第23話「準備と落とし穴とゴマ団子」
side:明久
トントンと釘を打つ音や、のこぎりで木材を切る音が辺りから聞こえてくる。
僕らは今、清涼祭にむけて準備している真っ最中だ
というのもここで稼いだ売上は一部をアカデミアに振り込みさえすれば
残りは生徒の利益になるのだ、僕らのクラスも気合を入れて、中でもゆうくんと美波が
特に気合がはいっている
「島田、教室内の掃除終わったぜ」
「どれどれ、ここ掃除し忘れてるわ。ウチ達は飲食店を扱うのよ、清潔第一に!」
「如月さん、人数分のイスを用意したんだけど、どこに置けばいい?」
「そうね、その辺に置いておいていいわ。こっちの掃除が終わったらあたしの方で設置
しておくから」
みかん箱の机に、隙間風が多い窓と、勉強するのにはとても衛生とはいえない設備では
身体の弱い姫路さんが体調を崩すと思った2人は清涼祭での売り上げ金を使って、
クラスの設備の改善に向けて張り切っている
ちなみに僕らオシリス・レッドの催し物は、写真館やウェディング喫茶等と候補があったが
結局、中華喫茶にするということで落ち着いた。今こうして2クラス合同で準備に取り掛かって
いるのだ
「……」
「あーちゃん、またそのカードを見てたの?」
「ゆうくん」
僕はというと特にやることもなく、手に持っている何も描かれていない
真っ白なカードをさっきから眺めている。このカードはこの前の臨死体験から
目覚めたときに、いつの間にか持っていたのだが何故か気になって、
こうして時折見てしまうのだ
「おーい、そこの木材取ってくれ」
「えーと、どこ『かに』あったはずだが」
「お、あったあった。確か、2本あれば足りるよな」
「おう、確『かに』」
「ちょっと。外まで音が響いているわよ、もっと静『かに』できないの?」
「ッ!? ッ!?」
それとあの日からなぜか「カニ」という言葉に無意識に反応してしまう
臨死体験の時に何かあったんだろうけど、全く思い出せない
「なにがあったか知らないけど、暇なら味見をお願いしてもいいかな?
丁度、試作品が完成したの」
「うん、わかっ……た?」
手渡されたお皿を受け取ってしまったが、僕は途中言葉を失う
それは皿の上にある『普通の料理ならまず見ない』物だったからだ
「ゆうくん、これは……何?」
「何って、ゴマ団子に決まってるでしょ」
恐る恐るそっと聞いた僕に、彼女はさも当然とばかりに言ってのけた。
僕は内心動揺が隠せなかった
(これがゴマ団子だって? 嘘だ! 僕が知っているゴマ団子は、黄金色をしているものであって
絶対に『紫色』なんてしていないっ!)
そう、僕の手の中にあるものは独創的なものだった。見た目は濃い紫色の皮に、
U型をした房のようなものがついてて、大きな錠前にも見える。皮の中身はまるで、
ぶどうやライチみたいに白かった
これだけ見たら果実のように見えてくるが、先程彼女が言ったようにどうやらこれは
ゴマ団子らしい。鼻をくすぐる香ばしいゴマの香りどころか、そもそもゴマが
見当たらないうえに、色合いは薄気味悪い、見るからに食欲がわきそうにない見た目を
しているはず……なのに
(な、なんで、こんな見た目なのに、だんだん凄く美味しそうに見えてきた!?)
無意識に伸ばしかけた手を必死に戻す。これを口にしたら二度と後戻りが出来なるなる
僕の直感がそう訴えてくる
「なんだ明久、食わねぇの……か?」
雄二が後ろから声をかけてくる、その眼にはゆうくん試作のゴマ団子(?)らしいものが
映っているのか、不思議そうに眺めていた
「あら、坂本君あなたもお1ついかが?」
「おう……少し待っててくれ、メールが来た……ってなんだ翔子か」
雄二は携帯を取り出し画面を見ていた……これはチャンスか!
「あっ! あっちで妹さんがナンパされている!?」
「なにぃ!? どこよっ!」
僕が指した明後日の方向をゆうくんが鬼の形相でみる
(おらぁっ!)
(もごぁぁっ!?)
