冒険者ってどんな人たちかって? うーん、それなら私の昔話で説明しようかしら。
モンスターと戦い、それを乗り越えて手に入れる金銭、実力、名声。夢があると言えるがそこには危険が寄り添う。しかしそれを乗り越えるからこそ冒険と言うのだから間違いとは言えない。私もかつては冒険者としてパーティーの皆とダンジョンに臨んだわ。
えっ、私が強いかって? その質問にはいいえとしか答えられないよ。その時の私はそれなりに実力はあったと言えるけど本当の強者にはなれなかった。
平凡、凡庸。それが私の冒険者としての評価だろうね。
それでも腐らなかったし、ファミリアのみんなも優しかったから上にオラリオの生活も幸せだったしね。まぁ主神の神様のセクハラには不満しかなかったけど。
そんな私は自分の出来る事を少しずつ伸ばして皆の役に立とうとした。冒険者としては平凡だとは言ったけど実は他の面では働けたからね。そんな感じだったかパーティーの一員として重宝されたよ。まぁ結局の所、器用貧乏だったわけね。でも私は満足してた。皆の役に立てて頼られて。ここまで来ると私は名声よりもファミリアの皆と一緒にいられる日々が代え難いものだったわ。
でもね、それもずっと続かなかった。
親しかったファミリアと共同で受けたあるモンスター討伐で失敗して、しかもその隙を対立していたファミリアに突かれて私のファミリアはなくなっちゃった。
強い人たちは皆死んじゃった。生き残った皆も対立していたファミリアに追い込まれて死んだか逃げちゃった。私はその時、クエストの現場にいたわ。あるとっておきを使って生き残ったんだけど死に体だったからすぐには戻れなくてね。ようやくオラリオに帰った時にはもう帰るホームもなくなってた。
私は泣いた。泣いて、泣いて、憤った。憤って暴れた。そりゃあもう派手にね。普通はブラックリストに載る所かもしれないけど被害がギリギリグレーだったからお咎めなし。まぁ暴れたらさっさとオラリオから去ったこともあるだろうけどね。
それから旅を続けたわ。傷心旅、とも言えるかもだけどね。親しいみんなはいなくなったし、帰るホームもなくなった。同じ場所に長くは居たくなかったのよね。
それはともかく旅先には大きな所で魔法大国アルテナ、軍事国家ラキア王国、海洋国ディザーラ、帝国、極東。一人旅にしては結構広くいろんな国々を見て回ったわ。傷心旅だったけど色々な事を得たわ。でも今はこうしてこの村に留まってるわけだけど。
おっと、ちょっとつまらない身の上話になっちゃたわね。冒険者だった時の話だけにすればよかったのに。あら、心配してくれるの。でも安心して。私がこうして旅を終えたのは心の傷が癒えたから。だからそんな顔はしないで。
さて、こんな私だったけど冒険者は多く、それ以上に冒険もある。それは誰一人として同じじゃない、その冒険者だけの物語がある。ただ、これだけは言える。
夢を抱きなさい。願いを望みなさい。頂上を目指しなさい。あなたのおじいさんが言ったように英雄にだってなれる。覚悟があるなら行きなさい。ベル・クラネル。
私、カレン・デュラスが見守ってあげるから。
「ベルは冒険者になる為にオラリオへ向かいましたよ」
「そうかそうか」
「でも貴方が死んだと思って、と言う事を省みるなら騙した形になりますけどね」
「そう言うな。こちとて事情が事情じゃ。身を隠すしかないんじゃよ」
「事情、ねぇ」
一部はヤンデレなあの人からってのもあるでしょうに。まったく、この人は変わらずなんだから。
「じゃがお前は一緒に行かなくて良かったのか?」
「私は一ヶ月後に行くことを伝えてます。この間に色々と準備と用意をしようかと」
「そうか。まぁあっちに行っても元気にやるんじゃよ。何かあればヘルメスに相談すれば良い。あやつなら力になってくれるじゃろうて」
「わかりました。貴方の方も、ご無事に」
「なんか意味深な気遣いじゃのう。寂しくないのか?」
「寂しい感情はありますけどセクハラがなくなる嬉しさもありますよ?」
「ぐっ……だってしょうがないじゃん。お前ぐらいしか笑って許してくれるの」
「笑顔の私に叩かれてくれるなら許してあげますよ、今までどおり」
「すんません!」
満面の笑顔と、
「では私はもう行きます。また会えるその日まで」
背中の
さぁ。私たちの
【カレン・デュラス】
所属:無所属
種族:
職業:元冒険者
【ステイタス】
Lv.7
力:B734 耐久:B781 器用:S988 敏捷:B702 魔力:C679
製作:G 精癒:D 耐異常:G 再生:H
《魔法》
【ミュニアストレジャー】
・収納魔法
・出し入れは体の届く範囲限定。
・収納の容量は魔力に依存。
・収納中、内部の時間停止。
・詠唱式【グニタヘイズの穴蔵、その奥底に宝物を置きましょう】
・解除式【グニタヘイズより贈り物を】
《スキル》
【
・あらゆる製作系発展アビリティ能力の獲得。
・経験・知識・技術の忘却防止。
・能力限界の消失。
【
・主神を失っても
・【ステイタス】を更新する。
・主神を得た際は封印される。
元【ゼウス・ファミリア】の冒険者。ある魔法により人間から竜人になった経緯を持つ。
戦闘力は平凡だったが【器用貧乏】のスキルと【ミュニアストレジャー】の魔法でバックアップに優れ、ファミリアの一軍として支えとなっていた。特に【ミュニアストレジャー】に関しては親交のあった【ヘラ・ファミリア】のアイテムも預かっており、しかも主神ヘラにも信頼を得て万が一の場合は資産を預かる事に至る。
三大クエストの1つ、隻眼の黒竜討伐にも参加したが敗北。生き残った団員を守るために魔法を使い竜人となり、時間を稼ぐことに成功。しかし【ロキ・ファミリア】【フレイヤ・ファミリア】により主神の追放とファミリアの消失で怒り狂い、両ファミリアを襲撃。そこの主要メンバー全員を打倒し、彼等彼女等の武器と主神の愛用品を奪い、【ゼウス・ファミリア】【ヘラ・ファミリア】の隠し財産を回収して逃走。
それからは世界中を旅してたが途中でゼウスと再会し、幼いベルに出会う。そうしてゼウスが偽造死をし、ベルがオラリオに行くまで共にに生活を続ける。
書こうと思った動機。
「冒険だからアイテムボックスみたいのがあってもいいよね?」
という思いつきで基本を決め、重ねに重ねたら戦闘でもチートなキャラに。でも積極的な戦闘は行いません。どっちかっていうとカレンという『叔母』がベルという『甥』を見守るような話にしたいと。
まぁ駄文でしょうがこれからよろしくお願いします。