インフィニット・ストラトス ~未定~   作:ぬっく~

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第15話

『随分と楽しそうなことをしているのね』

 

昼食を終えて、一夏は教室に戻るとプライベート・チャンネルから通信が入る。

更識楯無から通信が入ったのだ。

 

『楯無様ですか。ご用件はなんでしょう?』

 

一夏はそんな会話をしながら、静かに席に着く。

 

『プライベートだから別に敬語使わなくてもいいわ』

 

『……プライベート・チャンネルを使っているってことは、ISを部分展開しているってことだよな? 仮にも生徒会長でもあるアンタが?』

 

『あらあら? そう言う君もでしょ?』

 

無性に楯無が扇子で口元を隠しながら、笑みを浮かべている様子が一夏の頭の中に浮かぶ。

一夏の部分展開は待機状態の剣その物だ。待機状態に見えて実のところ部分展開されていることは誰も知らない。だが千冬は何故かこれが部分展開だと言うことには既に気付いている。だが、あえて何も言ってこないのだ。

そのことが、一夏にとっては一番の謎でもあった。

 

『そんで? 何の用だ』

 

『家の簪ちゃんがいるにもかかわらず他の女と一緒にいるなんて』

 

『仕事とプライベートは分けている。お前が思っているようなことはない』

 

一夏はやれやれと内心で思いつつ、最近は従者仕事でしか付き合っていないことに気付く。

 

『そうだな……今度の休日に出かけるか』

 

『あらそう? なら休暇を入れてあげるわ』

 

『ああ。すまんな』

 

授業開始のチャイムと同時に楯無との通信が切れる。

そして、午後の授業が始まった。

 

 

 

 

「では、今日のHRはこれで終わります」

 

山田先生のHRが終わり、今日一日が終わった。

特に用のない者は寮に戻り、IS訓練する者、部活をする者と各自バラバラになる。

 

「一夏っ!」

 

そんな教室に二組から訪問者が現れた。

放課後になったことにより、鈴が来たのだ。

 

「貴様……」

 

教室にいた箒とセシリアは鈴が来ると睨み付けながら席を立ち上がる。

 

『鈴か……』

 

箒が一夏の前を通り過ぎたことに気付き、一夏は視線で追うと教室のドアの前に鈴がいた。

どうやら、鈴が来たことで箒たちが反応したようだと、一夏は理解する。

 

「アンタたちには用はないのよ。脇役はすっ込んでてよ」

 

「な……何ですって!?」 

 

相変わらずの自信家の鈴を見て、一夏は思う。

素は悪くないのだが、必要以上に敵を作ってしまうところは、昔から変わらない。

 

『鈴。何の用だ?』

 

平行線の話が続きそうだと判断した一夏は箒の前に出る。

 

「アンタと模擬戦をしようと思ってね」

 

『すまんが、それはクラス対抗戦が終わった後では駄目か?』

 

一夏は親指で後ろを指すと、鈴は嫌な顔を見せる。

クラス対抗戦のせいでセシリアは二組に情報が洩れることを恐れているのだ。

一夏的には別にどうでも良かったのだが、セシリアが許さない。

勿論、鈴も一夏と同じで情報なんてどうでも良かった。

 

「わかったわ……」

 

鈴も折れ、諦める。

とりあえず争いは避けられた。

 

『そんじゃあ』

 

一夏は話し合いを終え、教室を出る。

 

 

 

 

一夏が向かった先は寮へと続く扉とは反対の方向であった。

そして、一夏はとある教室につくと、ノックする。

その音に気付いた生徒が一夏の方に向くと、キャイキャイ騒ぎだす。

そんな中で一人だけ、一夏に寄ってくる生徒がいた。

 

『迎えに来たぞ』

 

『うん』

 

一夏が向かった先は四組だった。主人である更識簪の迎えに来たのだ。

手話で軽く会話して、寮の方へと歩き出す。

 

『今度さ、外に行かないか?』

 

『え?』

 

一夏からいきなりお誘いを受け、簪は驚く。

 

『ここ最近さ……』

 

『勿論いいよ!』

 

一夏が説明しようとしたが、簪はそくOKする。

 

『来月の第一日曜日だが、大丈夫か?』

 

『うん。大丈夫だよ』

 

即決まり、一夏は一安心する。

 

「(デートなんてしたことないが……何とかなるよな?)」

 

人生初のデートに少し心配する一夏。

そんな簪の内心では……

 

「(一夏くんとデート。一夏くんとデート。一夏くんとデート。一夏くんとデート。一夏くんとデート。一夏くんとデート。一夏くんとデート。一夏くんとデート。一夏くんとデート。一夏くんとデート。)」

 

だいぶパニックっていた。

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