その隙に、携帯画面に意識が向いている雄二の口の中一杯に、ゴマ団子(?)を押し込んだ
咄嗟のことで目を白黒しているので、顎を掴んで咀嚼するのを手伝ってあげる
「ふぅ、これでよし」
「どこなの、あーちゃん。あたしの可愛い妹にちょっかい掛けてくる不届き物は!」
「ああゴメンゴメン、僕の見間違いだったみたいだよ」
「気をつけてよね、ってあら坂本君どうしたの? 震えているみたいだけど」
「ほんとだね、雄二平気?」
僕は雄二を気遣うふりをして、様子を伺う。もし彼女の実力が姫路さんレベルなら、
そろそろ効果が出るころだけど
「てめぇ無理やり食わせておいてなにいってんだ、そりゃあ多少見てくれは
悪かったが味は別に……うっ!?」
雄二が突然目を見開き身体が更に震えてだした、やはり危険な品であったか
「……うめぇ、なんだこの味は、今まで喰ったことない未知の味だ」
(嘘ぉお!?)
雄二が漏らした言葉にが信じられなかった。どこから見てもまともには見えなかったのに
「よかった、味見はしてなかったから、少し自信がなかったの。そう言ってくれると嬉しいわ」
「そうか、俺はそろそろ持ち場に戻るぜ」
雄二は平然と立ち去って行った。……姫路さんレベルの危険を感じたんだけど
でも、食べた雄二は何ともないし、味も悪くないみたいだから問題はないか
……僕の直観も鈍ったのかな
「おいっ大変だ! 坂本が急に倒れたぞ!?」
「まじか、ってなんだ坂本の体中に蔓みたいのが絡まってるぞ。何かのコスプレか!?」
「いや、にしては変だぞ。衣装なんて着てなかったはずだし、それになんか蔓から
果実みたいのが生っているぞ!?」
……訂正、僕の直観は間違っていなかった。そして確信した、ゆうくんは姫路さんとは
違うベクトルでの必殺料理人だということが!
「あら、坂本君たら携帯を落として行っちゃったわ。あーちゃん、後で坂本君に渡しておいて
くれない?」
「う、うん」
「それで、テーブルクロスを取りに行きたいのだけど手伝ってくれない?」
「ちょっと待って、すぐに行くから……カチカチカチ。送信……っと」
【To:霧島翔子 From:坂本雄二
大事な話がある、今すぐ保健室まで来てくれ】
僕にしてやれることはお墓を立てることだけだ、雄二……人生の墓場に埋もれるがいい
「お待たせ、行こうか」
「ええ」
「待てってマコ! 話を聞いてくれ!」
教室を出ると 男の大声が廊下中に響いた。声のする方に向けると、
何やら誰かが揉めている光景がそこにあった
「お前どうしたんだよ、最近ふらっとどこかに行ってしまうし」
どちらかというと、男の子が女の子に一方的に言っているようにも見える
「どこで何をしていようと私の勝手です、話はそれで終わりですか?
でしたら失礼します」
「ちょっと待てマコ! まだ話は終わってない!」
男の子がいくら呼び止めても、女の子は振り向きもせず歩き出す。その子は
僕らの前を通り過ぎ、廊下の角で曲がると見えなくなっていった
いまの子どこかで見た気が……あっ
「あの子って、ゆうくんが転校した日に出会った」
「ええ、そうだと思うけど、前と雰囲気が違う気が」
「……突然で申し訳ないが、君たちはマコ……今すれ違った子の事を知っているのか?」
声を掛けられ振り返ると、そこには先程の男の子が立っていた
「つい最近知り合った程度だけど、あなたは」
「これは失礼、俺は布袋 行人(ほてい いくと)マコの、彼女のクラスメイトです」
彼の話を聞くと、すれ違った子の名前は音無マコさんという、
大会の日に、自分のミスでチームに迷惑をかけたことに責任を感じて、
元気がなかったのだが、ここの最近どうにも様子がおかしいのだというのだ
「最初は落ち込んでいるからと思ってたんだが、どうにも俺達を避けているようなんだ
しかも、よくない噂も聞くようになったんだ」
「それはどんな内容なのかしら?」
「なんでも不良や野良デュエリストを見つけると、デュエルするんだが
その全員がケガをしたみたいなんだ」
「……何か心当たりはないかしら、例えば変わったカードを持っているとか」
「それが全く……いやそういえば前にチラッとだが、見たこともないカードを持ってたのを
見かけた気が、枠が黒かったからエクシーズだと思うけど」
