竜人がいるのは間違っているだろうか?   作:Celtmyth

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空が見えない場所で

 私がソーマ神を連れ出したのは『追い込み』が目的だった。

 今の【ソーマ・ファミリア】の中心にあるのは神酒(ソーマ)だ。それを【酒守(ガンダルヴァ)】の手により眷属たちを動かしてる。暴走しているのに動かしているのは誤りかもしれないけど、彼自身の目的が達成できている前提としておく。そう、前提だ。何事にも前提はあるもの。それは現状を支える柱にもなる。

 だからこそ、神酒(ソーマ)を【酒守】から奪うとどうなるか。眷属たちは【酒守】を支持しているわけではなく、神酒(ソーマ)を信奉しているだけだ。そしてそれを得るために金策に走り、買取の値上げや他の冒険者やサポーターの恐喝にまで及んでいる。なら今、その神酒(ソーマ)がないならどうなる? 【酒守】は追い込まれて今の【ソーマ・ファミリア】は分裂するだろう。行き過ぎたら壊滅するから、その歯止めは重要だけどね。

 正直、【酒守】に団長としての器が欠片でもあるならこんな状態でも上手くやる事だってできるんだけどね。元々、この一手は長期を見越しての手だ。神酒(ソーマ)の酔いが冷めて、しかも神酒(ソーマ)どころかそれを作り出せる主神もいないその場所にい続けようとする者が、果たしてどれだけいるのでしょうね。

 【酒守】に出来る最善の手は、主神不在を直に伝えて金策を凍結させる事。逆に最悪の手は、主神不在を伝えず問題を後回しにする事でしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

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 【ソーマ・ファミリア】拠点(ホーム)

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「クソッ!! ソーマめ、空けるなら酒ぐらいは置いていけばいいものをっ!!」

 

 あの趣味神が書置きを残してから3日が経った。そして今日は【ファミリア】の団員から金を徴収する集会の日だった。だかしかし、お金は集まらなかった。理由は単純。ソーマの不在と酒がない事を知られた(・・・・)からだ。徴収し始めようとしたところでチャンドラが「酒の匂いがしない」と呟いたせいで疑われ、そして強引に中に押し掛けた下級冒険者どもでそれが事実だと知られた。結果、団員たちは金を渡さずに帰ってしまった。

 

「クソッ、クソッ!!」

 

 力の限りで机を叩くとその悲鳴がわずかに聞こえる。集めた金で買った高級品だったが関係がない。それにソーマを連れ戻せば(・・・・・)また新品が買えるのだから。

 

「……そうだ、そうすれば元通りだ」

 

 すぐに行動を始めなければならない。幸い私に近しき者たちには神酒(ソーマ)を融通していたことで離れることはないし、去っていった冒険者共も見つけたのなら神酒(ソーマ)も【ステイタス】の更新も好きに与えればいい。その間の徴収は止めておけば反発もないだろう。

 まだ取り戻しは出来るのだ。焦る事は、ない。

 

 

 

 

 

 

 アイツはもうダメだな。それが擦れ違いざまにみたザニスへの言葉だった。

 あの時、いつもと違って酒の気配がなかったから出し惜しんでるんじゃねぇかと思って呟いたが、まさか主神がいなくなってるなんて思わなかったぜ。でもザニスの野郎が金を集める前だったから良かったけどな。何事もなく集会を進めてたあたりあいつ、金だけ集めて酒も更新もする気がなかったみてぇだし、俺以外にもそう思ってる奴らは多いだろう。

 

「さて、俺はどうするかな」

 

 神酒(さけ)を求めて来て、そしてこのファミリアに入団したまでは良かったがザニスのせいでロクにありつけなかったからな。主神がいなくなったなら今度はいつ飲めるかわからなくなる。俺も探してもいいが、結局はザニスに見つかってこれまで通りになるだろうな。なら探さない、が最善だな。幸いなことに俺はザニスと同じLv.2だからアイツは強く出てこない。そもそも実力だけならロクにダンジョンに入ってねぇアイツより俺が上だ。ただファミリアの運営する頭がねぇから団長を張ってねぇだけだからな。

 しばらくここを離れた方がいいな。しばらく安酒を煽る日々になるだろうな。とりあえずは、馴染みの店にいくかな。

 

 

 

 

 

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 ギルド所有の倉庫・地下室

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「――以上が【ソーマ・ファミリア】拠点(ホーム)、その集会後の様子でした」

「そう、わかったわ」

 

 【ソーマ・ファミリア】の集会に華を行かせ、その顛末をたった今確認した。

 まさか悪手を使うなんて、【酒守(ガンダルヴァ)】は団長の器じゃなかったわね。良し悪しあっても眷属、団員の手綱を操れていない。寧ろ握れてすらいないわね。これで【ソーマ・ファミリア】の内部はガタガタになるわね。それはそれで早く片が付くからこっちとしてはいいんだけど。

