VANISHING POINT~もう1つのBECKの物語~ 作:JhonnyWolf
~ナポリスミスの川久保 彰と大石円のコンビはBECKを始め
いくつかのバンドをメジャーに押し上げている、実績十分な
コンビだった、RED RAM社長も評価しており今回は20万の投資で
ナポリスミス側と合意した~
「どう?Kの様子・・・」
作曲に入ってKは自宅に閉じこもるか事務所が借りたスタジオに一人で
籠るかになっていた、誰とも話さずピリピリした独特の緊張感を身にまとった
Kにはアリサさえも近づけなかった
「今回は相当キツイみたい・・・無理もないよ、マキシで全部ひきだし吐き出した
後で1ヶ月で5曲だもんね・・・」
アリサは香澄から渡された缶ジュースを受け取るとスタジオの控室のベンチに座った
「他のメンバーは書けないの?ユズル君とかさ・・・」
「相手はナポリスミスの川久保 彰だよ?素人の遊びなんて通用しないよ」
「そんなに凄い人なの?」
香澄はアリサの隣に座った
「実質BECKの成功は川久保さんのおかげだからね」
不意に声がして振り向くとそこにはBECKの田中幸雄と恋人の南真帆が居た
「アリサ、ホクロオヤジの所と契約したんだって?」
真帆がアリサを挟んで香澄の反対側に座るとコユキは何も言わずスタジオに入った
「ツアー前であんまり時間ないのにゴメン」
「いいよ、Kにはコユキもたすけてもらってるし」
「そんなにKって凄いんですか?」
香澄は疑問を口にした
「凄くないよ?ベースは平君の方が段違いに上手いし・・・
でもコユキがソロアルバム出すならベースはKだと思う」
「どういう・・・」
「例えばOUT OF HOLEとかさ、BABY STARとかコユキが書く曲ってベースに抑えた
グルーヴ感が求められるのね、そういう限定的な弾き方はKは抜群に上手いの
コユキが言うには「平君のベースは背中を押してくれる支えてくれるベース
だけどKは地面みたいにどこまで行っても好きに走り回っても「そこにある」
ベースなんだって」
真帆の説明で香澄は何となく理解した
「そういえば竜介君が会いたがってたよ「俺だけ仲間外れか」って」
コユキはドラムの椅子に座った
「今日来れば良かったのに」
Kはベースを軽く弾きながら言った
「デートだってさ、ツアー前だってのに余裕だよね」
「悪いなコユキ、デートだったんだろ?」
「いいよ、僕もKに相談したい事あったし・・・」
「俺に?」
「そう・・・川久保さんからも伝言あってさ・・・」
「ん?」
「ロスピエロスのトリビュートアルバムの話が出てるんだ、僕はVoで
呼ばれてて参加しようかと思ってる」
「ふーん・・・で?」
「ドラムは元ロスピエロスの人でギターは・・・」
「蘭?」
「正解・・・蘭さんと元ベルアームの木村 栄二さん・・・」
「和解したんだ」
Kはベースをスタンドに置いた
「千葉君や竜介君はまだ怒ってるけど僕はもう水に流した・・・
レビューでも高評価出してくれてるし、もう昔の事だから」
「コユキらしいな」
「千葉君にも言われたよ」
「で・・・俺か・・・」
「うん・・・蘭さんも納得してるって川久保さんが言ってた」
「コユキが参加するならレコーディング後になるけど良いよ、参加する」
~歪なままBadは大きな流れに投げ出されてしまった~