2014 12.08 一部修正
【第二問】 英語
問 以下の英文を訳しなさい。
『This is the bookshelf that my grandmother has used regularly』
姫路瑞希と鴉の答え
[これは私の祖母が愛用していた本棚です。]
教師のコメント
正解です。きちんと勉強していますね。この調子で、頑張ってください。
土屋康太の答え
[これは ]
教師のコメント
訳せたのはThisだけですか。
吉井明久の答え
[☆●◆▽¬ ♪ *× ]
教師のコメント
できれば地球上の言語で。
「FクラスはAクラスに『試験召喚戦争』を仕掛けようと思う」
壇上に上がるなり、雄二はいきなり提案してきた。
それはAクラスへの宣戦布告だった。Fクラスにとって、無謀とも言える提案である。
「勝てるわけがない」
「これ以上設備を落とされるなんて嫌だ」
「姫路さんがいてくれたら、何もいらない」
そんな悲鳴が、教室の至るところから挙げられる。僕はどうでもいいけど、この教室では身体が悪化してしまう。
「ああ、このクラスには試験召喚戦争に勝てる要素が揃っている。それを、説明しよう」
大胆不敵な笑みを浮かべ、ある箇所を見据える。きっと企んでいるよね。
「おい、康太! 姫路のスカートを覗かないで、前に来い」
「…………!!(ブンブン)」
「は、はわっ!」
恥も外聞もなく低姿勢からの覗きで、顔には畳の跡が付いている。
「こいつは、土屋康太。あの有名な寡黙なる性識者(ムッツリーニ)だ」
「…………!!(ブンブン)」
ムッツリーニという名は、男子から畏怖と畏敬を、女子から軽蔑を以て挙げられる正体不明だった。
「あれが、ムッツリーニだと……?」
「馬鹿な、ヤツがそうだというのか……?」
「だが見ろ。あそこまで、明らかな覗きの証拠を隠そうとする姿を」
「ああ。ムッツリの名に恥じない姿だ」
姫路さんに至っては、さっぱり分からないみたい。そうだろう、僕もいまいち分からない。
「それに、姫路の事は皆だってその力を知っているだろう」
「えっ? わっ、私ですか!?」
「ああ、主戦力の片翼だ。期待しているぞ」
そう、姫路さんはAクラス並みの学力を持っている。
「そうだ。俺たちには姫路さんがいるんだった」
「彼女ならAクラスにも引けをとらない」
「ああ、彼女さえいれば何もいらないな」
あれ? 熱烈なラブコールを送っている人がいるよね? 誰だろう?
「それに、木下秀吉もいる。当然、俺も全力を尽くそう」
あ、秀吉には双子のお姉さんが居たね。忘れていたよ。
「坂本って、小学校で神童とか呼ばれていなかったか?」
「実力はAクラスレベルが二人もいるのか」
「ああ、いけそうだ!」
「それに、そこの包帯巻いた鴉もいる」
ちょっと、その言い方だと人間じゃないと言っているものだよね?
「誰だ?」
「雄二が言うなら、凄いヤツなんだろな」
「ああ、鴉は学年一位の霧島を遥かに超える学力を有している。皆も聞いた事あると思うが『烏書房』というのがそうだ」
「何!? 取り扱ってない本がないというくらい、豊富な種類の本を売っている『烏書房』が、鴉だと!?」
「そうだった! 俺、売り切れだった『私を見てよね』を、鴉から買っていたんだ!」
説明的な言葉、ありがとうございます。僕、そう呼ばれていたんだ。
「これで、Fクラスが勝てる確率が上がったぞ!」
「それに、吉井明久だっている」
その瞬間、教室がシンと静まりかえった。そして、一気に下がる。
「こいつは、あの《観察処分者》だ」
「ああ、あのバカの代名詞の」
《観察処分者》。それは、学生生活を営む上で問題のある生徒に課せられる処分である。
「あの、それってどういうものなんですか?」
「あ、僕も気になりました」
「そう言えば、姫路と鴉は知らなかったな。まあ、教師の雑用係だな。力仕事とかそういった類いの雑用を、特例として物に触れるようになった試験召喚獣でこなすといった具合だ」
「そうなんですか? 便利ですね」
「そうだったんだ。明久は何かをやらかして、そういう処分になったんだ。まるで称号みたいですね」
「鴉、それは止めを刺しておるぞ」
「え? そうなの?」
僕は秀吉に聞いてみた。
「ゴホンッ! とにかく、俺たちの力の証明としてDクラスを征服しよう!」
「当然だ!」
「ならば、全員ペンをを執れ! 出陣の準備だ!」
「おおーーっ!」
「俺たちに必要なのは、卓袱台ではない! Aクラスのシステムデスクだ!」
「うおおーーっ!」
「お、おー……」
「おー」
僕も姫路さんも、皆に圧されて拳を掲げていた。
