城下町のダンデライオン~氷の力を持つ王子~   作:ぽんぴん

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間を開けてしまってすみません。
第十一話を投稿します。


第十一話「いよいよダンディくん」

僕が櫻田家に帰ってきてから初めての週末。

僕たち兄弟はとあるビルの前に全員集合していた。

 

そもそもの始まりは金曜日の夜。

夕食が終わろうかという時だった。

そのとき僕は明日からのお休みに胸を弾ませていた。

いろいろあって最近出来なかったゲームを、このお休みで一気に消化してしまおうと考えていたのだ。

 

「お前たち、週末は何か予定はあるか?」

 

「え、別にないけど?」

 

「どっか連れてってくれるの!?」

 

父さんの質問に茜姉ちゃんは不思議そうに答え、ひかりんは期待するように目を輝かせた。

何だか嫌な予感がする。ここは予定があることを思いっきりアピールしておこう。

 

「はいはいはい! 予定あるよ! 溜まってるゲームをやるんだ!」

 

「それ予定って言えるのか……」

 

修兄ちゃんが呆れた目で見てるけど気にしない。

 

「いや、急な話だがお前たちのテレビ出演が決まってな。そういう訳で氷、すまんが一日で終わるからそっちに出てもらうぞ」

 

父さんの言葉に兄弟全員が驚いた顔をした。

あ、茜姉ちゃんが固まっちゃってる。

そして僕に拒否権は無かった……

 

『視聴者の皆様こんにちは!』

 

『なんと今週のサクラダファミリーニュースは王家御兄弟全員に来ていただいております!』

 

『『皆様よろしくお願いします!』』

 

おぉっと、いつの間にやらイベントが始まってしまっていたみたい。

ビルに備え付けられた巨大ディスプレイに司会の人たちが映っている。

周りを見るとフェンスに隔てられた向こう側に大勢の見物客が集まっていて、僕たち全員が注目の的になっちゃっていた。

茜姉ちゃんも耐え切れずに、葵姉ちゃんの背中に隠れるように寄り添っている。

 

『国民の皆様もご存じのとおり、王族の方々には特殊能力が備わっています!』

 

『本日はあるゲームに挑戦し、その力を披露していただこうと思っています!』

 

「え、そんなの聞いてないよ」

 

茜姉ちゃんの顔が青ざめていく。

 

「茜、大丈夫?」

 

葵姉ちゃんが茜姉ちゃんへ心配そうに声を掛ける。

 

『『そのゲームとは、「危機一髪! ダンディ君を救え!」』』

 

『屋上に取り残された人々に見立てた人形、ダンディくん。それを制限時間内に多く回収し、下に用意した籠にいれていただくというシンプルなルールです!』

 

『しかも先ほど申しました通り、今日はご兄弟全員に来ていただいております! 長らく病気で療養されていた氷様の特殊能力にも期待が高まります! 幻の貴公子の実力やいかに!』

 

うわっ! 急に矛先が回ってきた! お願いだから期待を煽るのはやめて! あと「幻の貴公子」は本当にやめて!

 

『国王からも激励のメッセージをいただいております』

 

ビルのディスプレイの映像が切り替わり、王様の正装をした父さんが映る。

 

『皆、惜しみなく力を発揮し、国民の皆様に自分たちのことをよく知ってもらうように、頑張ってほしい。一番成績の悪かった者には城のトイレ掃除をしてもらう』

 

「えー!?」

 

「お城のトイレ掃除ー!?」

 

ひかりんと岬姉ちゃんが不満の声を漏らす。

さすがにそれは勘弁してもらいたい。そんなことになったら、完全に休みが潰れちゃうじゃないか!

 

『制限時間は60分!』

 

『皆様、準備はよろしいですかー?』

 

『『それではスタートです!』』

 

司会者の号令とともに、ビルの周りで見物している人たちから歓声が沸きあがる。

 

「僕はこのビル、登ります!」

 

最初に飛び出していったのは輝だった。

 

『四男、輝様の能力はリミットオーバー(怪力超人)』

 

能力を発揮した輝がすごい勢いでビルをよじ登っていく。

すごい! って、感心してる場合じゃない、僕も行かないと!

