【第二問】 地理
以下の問いに答えなさい。
『バルト三国と呼ばれる国名を全て挙げなさい』
姫路瑞希の答え
『リトアニア エストリア ラトビア』
教師のコメント
そのとおりです。
鴉の答え
『リトアニア エストリア ラトビアァァァァァァッ!』
教師のコメント
君はヘタリアを見ているんですね。先生も見ていますよ。
土屋康太の答え
『アジア ヨーロッパ 浦安』
教師のコメント
土屋君にとっての国の定義が気になります。
吉井明久の答え
『香川 徳島 愛媛 高知』
教師のコメント
正解不正解の前に、数が合っていないことに違和感を感じましょう。
鴉のコメント
四国が出てきたことに驚きました。
僕は秀吉と職員室にいる。西村先生に頼まれた用事を果たそうと、向かっていたら秀吉に出会った。なんでも、秀吉は図書室からの帰りだったらしい。
「西村先生! 用事が終わったので報告に参りました」
「おお、鴉! それに、秀吉か」
「あ、秀吉は一緒に来てもらったんです」
「そうか、まあいい。鴉、ご苦労だったな」
「いいんですよ。頼まれるのは、よくありますし」
西村先生の用事は、高橋先生に書類を渡してくること。ちょうど、僕もAクラスに行く途中だったから、一緒に渡してこようかと思って。
なぜなら、いつ頃に業者にメンテナンスを頼むか、高橋先生に話をする為だから。学園長は忙しいだろうし、教頭先生も運営の件で手が離せないと思ったから。
「では、僕たちは失礼しますね。西村先生もお疲れさまです」
「ああ、お前たちも明久たちに感化されるなよ」
西村先生はそう言って、次の授業の準備を始めたので、僕は秀吉と職員室を出る。
Fクラスに着くと、中から話し声が聞こえてきた。だから、ドアを開けた瞬間――
「……断然、秀吉の方がいいよ!」
「……あ、明久!」
「明久が、そっちの方へ走るかもと文芸部に言ってみますね」
僕はそう言って、持っていたメモ帳に書き記す。
「そ、その、お主の気持ちは嬉しいが、そんなこと言われても、ワシには鴉がいるのじゃ」
「えっ……」
僕は、秀吉の突然のカミングアウトに驚いた。えっ? 秀吉、僕のこと思っていたの?
「それじゃ、坂本は動いてくれないってこと?」
「え? あ、うん。そういうことになるかな」
「なんとかできないの? このままじゃ、喫茶店が失敗に終わるような……」
島田さんの言葉に、僕はなんとなく分かった気がする。もしかしたら、姫路さんの問題が絡んでいるのかもしれない。
僕は教室を見渡す。この不衛生且つ老朽化していれば、嫌でも体調を崩すのは当たり前だろう。現に、僕も気管支が痛いから、この線は当たっているはず。というより、秀吉の発言がずっと残っている。あれって……まさか、だよね?
考えていたら、島田たちがうるさくなってきた。
「む。マズい、明久が処理落ちしかけとるぞ」
「このバカ! 不測の事態に弱いんだから!」
「明久、目を覚ますのじゃ!」