バカと鴉と召喚獣   作:蒼書生

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問32

【第四問】現代社会

 以下の問に答えなさい。

『PKOとは何か、説明しなさい』

 

 

 姫路瑞希の答え

『Peace-Keepog Operations(平和維持活動)の略。

 国連の勧告のもとに、加盟各国によって行われる平和維持活動のこと』

 

 

 鴉の答え

『United Nations Peacekeeping Operations(国際連合平和維持活動)の略。

 国連の勧告のもとに、加盟各国によって行われる平和維持活動のこと』

 教師のコメント

 二人とも正解です。姫路さんと鴉君の答えは、どちらも同じことを言っているので、どちらでも答えて正解になります。

 

 土屋康太の答え

『Pants Kosgi-tsuki Oppaiの略。

 世界中のスリーサイズを規定する下着メーカー団体のこと』

 教師のコメント

 君は世界の平和をなんだと思っているんですか。

 

 吉井明久の答え

『パウエル。金本・岡田 の略』

 教師のコメント

 それはせ界の平和を守る人達です。

 

 

  廊下を走る一人の男子。その表情は、心配するようなものである。そして、保健室のドアを開けた。

 

 

「鴉! 大丈夫か!」

 

「竜樹! どうして、ここが分かったの?」

 

「それは、普通に鉄人が教えてくれたぞ?」

 

「まあ、その……心配してくれて、ありがとう……竜樹」

 

「か、鴉が照れた!」

 

「僕だって、感謝しますよ!?」

 

 

 そう言って、僕は竜樹に笑いかける。なんだかんだ、一番付き合いが長いのは竜樹である。幼馴染みだし、それこそ幼稚園からの付き合いでもある。

 

 

「なんだかんだで、竜樹に出会ったのも幼稚園だったね」

 

「……まだ覚えていたのか。恥ずかしいだろ……」

 

「あの時は、竜樹のご両親が行かせてくれたから嬉しかったよ。竜樹の言葉……かっこよかった」

 

 

 僕は制服を着て、竜樹に手を出す。

 

 

「僕をFクラスに連れて行って、くれないかな?」

 

「あ、ああ……」

 

 

 竜樹は僕の手を引いて、保健室を出ていく。その時の顔は、ずっと忘れないからね。

 

   *

 

 

 竜樹と別れた僕はドアを開けると、秀吉たちがいた。

 

 

「あれ? お客さんが少ないですね」

 

「鴉も知らんか?」

 

「さあ、知らないよ?」

 

「ってことは、教室の外で何かが起きているのかな?」

 

「かもしれんのう」

 

 

 すると、聞こえてくるのは――

 

 

『あ、あの、葉月はお兄ちゃんを探しているんですっ』

 

 

 ん? この声、どこかで聞いたことがある気がする。どこだったかな? 雄二もいるのか。トイレだったのかな。

 

 

『お兄ちゃん? 名前はなんて言うんだ?』

 

『あぅ……。わからないですぅ……』

 

『? 家族のお兄ちゃんじゃないのか? それなら、何か特徴は?』

 

 

 雄二の気遣いが感じられる。子ども好きなのかな。

 

 

『えっと……バカなお兄ちゃんでした!』

 

 

 ……。もしかして、ね?

 

 

『そうか』

 

『……沢山いるんだが?』

 

 

 確かにいますね、その辺に。

 

 

『あ、あの、そうじゃなくて、その……』

 

『うん? 他に何か特徴があるのか?』

 

『その……すっごくバカなお兄ちゃんだったんです!』

 

『『『吉井だな』』』

 

 

 ……やっぱり、否定が出来ない。

 

 

「全く失礼な! 僕に小さい女の子の知り合いなんていないよ! 絶対に人違いーー」

 

「あっ! バカなお兄ちゃんだっ!」

 

 

 小さな子が駆けてきて、明久に抱きついた。

 

 僕は帳簿に目を通してみた。今のところ、この売り上げじゃ、畳と卓袱台辺りなら買えると思う。ただ、今後のことを考えると壊れるか、壊されるかの二択だと思う。結局は、買っても意味がないのが痛い。

 

 あ、そうか。あの子、葉月ちゃんだ。確か、島田さんの妹だったはず。それじゃ、明久とどこで知り合ったんだろうか。町中で、もしかして会った可能性もあるね。

 

 

「――ところで、この客の少なさはどういうことだ?」

 

「そういえば葉月、ここに来る途中で色々な話を聞いたよ?」

 

「ん? どんな話だ?」

 

 

 そう言って、雄二は屈み込んで葉月ちゃんの目線に合わせる。

 

 

「えっとね、中華喫茶はウェイターの態度が悪いとか、汚いから行かない方がいい、って」

 

 

 そういえば、机が変わってましたね。どこから、持ってきたんでしょうか?

 

 

「ふむ……。例の連中の妨害が続いているんだろうな。探して出して、シバき倒すか」

 

 

 確信したように、雄二は断言した。僕としては、会いたくない人たちです。また、脱がされると思うと、体が震えて仕方ない。こうなると、竜樹に一緒に居てもらおうか。幼馴染みだから、助けを求めてもおかしくないはず。

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