僕は能力を発動させながら、両手を前に突き出す。

 

「はぁっ!」

 

そのまま冷気のビームを発射させ、地面から屋上に向かって氷の道を作っていく。

 

『本邦初公開! 三男、氷様の能力はアイスオブスクリーム!(氷の叫び) 冷気の力で氷を自由自在に操ることが出来ます!』

 

次に冷気ビームの威力を調節する。すると僕の体が冷気ビームに引っ張られるように、勢いよく氷の道を登っていく。

これで屋上まで一直線だ!

僕は屋上に一番乗りで飛び込んだ。説明通り、あちこちにピンク色のライオンの人形が配置されている。

 

『最初に屋上へ到着したのは氷様! ですが輝様もまもなく屋上に到着します!』

 

なんだってー!

僕が驚いていると、輝が屋上の端っこから頭を覗かせた。

本当によじ登ってきちゃったよこの子!

 

「先に到着するなんて、さすが兄上! でも僕も負けませんよ!」

 

屋上に到着した輝は、着ていたパーカーのフードに人形を何個か詰め込むと、再び屋上の端へと駆けていく。

おいおい、まさか……

 

「それでは兄上! 一足お先に!」

 

そういって輝はビルの外壁に足を掛け、ゆっくりと姿を消していった。

 

「帰りもそっちなの!?」

 

帰りくらいエレベータとか階段を使っても良いんじゃないかな!

僕が呆れていると、何かの駆動音が頭上を通過していった。

音がした方を見ると、プロペラが沢山付いたラジコンみたいな機械が5台、宙を飛んでいた。機械の下の方にクレーンゲームのUFOみたいなアームが付いている。

こういうのなんていうんだっけ、ドロー……ンだっけ?

ドローンたちはアームで人形を1つずつ掴むと、次々と屋上から飛び去っていく。

こんなことが出来るのは……奏姉ちゃんか!

 

「僕も負けられないぞ!」

 

僕は屋上の端まで行くと、来る時に作成した氷の道に向かって冷凍ビームを発射する。

再びビームに当てられた氷の道が分解されて消えていく。

僕の能力は氷を自由に扱うことが出来る。氷を作るだけじゃなくって、消すこともできるんだ。

 

「さて、次は……っと」

 

氷の道を全て消した僕は、地面に向かって冷凍ビームを発射する。

まだ地面に居る兄弟たちに当てないように、慎重に、そして確実にっ……と。

 

このゲームは屋上に置かれたダンディくん人形を、地面に用意された回収用の籠に入れなければならない。

輝みたいに屋上と地面を行ったり来たりするのは時間が掛かるし、疲れちゃう。

そこで僕は屋上に居たまま人形を回収する作戦を考えた。

まず、屋上まで能力を使ってたどり着く。次に屋上から僕の籠まで、チューブ状の氷のトンネルを作り出す。

最後に屋上からトンネルに人形を放り込めば、トンネル内を滑り落ちていった人形が籠に投入されるという仕組みだ。

 

「トンネル完成!」

 

トンネルを作り終えた僕は、近くにあった人形を次々とトンネル内に投入した。

僕の籠の位置は事前に確認しておいたので、間違って他の兄弟にポイントが入ることもない。

あとはゲームの流れを見ながら、時々人形をトンネルに入れてあげれば最下位になるのは防げるだろう。

 

「なかなか考えたな、氷」

 

「うわっ! って、修兄ちゃん?」

 

声を掛けられた方振り向くと、大量の人形を抱えた修兄ちゃんが立っていた。

全然気配を感じなかったので、きっと瞬間移動でやってきたんだろう。

 

「だけどちょっと詰めが甘いぞ」

 

修兄ちゃんはそう言い残すと瞬間移動で姿を消した。

 

「? どういうこと?」

 

僕の考えたトンネル作戦に穴は無いはず……いや、トンネルだけに穴はある……なんてくだらないことを考えてる場合じゃない!