その言葉が決定的だった、僕とゆうくんは彼に気づかれないように
ヒソヒソと耳打ちをする
(どう思う、ゆうくん)
(絶対とは言えないけど、ナンバーズに関わっている可能性は高いわね。
まさかこんな所で、手がかりを掴めるとは思ってもみなかったわ)
「原因に心当たりがあるわ、もしかしたらあたし達で彼女の容体を
元に戻せるかもしれないわ」
「ほ、本当か!?」
「ええ、放課後にもう1度彼女と話をしたいのだけれど、いいかしら」
「わかった、なんとか呼び止めてみるよ」
それから何言か話をして、僕達は布袋君と別れた
「じゃあヒロ達にも連絡して――」
「だめよ」
ヒロ達にも協力を呼ぼうとしたが、ゆうくんの一声で一蹴されてしまう
「どうしてなのさ?」
「まだその子が黒と決まったわけでもないのだし、へたに混乱を招きたくないの」
「……でも皆に相談したら何か名案が浮かぶかもしれないし、それに妹さんは
ゆうくんの為にデュエルを覚え始めたって言うじゃないか、教えるだけでもいいじゃない?」
「あの子にデュエルを教えたのは、いざという時の自衛の為よ。それに覚えたての
あの子をまだ戦場に立たせたくないの」
「……」
「……準備の途中だったわね、行きましょう」
そういう彼女の言葉は何処か固く、僕達の間に壁があるように思った
――――――◇――――――◇――――――◇――――――◇――――――◇――――――
「見つかった?」
「ダメ、見つからないよ」
放課後、清涼祭の準備を途中で切り上げて、音無さんに会いに向かった僕達だが
彼女はすでに学校にいなかった。布袋君の話によると、あの後になんとか会う約束を
取り留めてくれたのだが、いざ放課後になると音無さんの姿はどこにもなかったと
いう
僕達はこうして音無さんを探して街中を走っているのだが、かれこれ一時間近くが
過ぎようとしているが一向に手がかりは掴めないでいる
「家に帰ったのかな」
「今家に連絡してみたんだが、まだ戻っていないみたいなんだ」
ナンバーズでの被害を増やさないためにも、あまり時間はかけられない
「もう一度探してみよう」
「そうね、おじいちゃんが言ってたわ、『捜査は納豆のように粘り強くするものだ』とね」
「「「ぎゃああああっ!」」」
「「「!?」」」
誰かの叫び声が聞こえた
「今のって」
「あっちから聞こえてきたわ、行ってみましょう!」
声がした方に追って走っていくと、もう使われていない古びた工場にたどり着く。
そこには音無さんがいた、傍にはガラの悪そうな高校生の男達が傷だらけで倒れていた
「布袋さん、それにあなた達は」
「マコ……君がやったのか」
布袋君が口を震わせながらも問いたてる、目の前の惨状を彼女がしたというのが
信じられないのだろう
「……見つかってしまいましたか、ええそうですよ」
対する音無さんは動揺もなく、淡々と返してきた。その答えに 君の表情が曇る
「どうして、こんなことを」
「別に大したことではないですよ。吉井さん達はご存知ですよね、強くなるためです」
「強くなるだって!? それとこの惨状となんの関係があるんだよ」
「あなた、ナンバーズのカードを持っているのでしょ? それを渡して、
それは危険な物なの」
「……何を言っているのですか? 私はこれのおかげで強くなれたんです
渡すわけないでしょ!」
説得するも素直に渡してくれる雰囲気ではなさそうだ
「もう弱い頃の私に戻るのはイヤ、だからもっと強くなきゃダメなの。
その為にも私はこの力を使い続ける、どうしてもって言うならデュエルで勝ってみなさい!」
力強くデュエルディスクを構える音無さん、もう言葉でいってもわかってもらいない
「(やはり説得は無理だったか)わかったわ、そのデュエルあたしが――」
「そのデュエル僕が受ける!」
「あーちゃん!」
ゆうくんがデュエルディスクを構えようとする前に、僕が割り込んで宣告をする
抗議をするゆうくんに近づき耳打ちをする
(僕がデュエルで彼女の注意を引き付けるから、その間にゆうくんは倒れている人を
病院に連れて行ってあげて)
(でもそれじゃああーちゃんが、それに連れていくのは別にあたしじゃなくても)
(ゆうくん、水臭いよ)
(え?)
