オーバーロード二次創作 久々ログインで異世界転移 作:結城マサヒト
ちょっと短めです。
書いてみると思ったより進まなくて吃驚。
早く次の話を投稿したい……。
「……ビッチの所をモモンガを愛している、ですか。」
「……そうなんです。まさかこんな事になるとは……」
モモンガによると、【ちなみにビッチである。】の設定をサービス終了時にビッチは可哀想だと書き換えたらしい。
書き換えた内容が【モモンガを愛している。】というのは冗談半分なのだろうが。
「……まぁ、いいんじゃないですか?」
「ええっ……しかし……タブラさんが作った設定を歪めてしまったんですよ?」
「うーん……タブラさんがどう思われるかは別ですが、私は良いと思いますよ。タブラさんがこちらに来られていたら考えましょうよ。それに……前の設定のアルベド、ちょっと苦手だったんですよね……」
「……苦手?今ではなく前のアルベドをですか?」
苦悩しているモモンガを見つつ、アルベドの設定について思いを馳せる。
タブラさんには申し訳ないが、私はモモンガさん同様ビッチというのは可哀想だ。
これには個人的な思い出も影響しているのだが。
「……覚えていらっしゃいますかね?昔お話した元彼女の話。」
「…………あー……なるほど……あの件があるんでしたか。」
「ええ、だから以前のアルベドの設定はあまり好きではなかったんですよね。……シャルティアは平気なんですが。」
かつてユグドラシルでクリスマスを過ごした際、男性独身メンバーで女性遍歴の暴露会があったのだ。
その時に最初で最後の彼女の話をした事がある。手を出していないのに自分の子供を妊娠したという彼女の話を。
その彼女に、アルベドはなんとなく雰囲気が似ているのだ。清純そうで微笑を絶やさない割には、腹に一物を抱えていそうな所が。
その思い出からどうも苦手だったのだ。どうも腹黒さを持っているビッチというのはそれを思い出してしまうから。
「ですけど、先程の反応からも書き換えた設定が生きていて、モモンガさんへの好意が感じられました。私は先程のアルベドなら以前より好きになれそうです。」
「……そうですか。……なら一先ずはいいのかな?……うーん……」
「まぁ他のメンバーもこちらに来ていたら、その時また考えましょうよ。それより、1時間半後にアンフィテアトルムに集まるように言っていましたが、何か考えがあったのでは?」
設定書き換えを気にしていないとモモンガに伝えるも、モモンガはまだ腑に落ちないようだ。
後はモモンガさんの気持ち次第だし、仕方ないかと考え、先程命令を下していたアンフィテアトルムに集合の件を尋ねる。
「ああ…あれはまず階層守護者からの忠誠があるかを確認するのと、我々の能力がユグドラシル通り維持されているのか確認しようかと思いまして。」
「……なるほど、身の安全というわけですね。とすると順序的に自我の乏しいであろうゴーレム系のレメゲトンの確認からですかね……。それに気にしていませんでしたが、魔法や身体能力がユグドラシルから変化していると厄介です。」
「ヤスヒロさんはまだマシですが、私は魔法が使えないと一気に能力が落ちますからね……。と、その前に。……今のこの世界を、どう思いますか?現実なのか夢なのか……。」
「……私は現実だと考えています。モモンガさんはどうですか?」
モモンガに言われて能力について思い至る。
NPC達が意思を持った事、戻ってこれた事でそこまで考えていなかったのだ。
確かに能力が無くなっていては、今後の活動に支障をきたしてしまうだろう。
今が現実だと思うかという問いには、肯定で返す。これに関しては、現実だと思うしかないかと開き直っているのだが。
「私も……現実になったのではないかと考えています。自由な表情の変化、触覚、体温、脈、18禁行為の可能。ゲームのユグドラシルではあり得なかった事です。」
「あ……ナルホド、ソウデスネ。ならこの世界が夢や妄想でない事を祈るのみです。」
「……違いますからね?あくまでアルベドにした行為は確認の為ですからね?……ゴホン!それよりよろしいのですか?リアルの方は。かなり良い所で働いていらっしゃいましたし、戻りたくはないのですか?」
「ん……ああ!そういう事ですか。なるほどなるほど。リアルの方は……全く無いといえば嘘になりますが……それほどは。あ、それに辞めた所なんですよ。ですからまぁ、こんな事になるとわかっていれば、退職金を課金に使っておけば良かったなとは思いますが。」
「……え?そうなんですか?という事は退職して日本に戻って来られたんですか?」
「いえいえ、一応戻ってから辞めました。実は----」
確かに先程のモモンガさんとアルベドの行為は、ユグドラシルだったらアカウント停止処分は確実だよなぁ。
愛していると設定を変えてからの行為だったので、本当に確認だけ?と、からかってみようかという考えがよぎるが、設定変更を後悔している本人がそう言っている以上無粋かと考えて流しておく。
職場を辞めたというとモモンガさんが驚いているので、今までの経緯を話す。
「……は!?そういえばクーデターはニュースになってましたけど、巻き込まれてたんですか!?」
「はい。……ほんと、死ぬかと思いました。この時代に機械手術ではなく人による手術だったんですから。」
「……うわー……そうだったんですね。本当に、無事で良かったです。」
「ありがとうございます。まぁ今となっては、お陰でこの現実化?までに間に合ったと考えれば良かったです。……戻ってきたらサービス終了していたと考えると、ゾッとする。」
「……ありがとうございます、ヤスヒロさん。私も一人で転移していたらと考えると、胃が痛くなりますよ。……胃、無いですけど。」
クーデターに巻き込まれた件を話すと、モモンガさんは骨の姿でもわかるぐらい驚く。どの国に行くとは正確に伝えていなかった事もあり、知らなかったのだろう。
言っていたら心配をかけていただろうし、良かったと考えながら笑いあう。
「ハハッ、確かに。私はまだ変化が少ないといえば少ないですが、モモンガさんは骨だけですもんね。」
「ですね……確かに角や翼、青白い肌はあっても肉体がありますし。」
「皆には異形度が足りないとよく言われましたが、こういう時には変化が少なくて助かります。……っと、あまり長話をしていたらすぐ時間ですね、話はまた後でという事で行動に移りますか。」
「現実化なんて起こるとは思いませんよ……。ですね、早めに着いて戦闘能力も確かめたいですし。」
モモンガは皮と肉が無くなり、オーバーロードである骨の姿になっているが、ヤスヒロの飛天夜叉は、異形種に分類されている中ではかなり人間寄りの姿をしている。人間の時と比べて一番違う感覚は翼であるが、飛行していない現状ではユグドラシルの時の操作とあまり変わらない感じがする。
飛行もそのうち確かめないとな、と考えつつ、あまり長い間話し込むと守護者の招集時間に間に合わなくなると考え、行動を起こす。
「……モモンガさん、不謹慎かもしれませんが本当に楽しみです。ああ、戻って来れて良かった---」
ヤスヒロはそう言って歩き出す。顔には歓喜を浮かべながら---
キリが良い所まで書くと長くなりそうだったので、一旦投稿です。
小話
ヤスヒロは彼女が出来た時から別れた時までユグドラシルをプレイしており、幸せオーラ全開からの絶望と放心、そして某プレイヤーの影響により「リアル女は信用しない。」とまで言うようになった。
この事情を知る一部メンバーからは、この出来事を当時の大型アップデートをかけ、”リア充の失墜”と呼ばれている。