はっ、もしかして意味のないことを言って僕の動揺を誘う作戦!?

その手には乗らないぞ! とにかく予定通り、作戦を続けよう。

僕はズボンのポケットの中から携帯ゲーム機を取り出した。しばらくこれで時間をつぶそうっと。

 

「氷く~ん! 助けて~!」

 

「ん?」

 

いま誰かに呼ばれたような……気のせいかな?

僕は携帯ゲーム機の電源を入れ、ゲームが起動されるのを待つ。

この、タイトル画面が出てくるまでの数秒がもどかしいんだよね……

 

「氷く~ん! こっち、こっち~!!」

 

空耳じゃない! 僕は声が聞こえた方を向いた。

そこにはビルの屋上よりも高く伸びた木がそびえ立っていた。

あれ、こんなに大きい木なんて生えてたっけ……?

見上げると、高いところにある木の枝の上にひかりんが居た。両腕を振って、僕に何かを伝えようとしている。

そんなに動いたら危な……って、落ちた!

 

「ひかりんっ!?」

 

動きすぎてバランスを崩したひかりんは、枝から落ちてしまった。

僕は携帯ゲーム機を放り捨てると、木に向かって全力で駆け出す。

そのまま屋上から飛び降り、ビルの壁に向かって勢いよく冷凍ビームを発射する。

 

「きゃあああっ!」

 

「まーにーあーえーっ!!」

 

冷凍ビームがビルの壁に着弾し、ビルから僕の間に氷の道が出来ていく。

ビームの勢いを強くして、落ちるひかりんに接近する。

 

「氷くん! 氷くーんっ!」

 

「手を……伸ばしてっ!」

 

右手でビームを発射しながら、左手をひかりんに伸ばす。

ひかりんは両手で僕の左腕をしっかりと掴んだ。

 

「よしっ!」

 

あとはこのままビームを調節して地面にたどり着けば……って、あれ!?

そんなつもりは無いのに、冷凍ビームがだんだん細くなっていく。

そういえばちょっと力を使い過ぎた、かも……?

とうとう右手からビームが出なくなってしまった。どうしよう、このままじゃ二人とも地面に激突しちゃう!?

 

「氷ちゃんっ、光っ!」

 

そこに現れたのは茜姉ちゃんだった。

特殊能力を使って、僕たちの元へ文字通り飛んできてくれたのだ。

 

「茜姉ちゃん!」

 

「茜ちゃ~んっ!」

 

茜姉ちゃんは僕とひかりんを空中で抱きしめると、落下速度を緩めていく。

 

「二人とも安心して。もう大丈夫だよ!」

 

「ありがとう、茜姉ちゃん!」

 

「怖いっ、怖いよ~っ、氷くん、茜ちゃ~ん!」

 

「ふぇっ、ちょっ、光どこ触って……そこは駄目~~~っ!?」

 

「あ、茜姉ちゃんっ!?」

 

恐怖で混乱したひかりんが茜姉ちゃんのスカートを捲ってしまった。

パンツが見えてしまった茜姉ちゃんは、恥ずかしさで能力のコントロールを失ってしまう。

再び落下速度が増していく。

三人で固まったまま、地面に向かって勢いよく落ちていった。

 

「うわぁぁっ!?」

 

「「きゃあああっ!!」」

 

もう駄目だ! 地面にぶつかっちゃう!

