悪の道へのプロローグ
”人間とは生きている中で芯を身に着けるものである。だからその芯が中途半端だと流されて生きていくことになる”
これは恩師の受け売りだが、この言葉どう思うだろうか。
安っぽい言葉と捉えるのが普通であろう。
しかしなんだ、テンプレってのはそれだけの意味が詰まっているものだ。よく考えてみろ、RPGやらなにやらでもそうだが、勧善懲悪のストーリー、お涙頂戴のシリアスストーリー。これらは意味あって生まれた物であり、最初に考えた人の考えに共感が持てたからいろいろな人が考えを真似ていたのだ。
何が言いたいかって言うと、芯を持たぬ者は失敗するぞってことだ。
このことを話した理由は、
「いや~、すみませんね~こちらの不手際であなたが死んでしまって」
自称神の金髪で目は開いていない女性が何やら謝っているからだ。(錯乱)
「あの~もしもし~?聞いてます~?」
とってもうぜえし。
「だめだ、腐ってやがる遅すぎたんだ…」
「腐ってねえし!!」
「何だ聞いてるじゃないですか~もうしっかりしてくださいよね~」
「状況把握くらいさせろや!!」
「そんなこと言って分かってるくせに~」
くだらないネタにツッコミをいれることで平静を保とうとしたがやはり俺の青春ラブコメは「は~い言わせませんよ~」チッ!!
家のような間取りで他の世界とは切り取られたと思わせる空間で件の女神?は椅子に座っている。そいつの手には数枚に構成されている書類がひらひらとあった。
「はい、では君の人生を軽く書類にしてみました。この資料を読んで間違っていることがあったら言ってくださいね~」
と、おもむろにテーブルにパサッと音を立て俺の目の前に着地した書類は目つきがきつく人相の悪い顔写真と少ししか目を通していないが明らかに俺のことが書かれていた。
どうやら履歴書みたいなものらしい。
それとどうやら俺は元々座っていたらしく目の前の奴を信じるならば生前より手足が短くなっているようだ。
「いや~人生ならぬ神生を歩んできたけど君みたいな人を手掛けるのは初めてだよ」
この神、何やら神生の話を聞かせたいようだ。が、無視する。
「
そいつは暗記しているのか俺の手元にある書類を見ずに一息に言って見せた。
「言いたいことがあるのは分かるけど、僕はあんまりめんどいのは好きじゃないんだよね。だから君に訊いてみるよ」
そいつは少しだけ口元を歪ませながら、まるで神とは逆に位置する悪魔のように、
「君、人生をやり直してみないかい?」
と、囁いた。
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わたしは口元がわずかに歪むのを感じた。
愉悦。
何よりの愉悦。
目の前にして感じる驚愕の表情を見ながら内心、快感を感じていた。
きっと私は生粋の驚かせ屋なのだろう。
弱冠の19にして死んでしまった目の前の
だがしかし。だがしかしだ、それ以上にわたしと同類に感じてしまったのだ。
そう、
神の理において神は狂うことはない。
なぜなら神は神足らしめるため感情を超えているからだ。
私情で動く神などは普通ならば存在しない。神全体にとってプラスになることしか行動しない。
ならば何故わたしは完全な私情で動くのか。
答えが分からない。全知たるこのオーディンでさえも分からない。
新しい知識への探求心。これが今
そして、
狂ってない部分の最後の抵抗。
フフフと笑う、嗤う、哂う。
ああ知りたい。この未知を。
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こいつの不気味な笑みによって背中に冷たいものがつたわる。
「急に口調を変えたと思ったら意味不明なことをのたまいやがって」
「あら~。公私はきちんとわきまえないとダメでしょ?」
「フン。どうだか。俺の目には完全に自分のことしか考えていねえ屑人間に思えるぜ」
「察しのいい子は助かるわ。説明しなくて済むからね」
不気味な笑顔のこいつと懐疑心いっぱいの俺。
この部屋はさながら昔に読んだ童話に出てくる木でできた部屋だ。コテージみたいな。
今の俺達を客観的に見るとシュールな光景だが当事者の俺達は真剣だ。
「まぁ、それはいいとして~。どうする~?」
「俺は二度目の人生には興味がある。俺はお前の知っての通り、19で死んだからな。人生を謳歌してないんだよ。」
こちとら彼女に裏切られたんだぞ?目の前で男に抱かれて。胸糞悪い。
「うんうん。そう言ってくれるとありがたいわね~。貴方は生き返ってハッピー。わたしは私の欲を満たせてハッピー。Win×Winの関係ね」
「フンッ。俺は青春なんて裏切りだと思うし、お前の前では意味のないもの何だろう?」
「はい~。確かに青春なんてどうでもいいですけど、貴方に興味がありますので生き返らせるだけですよ~」
「俺に興味だと?」
「そうですよ~」
訳が分からない。
「いったいなんでだ?」
「くふふ~。いいじゃないですか。そんなん置いといて。過程や原因は無駄とは言いませんが結果の方が圧倒的に重要なんですよ~」
そう言ったこいつの半開きになった目に光は灯っていない。余計な詮索はするなということだろう。
次の瞬間には元に戻ったそいつは手を前で組み、顎を乗せた。
「まぁ、俺を生き返らせてくれるならどうでもいい。で、だ。これからどうするんだ?」
「くふふ。貴方にはたくさんの世界に行ってもらいます。ああ、脳の記憶パンクによる死に方は絶対ないのでご安心ください」
「………どういうことだ?」
「あなたもアニメくらいは知ってますよね?」
アニメ?
