バカと鴉と召喚獣   作:蒼書生

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プロローグ

 校舎に向かう坂道の途中に、桜並木が咲き誇っている。文月学園に入学してから、二度目の春が来る――はずだった。

 

 

 そう、交通事故に遭わなければ。そのせいで、僕は振り分け試験を欠席するはめになった。そして、ようやく病院を退院して、文月学園の玄関前に着いた。

 

 

「しかし、お前の両親は酷い奴らだな」

 

「いえいえ、仕方ないですよ。育児放棄された上に、名前すら付けてもらえなかったんですから」

 

「それに、お前…それは大丈夫なのか?」

 

 

 僕の前に立っている人は、補習兼生活指導担当の西村先生。下の名前は、宗一と言うみたい。ついでに、鉄人と呼ばれているみたいだけど、言われるのが嫌いらしい。

 

 その西村先生が言っているのは、僕の今の姿の事。頭と左目に包帯を巻いて、足に障害を持った姿は、不憫な気持ちにさせてしまう。

 

 

「はい、大丈夫です。激しい運動さえ、控えていれば日常生活に支障はないようです。今年中は、包帯を巻くよう言われていますので」

 

「そうか、なら安静にしろよ。それと、学園長に再試験してもらえるよう、言ったんだが学園の方針で無理だった」

 

 

 そう言って、僕に封筒を渡してくれた。中を見なくても、結果は分かっている。

 

 

「まあ、お前にはあの教室は酷だろうが、我慢してくれ」

 

「はい、では行きますね。ありがとうございます、西村先生」

 

「ああ、気を付けるんだぞ」

 

 

 

 こうして、僕のFクラスでの生活が始まった

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