 

「はい。それでその方がソーマ様ですか?」

「そうよ」

 

 入り口辺りいる私達よりも部屋の奥、そこに僅かな光の中で黙々と作業を続けるソーマ神がいた。ここに来ても趣味を続け、いや没頭している。でも私にそこまで止める権利はない。あの方と私の間にある賭けとこの場での行動は関係ないから、止める事は出来ない。

 

「何と言いますか、職人と言う神様ですね」

「いや、純粋な趣味神よ。だから眷属(こども)が暴走してるのよ」

「なるほど。だからカレンは動いたのですね」

「さっきの言葉でその言葉が出る根拠は?」

「私はカレンほど、ファミリアと言うものを大事にする人を知りません」

「言うわねぇ」

「浅い経験ですが、このくらいは言います」

 

 この程度で私の評価を断言されるのはちょっとアレだけど、その評価は気分がいいから訂正はしたくなわね。

 

「次は何をしましょうか?」

「そうね。じゃあソーマ神のそばにいてもらおうかしら。万が一、私と一緒にいるところを見られたりしたら他の神々がちょっかい出すか、変に勘繰られるでしょうし。私はベルの所に行くわ」

「わかりました」

「よろしく。それと、ソーマ神」

 

 あえて会話に誘わなかったソーマ神をここで声をかけた。反応してくるかは賭けだったけど、ソーマ神は反応して作業の手を止め、こちらに顔を向けてくれた。それを見て私は距離を近づけ膝を折る。

 

「もうしばらく付き合って貰います。必要なものがあったら華に伝えてください」

「わかった」

「それと、これは気分転換にでもどうぞ」

 

 ソーマ神の手が届く位置に、1本の瓶を置いた。

 

「それでは、失礼します」

 

 そして静かに、この場から去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

………………………

 

 

 

………………

 

 

………

 

 

 

「んん?」

 

 地下を出てきたのはいいけど出てみれば結構な時間になっていた事に気付き、でも折角だから廃教会の所まで足を運んだ私だったけど、そこに真新しい足跡を見つけた。この辺りは瓦礫も多い事もあって整備されることなく、おかげで砂も所々に散っている。それは風が吹けば飛ぶくらいだから、足跡が出来たならそれは新しい足跡だ。それが廃教会から出ていた。しかもブーツの跡だ。ヘスティア神はサンダルだったからベルの足跡なのは間違いない。

 

「もしかしてダンジョンに?」

 

 まさかとは思ってるけど、ありえないとも考えられない。【情憬一途(リアリス・フレーゼ)】で成長しているのは知ってるけど、もしそれが更に大きな力を与えたなら興奮して行った可能性がある。

 なんでここまで確信が持てるかって? 『あまり夜更かしをしちゃダメよ』って教え込んだから。

 

「行ってみるか」

 

 天狗(アマイヌ)の面を取り出し、すぐに被るや空を飛ぶ。そろそろ明かりも減ってきた街並みをそこそこ見下ろしながらバベルへ到着した。最近、ここまでの距離まであっさり到着する自分に呆れるわね。昔は時間をかけて到着してたのにね。

 この際だから地上に足を付けないままバベルの中へ、ひいてダンジョンへ通じる大穴へ飛び込む。人が少ないから今は飛びやすい。夜中だからできる事ね。姿を消してても移動する際に起こる風で存在は気付かれるからね。でもこの先に仮面はいらないだろうから外してしまう。

 ベルの姿を探して1階層を飛び回り、見つからなかったらすぐに下の階層へ。そうして2、3、4階層まで確認して5階層へ。そこでようやく姿を捉えた。

 

「見つ――」

 

 けた。とは続かず蛇腹剣(〈ガリア〉)を抜いた。狙うのは倒れたベルを狙うモンスター。一撃は必殺の一刀を。十分な間合いと油断のない構え。

 でもすぐにまた別の気配を察し、その先を視界に収めた。それを見て、攻撃の手順をすぐに変更。モンスターの半分を譲った(・・・)。私がモンスターの半分を刻み、彼女(・・)もモンスターの半分を切り伏せた。

 蛇の様に刀身を伸ばすガリアを元に戻し、彼女と改めて向き合う。

 

「偶然ね【剣姫】ちゃん。探索の帰りかしら?」

「うん、そんなところ。貴女は?」

「ちょっと身内を探しに来たんだけど【剣姫】ちゃんには手を借りちゃったわね」

「身内って、もしかして……」

「うん、あの子の事」

 