僕の言葉に虚を突かれたような顔をしているゆうくん
(君は僕らを危険に巻き込まなせないように気を遣ってない?
だからヒロ達に連絡するのを断ったんだよね)
(……それは)
言いよどむ彼女に僕は続けて話す
(僕だって覚悟を決めているんだ。きっとヒロや雨宮さん、それに妹さんだって
同じ思いだと思う……だから巻き込ませてよ)
僕の覚悟を見て納得してくてたゆうくんは静かに頷いた
(……わかったわ、でも無理だけはしないで)
最後に心配そうに声をかけてくれ、けが人を連れて駆け出して行った
あとに残ったのは僕と音無さんにの2人だけだ
「お話はすみましたか、では始めましょう『闇のゲーム』を」
「ああ、いつでもいけるよ」
「「デュエル!」」
【先行】音無マコ
LP/ 8000
【後行】吉井明久
LP/ 8000
「先行は僕だドロー、スクラップ・ビースト召喚し、カードを2枚伏せて、ターンエンド」
「では私のターンです。カードを1枚伏せて、手札抹殺を使います。手札をお互いに
捨てて、その枚数だけドローします」
マコが捨てたカード
『ナチュル・マロン』
『ティオの蠱惑魔』
『硫酸のたまった落とし穴』
『アームズホール』
明久が捨てたカード
『スクラップ・サーチャー』
『ペロペロケルペロス』
『ハーピィの羽箒』
「永続魔法『王家の神殿』を発動させます」
『王家の神殿』
永続魔法
「王家の神殿」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分は罠カード1枚をセットしたターンに発動できる。
(2):自分フィールドの表側表示の「聖獣セルケト」1体と
このカードを墓地へ送ってこの効果を発動できる。
手札・デッキのモンスター1体または
エクストラデッキの融合モンスター1体を特殊召喚する。
「ナチュル・エッグプラントを召喚し、ここで伏せたトラップカードを発動させます」
トラップは伏せたターンでは発動すら出来ないはずじゃないのか?
「王家の神殿があれば、1ターンに1枚だけセットしたターンでもトラップを
発動させることが出来ます。私が発動させますのは『ナチュルの神星樹』」
『ナチュルの神星樹』
永続罠
「ナチュルの神星樹」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドの昆虫族・地属性モンスター1体をリリースして発動できる。
デッキからレベル4以下の植物族・地属性モンスター1体を特殊召喚する。
(2):自分フィールドの植物族・地属性モンスター1体をリリースして発動できる。
デッキからレベル4以下の昆虫族・地属性モンスター1体を特殊召喚する。
(3):このカードが墓地へ送られた場合に発動する。
デッキから「ナチュルの神星樹」以外の「ナチュル」カード1枚を手札に加える。
「植物族のスナップ・ドラゴンをリリースして、デッキから昆虫族である
『ナチュル・バタフライ』を特殊召喚します」
ナチュル・バタフライ DEF:1200
「リリースしたナチュル・エッグプラントが墓地に送られたとき、
墓地のナチュルモンスターを回収できます。ナチュル・マロンを手札に
カードを2枚伏せてターンエンドです」
吉井 明久
LP/ 8000 手札:3枚
場:スクラップ・ビースト ATK:1600
「魔法・罠」:伏せ2枚
音無 マコ
LP/ 8000 手札:1枚
場:ナチュル・バタフライ DEF:1200
「魔法・罠」:伏せ2枚
永続魔法:王家の神殿
永続トラップ:ナチュルの神星樹
「僕のターン、フィールド魔法『スクラップ・ファクトリー』を発動!」
『スクラップ・ファクトリー』
フィールド魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、
フィールド上の「スクラップ」と名のついたモンスターの
攻撃力・守備力は200ポイントアップする。
また、フィールド上に表側表示で存在する「スクラップ」と名のついたモンスターが
カードの効果によって破壊され墓地へ送られた時、
自分はデッキから「スクラップ」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる。
「スクラップ・ファクトリー」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
「スクラップ・モンスターの攻撃力を200アップさせる」
スクラップ・ビースト ATK:1600 → 1800
「バトルだ、ビーストでナチュル・バタフライに攻撃!」
「攻撃宣言時、ナチュル・バタフライはデッキトップを墓地に送ることで攻撃を
無効にできます」
墓地に送ったカード
『ギガプラント』
防がれてしまった。この手札では追撃は出来ない、守備に回るしか
「メインフェイズ2、モンスターをセットしてターンエ――」
「エンドフェイズに入られるのでしたら、私はナチュルの神星樹の効果を発動します」
このタイミングで!?