その時、地面が光り出して、落下地点に何かが現れた。

それは巨大なクッションだった。

 

「うわわっ!」

 

「あわっ!」

 

「きゃうんっ!」

 

僕、茜姉ちゃん、ひかりんの三人は巨大クッションに着地、というか落ちた。

 

「三人とも大丈夫!?」

 

「茜姉さん、氷、光!」

 

地面に居た奏姉ちゃんと遥兄ちゃんが僕らに向かって走ってくる。

二人の力を借りて、僕らはクッションから順番に降りた。

 

「気をつけなきゃダメじゃないの!」

 

「ごめんなさ~いっ!」

 

ひかりんが奏姉ちゃんに早速怒られていた。

 

「ほら、ちゃんと二人にも謝って」

 

「茜ちゃん、氷くん、危ないことしてごめんなさい!」

 

ひかりんが僕らに頭を下げる。

 

「どういたしまして。まぁ、みんな無事でよかったんじゃ……ない?」

 

あ、そろそろ限界……

僕は特殊能力を使うと体力をすごく消耗してしまう。

ちょっと今日は張り切り過ぎちゃったかも……

だんだん意識が遠のいてきて、僕はその場で気絶してしまった。

 

◇◆◇◆◇

 

「ん……」

 

目を覚ますと、見慣れた天井。僕は自室のベッドに寝かされていた。

 

「…あ、起きた?」

 

「氷兄様、大丈夫?」

 

ベッドの側に、岬姉ちゃんと栞が座って僕を心配そうに見つめている。

 

「うん、ちょっと力を使い過ぎちゃったみたい。もう、大丈夫だよ」

 

ゆっくりと、上半身だけ起き上がる。

 

「まったくもう、いくら光が危なかったからって、あか姉も氷も無茶し過ぎだよー」

 

「すごく…しんぱいした」

 

「二人ともごめんなさい。僕も夢中だったから」

 

「まぁ、いま光は下で父さん達に怒られてるから。いくらなんでも懲りたでしょうね」

 

ちなみに事の顛末はこういうことだった。

僕が屋上に上った直後、ひかりんは自分の特殊能力『ゴッドハンド(生命操作)』を使って、ビルの側の木を大きくして屋上まで行こうとしたらしい。

ゴッドハンドは生物の成長具合を一時的に変化させることが出来る能力なんだ。効果を持続できる時間は二十四時間で、一度変化させたものはその間は元に戻したりできないらしい。

うっかり木を大きくし過ぎてしまって、降りられなくなってしまったひかりんは屋上に居た僕に助けを求めたそうだ。

あと、僕らの下に現れた巨大クッションは奏姉ちゃんが生成してくれたんだって。

 

「あっ、そういえばダンディくんゲームはどうなったの!?」

 

「氷兄様が倒れたから、中止になったの」

 

「そっか中止かぁ……」

 

「そうそう。だから最下位の罰ゲームも無くなったんだー」

 

イベントを中止させちゃったのは申し訳ないけど、罰ゲームでトイレ掃除をする兄弟が出なかったのはちょっとよかったかも。

 

「ちなみに最下位は誰だったの?」

 

「えっと……葵姉様、茜姉様、岬姉様、遥兄様、光姉様、わたし……あと氷兄様。みんな0ポイント」

 

けっこう多いな! それだけゲームの中止が早かったってことか……って、あれ? あれれ?

 

「栞? いま僕の名前があった気がするけど……聞き間違えかな?」

 

「ううん。氷、あんたも最下位よ」

 

「うっそ!?」

 

そんな馬鹿な! 僕のトンネル作戦は完璧だったはず。いったいどこでミスを犯したというのか……

 

「ダンディさん、トンネルの途中で詰まってた。ちょっとかわいそう……」

 

「そうだったんだ……」

 

栞の回答に、僕は肩を落とした。

修兄ちゃんが「詰めが甘い」と言っていたのはこういうことだったのか……

 

「え~っと、落ち込んでるところ悪いんだけど……」

 

「なあに? 岬姉ちゃん?」

 

「これ……」

 

岬姉ちゃんが差し出してきたのは僕の携帯ゲーム機……だったものだった。

携帯ゲーム機はボロボロになっており、中央の液晶ディスプレイには見事にヒビが入ってしまっていた。

そういえばひかりんを助けに駆け出した時に放り投げてしまった気がする。

あ、目から……何か汁が……

 

