。その白い鎧は木漏れ日の光により、煌めいていた。
妖怪の山の山中において起こった、領土侵犯による騒動はその後更なる騒動へと発展していくのである。海東大樹の向かっている先に、その一大事は起こることになる。
所は守矢神社。練也は境内の掃き掃除をしているところへ、諏訪子が歩み寄る。何やら話があるようだが.....。
「練也ー。」
「諏訪子さん、どうしました?何か祈願のお話とか、御祓い?」
何やら話があるようで近付いてくる諏訪子の顔には、いつもと変わらぬ笑顔で溢れている。何食わぬ日常の会話でもと思っていたがそうでもないらしい。実際もっとスケールのデカい話が、彼を待ち受けていた。
「練也ー急にで申し訳ないんだけど言うね?」
「はいっ!」
「君には、別な神社へ行ってもらうことになったから!」
「はいっ....はい?」
まさかの突然の左遷である。練也は思ったことを口に出さずにいるか、そうでないかで自身の内で考えていた。一体なぜ?衝撃波を使い過ぎたからか?それともただ単純に要らない子認定をされたからか?左遷がもう決定されたことは、諏訪子の口ぶりからはまだ判断をつきかねた。
「俺っ、神奈子さんにも聞いてきます!!」
「おや、居たねえ練也。もう諏訪子から聞いたのかい?」
「ふぁっ?!」
どうやら本当らしい。その場に訪れた神奈子、その後へ続く早苗も真剣な表情である。練也は思った、ガチ左遷であると。
「それで詳しい話なんだけど...。」
その神奈子の発言を遮るようにして、物騒な音が木霊した。銃声、剣戟音、その他に聞こえる怒号のような発声。それは先程から妖怪の山を駆け抜けている海東大樹と椛を含めた白狼天狗の哨戒部隊の戦いで生じていた。
「ここにお宝があったというわけだね...。....おっと。」
「あっ!!?」
迫って来た白狼天狗数人を身のこなしでやり過ごし、その軌道をとる中、ディエンドライバーの銃口をしっかりと練也の方へ向けて、颯爽と駆ける。
「(こいつ!?)」
「君に用がある。どうやら僕が求めているモノは、キミが持っているものらしい!」
銃口を向けたまま、大樹はディエンドライバーへカードを挿入して声高らかに宣言。
「変身っ!」
KAMEN RIDE
DEEND
「仮面ライダー、ディエンド....!!?」