 【剣姫】ちゃんの視線の先、【九魔姫(ナイン・ヘル)】の彼女が看ているベルの事だ。

 

「私から聞くのはどうかと思うけど、その子の様子は?」

「外傷もなく治療や解毒の必要性もない。典型的な精神疲労(マインド・ダウン)だ。カレン、お前の知り合いか?」

「義理の甥よ。それ以外なら【剣姫】ちゃんが知ってると思うけど」

「お前の甥だと。それにアイズ、お前もこの子を知ってるのか?」

「直接話したことはないけど、前に話したミノタウロスの時の……」

「……なるほど。あの馬鹿が謗った少年か。いや、それなら合点がいくな。あの日、わざわざカレンが手を出したのはこの子の為だな」

「確信が持てたなら質問はいらないわ。でも肯定よ。もっとも、【凶狼(ヴァナルガンド)】の態度も気に入らなかったのも事実よ」

「耳が痛いな」

 

 もちろんそういう風に言ったんだから。

 そしてベルは精神疲労(マインド・ダウン)による気絶。つまり魔法が発現したって事か。流石にこれは上手く転がり過ぎてる。何より【情憬一途(リアリス・フレーゼ)】は早熟する事で会って魔法発現はほぼ関係がないはず。誰かが横やり、いや心当たりがあり過ぎるわね。

 

「……あの」

「ん、何?」

「私、この子に償いがしたいです」

「償い……。アイズ、言いようがあるだろう」

「私もそう思うわね」

 

 償いって、貴女が悪い事をした訳じゃないのだし。それに私がいる以上、このまま連れて帰るのもアリ、何だけど。

 

「……?」

 

 この子、ちょっと鋭くなってるわね。よく見たら防具もボロボロだから激戦をしてきた筈ね。何より、器を超える気配(・・・・・・・)が感じられる。

 

「わかった。【剣姫】ちゃんが満足するならしていいわ」

「うん、ありがとう」

「ならアイズ、アレをしてやるといいだろう。償いならそれで十分だろう」

「……そんな事でいいの?」

「ちょっと、アレって何よ」

「アレはアレだ。十分な償いになるだろうし、アイズなら喜ばない男はいないからな」

 

 ……なんとなく予想はつく。でもベルにそれはどうなんだろう? いや、これは面白そうだから黙ってよう。

 

「私も【剣姫】ちゃんが満足するなら、って言ったからどうこうは出来ないわね。任せるわ」

「そうしてくれ。それと私は戻るが、一緒に行かないかカレン。少し話がしたいからな」

「あら、勧誘?」

「ロキが喜びそうだが違う。純粋に話がしたいだけだ」

「それなら安心ね。どう逃げようと考えてたわ」

「それはないはずだ。なんだかんだでお前はウチに親しくしてくれてるからな」

「あらそう?」

「そうじゃないならこの前の決闘の様にすぐ逃げてるはずだ」

 

 あの時か。さすがにあからさま過ぎたみたいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まさかここでカレンと出会うとはな。しかも上手く話が出来る状況になったのも幸いだ。その彼女は地上に向かいつつ、蛇を思わせる剣で出てくるモンスターを倒し、且つ魔石やドロップアイテムを回収していく。

 

「それで私に話って?」

 

 しばらく様子を見て黙っていたが向こうの方から話しかけられてしまった。タイミングを掴もうとしたがどうも失敗したようだ。ここは正直に答えるか。

 

「すまない。誘っておいてどう切り出そうか考えていたんだ。気を悪くしたなら謝る」

「気にしないわよ」

「そうか。焦らしてすまないが単刀直入に尋ねよう。カレン、お前はそれほど【ロキ・ファミリア】に悪感情はないはずだ。寧ろ入団してもいいと考えてないか」

 

 何を聞いているんだと、自分でもそう思う。しかしこれまでの接触や彼女の振舞いを見ていてはそんな仮説を立てざるをえなかった。もし外れたなら笑われるだろう。そしてカレンは笑顔で、静かに手を止めた。

 

「思い切って聞いたわね。何がその考えに至らせたの?」

「お前は私たちのファミリアにプラスとなる影響を与えてるからさ。ベートはお前の言葉を訂正すべく鍛錬している。ティオネはお前を否定しながらも認めて自分を磨いてる。アイズやティオナはお前の武器を見てその為の実力を付けようとしている。レフィーヤはフィリア祭に助けられた事と、自分も数えて激励して貰った事で自信が付き始めて来ている。次世代の皆にはいい傾向だ」

「ふぅん。でも私が入団しない理由はあるのかしら?」

「フィンの事だろう」

 

