第五問 化学
問 以下の問いに答えなさい。
『ベンゼンの化学式を書きなさい』
姫路瑞希の答え
『C6H6』
教師のコメント
簡単でしたかね。
鴉の答え
『C6H6』
教師のコメント
やはり、簡単でしたか。
土屋康太の答え
『ベン+ゼン=ベンゼン』
教師のコメント
君は化学をなめていませんか。
吉井明久の答え
『B - E - N - Z - E – N』
教師のコメント
あとで土屋君と一緒に職員室に来るように。
「さて皆、総合科目テストご苦労だった」
教壇に立った雄二が机に手を置いて、偉そうに言う。
午前中からテストがあって、さっき終わって、昼食を取ったばかりだ。総合科目勝負をしたから、補給テストが多くて疲れる。
「午後はBクラスとの試召戦争に突入する予定だが、殺る気は充分か?」
『おおーっ!』
この、下がらないモチベーションがFクラスの武器なのかもしれないね。
「今回の戦闘は、敵を教室に押し込むことが重要になる。その為、開戦直後の渡り廊下戦は絶対に負けるわけにはいかない」
『おおーっ!』
「そこで、前線部隊は姫路瑞希に指揮を取ってもらう。野郎共、きっちりと死んで来い!」
「が、頑張ります」
このノリに乗れないのか、若干引き気味な姫路さんは一歩前に出る。
『うおおーっ!』
一緒に戦えるとあってか、前線部隊の士気が最高潮に達する。
とりあえず、今回は廊下での戦闘で勝ちに行くらしい。ここで負けると話にならないのか、戦力もFクラス五十人中四十人を注ぎ込むようだ。
そこに、Fクラス最強かつ校内一位と三位という強さを誇る僕と姫路さん。だけど、僕は雄二の作戦でクラスに残ることになっている。何か、案があるんだろうね。
キーンコーンカーンコーン、と昼休み終了のチャイムが鳴った。そろそろ、Bクラス戦が開始するようだ。
「よし、行ってこい! 目指すはシステムデスクだ!」
『サー、イエッサー!』
敵を教室に押し込むのが目的らしい。だから、勢いが重要になる。
明久たちは、Bクラスへ向かう廊下を駆け出した。不意打ちには気を付けてくださいね。
そういえば、雄二に聞いたのだけど、今回は数学が主武器なんだね。Bクラスは比較的、文系が多いからそうなんだろうし、長谷川先生は召喚範囲が広いのか理由なのか。一気に勝負したいならありがたい先生である。他に、英語のライティングの山田先生や物理の木村先生もいる。立ち会いの教師が多いので、駆け出したのだろう。
「いたぞ、Bクラスだ!」
「高橋先生を連れているぞ!」
正面からは、ゆっくりとした足取りでBクラスのメンバーが、歩いていた。人数としては、様子見らしい。
「生かして帰すなーっ!」
なんとも、物騒な台詞を皮切りに、Bクラス戦が始まったのだ。