「昆虫族のナチュル・バタフライをリリースして、デッキから植物族の
『カズーラの蠱惑魔』を特殊召喚させます」
『カズーラの蠱惑魔』
効果モンスター
星4/地属性/植物族/攻 800/守2000
このカードは「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードの効果を受けない。
自分が「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードを発動した場合、
デッキから「カズーラの蟲惑魔」以外の「蟲惑魔」と名のついたモンスター1体を選び、
手札に加えるか特殊召喚できる。
「カズーラの蟲惑魔」の効果は1ターンに1度しか発動できない。
カズーラの蠱惑魔 DEF:2000
「さらにリビングデッドの呼び声も発動させて、墓地から『ティオの蠱惑魔』を特殊召喚です」
『ティオの蠱惑魔』
効果モンスター
星4/地属性/植物族/攻1700/守1100
このカードは「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードの効果を受けない。
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地から「蟲惑魔」と名のついたモンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
また、このカードが特殊召喚に成功した時、
自分の墓地の「ホール」または「落とし穴」と名のついた
通常罠カード1枚を選択して自分フィールド上にセットできる。
この効果でセットされたカードは、次の自分のターンのエンドフェイズ時に除外される。
「ティオの蟲惑魔」のこの効果は1ターンに1度しか発動できない。
ティオの蠱惑魔 DEF:1100
「このモンスターは特殊召喚で場に出れば、墓地から落とし穴と名の付くカードをセットできます
私は『硫酸のたまった落とし穴』選んでセットします」
このタイミングで落とし穴をセットするなんて、考えが読めない
「何でって顔をしてますね、でも私の場には王家の神殿があることをお忘れですか?」
「そ、そうか!」
「そう簡単に守りには入らせません。トラップ発動『硫酸のたまった落とし穴』!」
『硫酸のたまった落とし穴』
通常罠
(1):フィールドの裏側守備表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを表側守備表示にし、守備力が2000以下の場合は破壊する。
守備力が2000より高い場合は裏側守備表示に戻す。
「先程伏せたモンスターを見せてください、それが守備力2000以下なら破壊されます」
「僕がセットしたのは守備力500のスクラップ・ゴブリン、破壊される」
一応フィールド魔法の影響で守備力もわずかに上がっているが、焼け石に水だ
だけど、僕だってこのままでは終わらせない!
「スクラップ・ファクトリーは、スクラップモンスターが効果で破壊される場合、
デッキから別のスクラップモンスターを呼ぶことが出来る! スクラップ・ゴーレムを
そして墓地からスクラップ・サーチャーを自信の効果で特殊召喚だ」
スクラップ・ゴーレム ATK:2300 → 2500
スクラップ・サーチャー DEF:300 → 500
「やりますね、ですが片方には退場願います。トラップ発動『奈落の落とし穴』!」
『奈落の落とし穴』
通常罠(準制限カード)
(1):相手が攻撃力1500以上のモンスターを
召喚・反転召喚・特殊召喚した時に発動できる。
その攻撃力1500以上のモンスターを破壊し除外する。
「スクラップ・ゴーレムは除外されます」
そんな、要の1つであるゴーレムが除外されるのは痛い
「そして、カズーラのモンスター効果発動です。デッキから『トリオンの蠱惑魔』を
手札に加えて、ターンエンドです。おっと、あなたのエンドフェイズでしたね」
ようやく長いエンドフェイズを終えると挑発的な口調で言ってくる。
そしてターンは彼女に移ってゆく
「では改めて私のターン、先程加えた『トリオンの蠱惑魔』を召喚します」
『トリオンの蠱惑魔』
効果モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻1600/守1200
このカードは「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードの効果を受けない。
このカードが召喚に成功した時、
デッキから「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カード1枚を手札に加える事ができる。
また、このカードが特殊召喚に成功した時、
相手フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。
「トリオンは召喚時にデッキから、落とし穴と名のつくカードを手札に呼び込みます
私は2枚目の奈落の落とし穴を加えます……そろそろお見せします私が手にした力、
ナンバーズを!」
ナンバーズだって!? 音無さんの場にはレベル4のモンスターが2体以上いる……来るか!