「よし!明久、Dクラスへの宣戦布告の死者になってもらう。大役を果たせ」
「……下位勢力の宣戦布告の使者ってたいてい酷い目に遭うよね?」
「大丈夫だ、俺を信じろ」
そう言って、明久を行かせる。あれ? 死者になっていなかったかな? まあ、いいか。
しばらくして、明久が帰ってきた。
「騙されたぁっ!」
「やはり、そうきたか」
「やはりってなんだよ! やっぱり、使者への暴行は予想通りだったんじゃないか!」
「ふん! 騙されるのが悪い」
「少しが悪びれろよ!」
雄二は悪知恵が働くみたい。あれで、友達なのかな? ちょっと、疑問に思っちゃった。
「吉井君、大丈夫ですか?」
おや? 姫路さんは優しい人なんですね。こんなにも、人を思うなんて。
「吉井、本当に大丈夫?」
「平気だよ。心配してくれてありがとう」
「そう、よかった…。ウチが――殴る余地はまだあるんだ……」
「ああっ! もうダメ! 死にそう!」
………。ダメだ、島田さんは暴力的な女子だったみたい。後で、ランキングと評価を変更しておこうと。
「そんなことは、後でしていろ。今はミーディングを行うぞ」
そう言う雄二は、外へ出て行く。他の場所でやるみたい。
「ほら、吉井。アンタも行くの」
「あー、はいはい」
「返事は一回!」
「へーい」
「……一度、Das Brechen ――ええと、日本語だと……」
「…………調教」
ムッツリーニの声が聞こえる。僕は彼らのやり取りを、秀吉と見ていた。
「そう、調教の必要がありそうね」
「せめて、指導か教育にしてよ」
「じゃ、中間とって Zuchtigung ――」
「…………それはわからない」
「あー、それは折檻ですね」
「ちょっと! 鴉がなんで、ドイツ語知っているのさ!」
「んんー? 入院中、暇だったから海外文学を読んでいたら、いつの間にか25ヶ国語も喋れるようになっていたんだよ?」
そう言って、秀吉と共に屋上に向かう。
「明久、宣戦布告はしてきたな?」
「一応、今日の午後に開戦予定と告げてきたけど」
「なら、先に昼食なんですね」
「そうなるな。明久、今日ぐらいはまともな物を食べろよ?」
「そう思うなら、パンでもおごってくれると嬉しいんだけど」
「えっ? 吉井君、食べないんですか?」
「なら、僕の弁当でも食べてみる?」
明久がそう言うから、僕の弁当を分けてあげようと。
「えっ? いいの? 鴉の弁当なんでしょう?」
「うん、いいよ。一人暮らししていて、仕送りは来るんだけど漫画やゲームに使い込む人なんだよね? 明久は」
「…凄いな。ここまで、明久の生活を当てるなんて」
「鴉、なんで分かったんじゃ?」
「えっ? 西村先生に聞いたんだけど…」
そう言って、持ってきたキャリーケースから重箱を取り出す。
「鴉よ、どうしてそれなんじゃ?」
「足に障害が残っちゃったから、負担の少ないこれにしたの」
「おっと、話が逸れたな。試召戦争に戻ろう」
「そうですね」
「まぁな。考えがあってのことだ」
「どんな考えですか?」
姫路さんは、雄二に聞いている。確かに、雄二は戦略を考えることが出来るんだど思う。
「色々と理由はあるんだが、とりあえずEクラスを攻めない理由は簡単だ。戦うまでもない相手だから」
「え? でも、僕らより上だよ?」
「ま、振り分け試験の時点では確かに向こうが強かったかもしれないけどな。だが、今は違う。周りの面子をよく見ていろ」」
「えーっと……」
明久は雄二に言われた通りに、周りを見回す。
「美少女二人と馬鹿が二人とムッツリが一人と、烏たちに好かれている鴉が一羽いるね」
「誰が美少女だと!?」
「…………(ポッ)」
「ええっ!どうして、雄二とムッツリーニが反応するの!?僕だけじゃ、ツッコミ切れない!」
「ねぇー? どうして、僕が人間扱いされていないの…?グスン…」
「烏、ごめんなのじゃ。明久に悪気はない…はずなのじゃが」
「「カー、カー」」
秀吉や烏たちに慰められた。やっぱり、僕は人間じゃないと思われていたみたい。
「ま、要するにだ。姫路と烏に問題のない今、正面からやり合ってもEクラスには勝てる。Aクラスが目標である以上、Eクラスなんかと戦っても意味がない」
「それなら、Dクラスとは正面からぶつかると厳しいの?」
「ああ、確実に勝てるとは言えないな」
「だったら、最初からAクラスに挑もうよ」
「明久、お前はバカか?姫路と烏の振り分け試験を受けていないんだぞ?」
「!? そうか! 二人とも、0点のままだったね」
「そうだ、まずは二人に試験を受けてもらわないといけないからな。今から言う作戦に関わる事だから」
こうして、打倒Aクラスに向けて、雄二の作戦に耳を傾ける。