「氷兄様、泣かないで……」

 

栞が僕の頭をやさしく撫でてくれた。

 

◇◆◇◆◇

 

その夜、みんなで夕食をのハンバーグを食べていると、茜姉ちゃんの元気が無かった。

椅子の上に体育座りをしたまま、食事にも手を付けずに虚ろな顔を浮かべている。

修兄ちゃんから聞いたところによると、僕らを助けるときにパンツがテレビに映ってしまったとのこと。

おまけにその後に出演したテレビ番組で発表された世論調査で茜姉ちゃんが二位になったとか。

恥かしがり屋の茜姉ちゃんにとってこの二つがパンチのように堪えてしまったそうだ。

 

「王家に生まれたせいで、お前たちは必要以上に注目を浴びてしまう。そのことで傷つく事もあるだろう。

 だが、王族として最低限の義務と責任は生じる。お前たちは国の象徴、そして希望だ。

 誰が私の跡を継ぐのかはまだ分からないが、皆その資格を果たすための覚悟だけは持っていて欲しい」

 

茜姉ちゃんを見かねたのか、父さんが兄弟たちに向かって言った。

 

「パパったら、また被ってきちゃったの?」

 

「あ、いや、城には連絡済みですから……」

 

母さんの問いかけに慌てて答える父さんの頭の上で、王冠がキラキラと輝いていた。

誰も指摘しないから、僕だけに見えているのかと思ったらそうではなかったみたい。

しかも「また」ってなに? 父さんって、しょっちゅう王冠を被って帰ってくるの?

 

そんな感じで夕食は終わり、そして就寝時間になったころ。

 

喉が渇いた僕はキッチンで水を飲んだ。

そのあと部屋に戻ろうとすると、廊下で父さんに呼び止められた。

 

「今日はご苦労様だったな、氷。光を助けてくれて本当にありがとう」

 

「いや、けっきょく茜姉ちゃんや奏姉ちゃんに助けられちゃったし」

 

「お前が真っ先に飛び出して行って時間を作ってくれたから、二人とも落ち着いて対処することができたんだ」

 

「そうかな?」

 

「ああ、そうだ。だから今日のことは誇りに思ってくれていい。

 だが、氷、決して無理はするな。あんなことは一度で沢山だからな」

 

そう呟くと、父さんは目を閉じた。

あんなこと――僕が小さいころに起こしてしまった、そして家族と離れる原因となった特殊能力の暴走――

 

「うん。分かってるよ、父さん」

 

「氷、ここに帰ってきて良かったか? 無理やり連れ戻してしまったが、もしかするとあそこで静かに暮らしていた方が、お前は幸せだったんじゃないかって、ときどき思うんだ」

 

僕は首を横に振って、父さんに答えた。

 

「ううん。ここに帰ってきてよかったよ。毎日楽しいし。そうそう……学校でもね、友達が出来たんだ」

 

「そうか。それは女の子か?」

 

「まあね!」

 

「お前も隅に置けないな。おっと、もう遅いからそろそろお休み、氷」

 

「あ、ちょっと待って、父さん」

 

寝室へ行こうとした父さんを僕は呼び止めた。

 

「実は今日、ひかりんを助けるときに携帯ゲーム機を壊しちゃったんだ。でー、あの、新しいのを買ってもらえたらなぁ……って」

 

「お小遣いを貯めなさい。気持ちはわかるが、お前だけに買ってやるわけにもいかん」

 

はっはっはと笑いながら、父さんは寝室へ入って行った。

 

「うぅ……」

 

僕もトボトボと自室へと戻った。

机の上にはボロボロになった携帯ゲーム機が置かれている。

それを見たとき、やっぱり帰ってくるんじゃなかったかもって、ちょっとだけ後悔した。




お読み下さり、ありがとうございました。

ご感想、お気に入り追加ありがとうございます。
ようやくアニメ第一話分まで進みました。
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