「私はレベル4のトリオンの蠱惑魔とティオの蠱惑魔でオーバーレイ!
2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築、エクシーズ召喚!」
「大地の恵みより生まれた箱舟よ、草原の海より浮上せよ!
『No.50 ブラック・コーン号』」
『No.50 ブラック・コーン号』
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/植物族/攻2100/守1500
レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ
相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを墓地へ送り、
相手ライフに1000ポイントダメージを与える。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。
No.50 ブラック・コーン号 ATK:2100
僕の前には船底がトウモロコシで出来て、帆には50と書かれた船型のモンスターが現れた、
これがナンバーズ!
「さっそく効果をお見せしたいところですが、その前に用済みになったリビングデッドを
コストに、マジックプランターを発動、2枚ドローします」
だが攻撃力2100じゃあ僕へのダメージは少ない、まだチャンスはある
「カードを1枚伏せて、ブラック・コーン号はORUを1つ使い、このカードよりも攻撃力が低い
相手モンスターを1体を墓地送りにして1000ポイントのダメージを与えます。
対象はスクラップ・ビースト」
音無さんの宣言した瞬間、ナンバーズから砲弾が現れると僕のモンスターはナンバーズに
吸収されてしまう。そして砲弾の照準が僕に向けられると弾が発射された
「ぐああっ!?」
吉井明久 LP:8000 → 7000
「どうですか、これがナンバーズの力です」
ゆうくんに聞いた闇のデュエルでの衝撃が僕を襲う、確かにソリッドビジョンとは
思えない衝撃だが、これ位ならまだ耐えられる!
「ダメージを受けたこの瞬間、墓地の『ペロペロケルペロス』の効果を発動」
『ペロペロケルペロス』
効果モンスター
星3/地属性/獣族/攻 0/守1800
(1):このカードが墓地に存在し、
戦闘または相手の効果で自分がダメージを受けた場合、
墓地のこのカードを除外し、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
「墓地のこのカードを除外して、ナンバーズを破壊だ!」
「そんなカードを忍ばせていましたか、では私はトラップカード『ナンバーズ・ウォール』を
発動します。このカードはさっき伏せたカードですが、王家の神殿があるので問題はありません」
『ナンバーズ・ウォール』
永続罠
自分フィールド上に「No.」と名のついたモンスターが存在する場合に発動できる。
このカードがフィールド上に存在する限り、
お互いのフィールド上の「No.」と名のついたモンスターは、
カードの効果では破壊されず、
「No.」と名のついたモンスター以外との戦闘では破壊されない。
自分フィールド上の「No.」と名のついたモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。
「このトラップがある限り、ナンバーズとの戦闘以外で破壊されることはありません」
「そんな!?」
「カードを1枚伏せて、ターンエンドです」
吉井 明久
LP/ 7000 手札:2枚
場:スクラップ・サーチャー DEF:500
「魔法・罠」:伏せ2枚
音無 マコ
LP/ 8000 手札:2枚
場:カズーラの蠱惑魔 DEF:2000
No.50 ブラック・コーン号 ATK:2100
「魔法・罠」:伏せ1枚
永続魔法:王家の神殿
永続トラップ:ナチュルの神星樹
永続トラップ:ナンバーズ・ウォール
フィールド魔法:スクラップ・ファクトリー
「僕のターン、よし! まずはそのトラップを破る。魔法カード『ギャラクシー・サイクロン』
発動、さっき伏せたカ-ド奈落の落とし穴を破壊する!」
「さすがにこんな見え透いたトラップには掛かりませんか」
「これで自由に展開が出来る!」
「それはどうでしょうか? 私は神星樹の効果で、カズーラをリリースして昆虫族の
『アトラの蠱惑魔』を特殊召喚します」
『アトラの蠱惑魔』
効果モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻1800/守1000
このカードは「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードの効果を受けない。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分は手札から「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードを発動できる。
また、このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分がコントロールする通常罠カードの発動と効果は無効化されない。
アトラの蠱惑魔 ATK:1800
「このカードがいる限り私は落とし穴と名のつくトラップを
手札からも発動させることができます」
手札からもだって!? 音無さんの手札は2枚、その1枚は確かモンスターカードだ
となると残ったカードがトラップ? それともブラフ……どっちだ!?
「ふふふ、さぁ、あなたはこの罠に飛び込む勇気……ありますか?」
TO BE CONTINUE : 次回に続く
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