 この名前を出すとカレンから笑顔が消えた。やはりフィンとの関係が鍵だったな。酒場の一件でフィンだけにあれだけ明確に拒絶するように言ったのだから。昔は名前で呼んでいたのに、帰ってからは二つ名を呼ぶようになったのだからな。

 

「……彼にその事は言ったの?」

「言わなくてもあいつは自分が原因だと理解していたさ。前に嫌われてしまったって零していたしな」

「……あのヘタレめ」

 

 今、ものすごく珍しい評価を聞いたぞ。お前、フィンの事をそう思ってたのか。

 

「そしてお前がフィンを嫌うきっかけになった時期も予想ができる。15年前の襲撃の頃だろう? さすがにあの後からオラリオに来ていたとは思えないからな」

「まぁね。あんなことを仕出かしてすぐオラリオにいるなんて、そんな気分じゃなかったし。それで、貴女はその日に何があったのか聞きたいのかしら、【九魔姫(ナイン・ヘル)】」

 

 カレンから不機嫌とわかる声で尋ねられる。どうやらこの話題はあまり触れてはいけない物か。ただ感情は抑えられている。話を止めるほどの事でもないが、真っ向からは聞かれたくない事か。

 

「いや、確認だけだ。女にとって過去を詮索されるのはいい気分ではないからな」

「ならいいわ。それなら女同士のよしみで1つ。聞くなら【勇者(ブレイバー)】に聞きなさい。ヘタレな彼の尻でも蹴ってくれると私としても気が楽だからね」

「隠さないのか?」

「男が1人で女性との問題を解決しようとするのが馬鹿なのよ」

 

 本当にすごい言い様だな。間違いなくフィンをここまで言うのはカレンしかいないだろうな。でも言い分は共感できるところもあるから否定もできないな。

 

「その言葉、しかと聞いた。その件についてはフィンに尋ねよう」

「そうしてちょうだい」

「この話題はここまでだな。それでさっきのあの子、お前はあの子を義理の甥だと言ったな。それはつまり―――」

「あー、そこは言葉通りだから。わかってるなら言わないでちょうだい。昔の肩書でもまだ結構な力があるからね」

 

 ん? ……ああ、確かにそうだな。

 カレンの義理の甥という事は【ゼウス・ファミリア】の眷属だった誰かの子供という事だ。そしてあの子の後ろにカレンがいるという事になる。しかしそう言った噂は聞いていない。これは流していないのが正解だろう。

 追放されたとはいえ前・二大ファミリアの一翼の【ゼウス・ファミリア】の眷属の子供だ。素質の可能性は大いにある。神々からの引き抜きが行われるのは目に見えてるな。ロキはカレン目的で引き抜くだろう。

 しかし、つくづく私たちは【ゼウス・ファミリア】の関係者と接触している。カレンとあの子、面白い関係だな。

 

「と、話しはここまでね」

 

 カレンが唐突にそんな事を言ったが、正面を見ればすでに地上へ通じる大穴が見える距離だった。確かに話は終わりだな。

 

「そうだな。また機会があるなら話をしよう」

「今回みたいな事はそうないと思うけど?」

「アイズがあの子と縁を結んだならその機会は出ると思うぞ」

「縁、ねぇ。フフッ」

 

 笑った? 何かおかしな事でも言っただろうか?

 

「ならその日を楽しみにしましょうか」

「ああ、そうしてくれ」

「それじゃお先に」

 

 カレンは翼を羽ばたかせて浮かぶと先に地上へ向かって飛んで行った。早いな。私はゆっくり拠点(ホーム)に帰るか。

 

 

 

 そしてアイズが帰って来た時、この時のカレンがなぜ笑ったのか知って私も思わず笑ってしまった。

 

 

 

 

 

 





現状の【ソーマ・ファミリア】
 ザニスによって押さえつけられていた状態だったがそれは神酒(ソーマ)があってのも圧力だった。その神酒(ソーマ)が消えた以上、団員たちは確実に、そしてゆっくりと分裂を始めている。ザニスを中心にした者たち、チャンドラの様に距離を置く者たち、余裕が出来たと気楽に思う者たちとこれを機に身を隠す者たちと別れた。リリルカはまさかのソーマ失踪に【改宗(コンバージョン)】はどうなると迷走している。


ソーマにあげた瓶
 カレン自作のお酒。ただそれだけの品。


ダンジョン、上層の飛行
 実はすごく飛びづらい。狭いから。それでも飛べたのは器用さのおかげである。


器を超える気配
 この時点でアイズはLv.6になるための偉業を成し遂げているのだが、カレンがそれを見抜いたのはかつての仲間たちを見ていたからか? それとも……


ヘタレの【勇者(ブレイバー)
 おそらくオラリア、世界中のどこ行ってもフィンをそう呼ぶのはカレンだけである。


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