「知らない人の方が珍しいと思うが……」
「その様子なら大丈夫そうですね~。そのアニメに似た、つまり貴方がいるということ以外全く同じ世界に転生させるのですよ~」
「……は?てことは何か?アンパン〇ンの世界に行くこともあるのか?」
「うん~……それでもいいですけど、貴方にはつまらないですよね?ですから違う世界に転生させますよ~」
「そうか」
俺は胸をなでおろした。ほっとした。さすがにいやだぜアンパン〇ンの世界は。
「あと~その体だとすぐに死んでしまいますので~」
「ちょっと待て。なんでそんなバイオレンスな世界に行くことになってるんだ?」
「こちらにくじを用意しました~。ワぁ~パチパチ」
「あれ?会話のキャッチボールが続かない」
「どうぞ~」
差し出してくる箱には穴が開いていた。
「おい、今どこから出した?」
「ふふふ~。ヒ☆ミ☆ツです~」
おい。俺はどうすればいい?引くのか?引けばいいのか?
「引いていい数は三枚ですよ~」
くっ。わかった。引けばよかろうなのだぁぁぁ!!
ゴソゴソと箱の中をまさぐる俺。言い方が卑猥すぎるな。
ピンッときたのでせっかくだから俺はこいつにするぜ!!
『お湯を上から降らせる能力』
( ゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚Д゚) …!?
「それは沸騰状態の液体を降らせる能力ですね~」
∑(!? ̄Д ̄)゚Д゚)・д・) エェーッ!!
ていうかお前ら誰だよ!?
(゚∇^d) グッ!!(・ω・)bグッ
いや、グッドじゃなくて!!
「どんどん行きましょう~」
ええいもうやけだ!!
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「結果発表~」
^(ノ゚ー゚)ノ☆パチパチ☆ヾ(゚ー゚ヾ)^
「この顔文字ノリノリだ!?」
だからお前ら誰!?
「気にするだけ損ですよ。ではくじオープン!!」
『お湯を上から降らせる能力』
『転生するたびに変わる能力』
『天才発明家(笑)兼天才科学者(笑)』
もういやぁ………。
「この特典だけでは~生き残れないかもですね~」
「当たり前だよ!!」
やばい。精神が体に引っ張られてきた……!!
「仕方ないのでわたしじきじきに特典を渡しましょう」
「おお!!」
これで生き残れる!!
「これこそ、我が生涯をかけて考えた武闘、『屈盗流』!!」
「文字面的に強くもなさそうなんだが」
「だって一分で考えたんだも~ん」
「それを渡そうとするな!!」
マジ危ねえ。こいつ何考えてやがる。しかも生涯かけてねぇじゃねえか!!
「じゃあ逝ってらっしゃ~い」
「はやすぎるだろ!?」
「顔文字さん達もついて行きますからね~」
( ̄ー ̄(_ _( ̄ー ̄(_ _そうそう
「しゃべったぁぁぁぁぁぁぁぁ………ぁ……!?」
俺はいきなり空いた穴に落ちた。目の前が真っ暗になった。
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「ふ~む、こんな感じですかね。ここに『屈盗流』を加えてっと」
真っ白な空間。さっきとはまた別の空間であり
「『屈盗流』は建前ですが、この世界でやってもらうことがありますからね~。体を強くしないと」
ふふふ~と笑う彼女の声をかけるものや聞いてくれる者もいなかったが、彼女は気にせずにいた。
ふと顔をあげると虚空を見つめ呟いた。
「ヒロイン未定の凶悪?狂人による転生物語。はじまりはじまり~」
まるで、何かを見透かしながら。
頑張って投稿しようと思います。
別の作品はいまだにネタが思いつかない……。
感想待ってます!!