バカと精霊とデュエルモンスターズ   作:鯖Enter

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第3話「最後のメンバーは引きこもり? VSムッツリーニ」

バカと精霊とデュエルモンスターズ

 

第3話「最後のメンバーは引きこもり? VSムッツリーニ」

 

 

「へぇ、ウチと瑞樹がいない間に、そんなことがあったんだ」

 

 

 翌日、姫路さんと美波に昨日の事を話した。デュエル大会の事、そして新しい仲間のヒロの事

 

 

「それで、あなたが一緒に参加してくれる。遊佐君ですよね」

 

「はい、遊佐 弘人です。これからよろしくお願いしますね、姫路さんに島田さん」

 

「そんなに畏まらなくてもいいよ」

 

「そうですよ。私達は仲間なんですから」

 

「すみません、女の子と話す機会が余りないから、どうしても緊張しちゃって」

 

「それで最後の1人の当てはあるの?」

 

「それなら問題ない、余り時間も残ってないからな。最後の1人は翔子にしている」

 

「翔子って、あのオベリスク・ブルー主席の霧島翔子さんだよね? そんな人が雄二君とはどういう関係で」

 

「……雄二は私の旦那さん」

 

「翔子!? お前は一体いつのまにここにいた!?」

 

「……雄二が私を呼んだ気がするから」

 

 

 さっきまでそこには誰もいなかった場所に突然現れたのは、オベリスク・ブルーの霧島翔子さん、長い髪や、すらりと長い手足が魅力的な女の子でも、彼女の魅力はそこだけじゃない、オベリスクブルーでは代表も務めているくらい頭もいいし、

勿論デュエルの実力も凄い(僕はデュエルした事はないけど)

雄二とは幼馴染であり、何を間違えたのか雄二の事が好きならしい。

…雄二めなんて……羨ましい奴なんだ!

 

 

「まぁ、丁度お前の所にいこうと思っていた事だし、手間は省けたか」

 

「(ポッ)……雄二、遂に私との婚約を」

 

「違げぇよ!どうしていつもお前はそんな考えが思いつく」

 

「……私の考えの殆どは雄二のことだけ」

 

「まぁそんなことより、俺達は今度の学園主催の大会に出るんだ。それでお前も、メンバーとして入ってくれ」

 

「……残念だけどそれは出来ない、……これ」

 

 

 霧島さんはそう言って1枚の紙を見せてきた、…これは大会の参加規程みたいだけど

 

 

「えっと『参加するメンバーは全て同じクラスで統一すること』って書いてるね。雄二君、もしかして参加規程を全部読んでなかったの?」

 

「…まぁな、元々見つけたのだって昨日の事だし、そこまで深くは読んでなかったんだ」

 

「……雄二と一緒に出たかった」

 

「それは残念だったな、翔子」

 

「……今は我慢する。それに、私が優勝すれば雄二と一緒にいられる」

 

「…翔子、それはどういう意味だ?」

 

 

 雄二の頬に冷汗が流れた。

 

 

「あっ! 優勝賞品の以外にも、まだなにか書いてた。えっと『優勝者には学園側が可能な限りの範囲で望みを1つ叶える』だって」

 

「なんだと!?」

 

「それってつまり、霧島さんが優勝したら雄二を自分のクラスに引き入れるって事?」

 

「……うん」

 

「冗談じゃあねぇ!! 俺はそんなの真っ平ごめんだ!」

 

「……大丈夫、雄二はちゃんと私が躾けるから、それじゃあもうすぐ授業だから」

 

「問題はそこじゃねぇ!おい待て翔子、まだ話は終わって…翔子!

 翔子おおおおおおおぉぉぉぉぉ!」

 

 

 雄二の叫びも虚しく、霧島さんはそのまま自分の教室に帰ってしまった

 

 

「行ってしまったのぉ」

 

「くっ、これは何が何でも俺達が勝つしかない。じゃないと…もし翔子が優勝したら俺の人生がっ!」

 

 

 雄二は、まるでこの世の終わりかのように困惑している。そんなに嫌なのかな。霧島さんと一緒にいるのが

 

 

「…よく事情はわかんないけど、雄二君も大変なんだね」

 

「まぁ雄二の問題は置いといて、霧島さんがダメとなると、残りのメンバーはどうする?」

 

「もうただの数合わせじゃ駄目だ! 確実な戦力じゃないと」

 

 

 あっ、雄二もう立ち直ったんだ

 

 

「そうはいってもの、オシリス・レッドに期待できる戦力など」

 

「………見つけるのは難しい」

 

「それに大会まで余り日は残ってないわよ」

 

「これは困りましたね」

 

 

 明久達は思わぬ事態に思い悩んでいた、そこに

 

 

『ねぇ、ヒロ』

 

「(ん?なに?)」

 

『あの子に頼んでみたら?』

 

「(確かにあの子なら戦力になると思う、けどあの子は、今)」

 

『このまま悩むよりは良いと思うよ。それにあの子にとっても何かの切っ掛けになるかもしれないし』

 

「(確かにそうかもしれない)」

 

 

「あの、遊佐君? さっきから一人で、何をしているのですか?」

 

「あっ、いえ、何でもないよ。…皆、実は僕に1人心当たりがいるんだけど」

 

「本当なのヒロ?」

 

「………実力の程は」

 

「それなら問題ないよ。なにせ僕、その子にあまり勝った事ないから」

 

「それが本当なら十分戦力になるのぉ」

 

「そいつは何処にいるんだ、次の授業の後にでも交渉しに行くんだが」

 

「いや、その子は今日は学校に来てなくて、だから放課後にその子の家に行こうと思うんだけど、皆も一緒に来てくれないかな?」

 

「なにか理由ありみたいね、…悪いけどウチ、今日妹が早く帰って来るから、

ちょっと無理かな」

 

「私もそうです。今日はお母さんに用事を頼まれてまして。すみません」

 

「そうですか、明久君はどうかな?」

 

「僕達なら大丈夫だよ。」

 

 

 そういって一応、雄二達の反応を見てみる。皆大丈夫そうだ

 

 

「じゃあ、放課後に」

 

 

 

 そうして放課後、僕達は姫路さん達と別れてヒロについて行った。場所は思ったよりも近くて学園から30分位歩いて目的地に着いた…結構立派な家みたいだね

えっと名札は「雨宮」って書いてある、っと、ヒロがインターホンを鳴らしているようだ、けど反応がない

 

「留守かな」

 

「いや、多分いるよ。(がちゃ)ほらね。入りるよ~」

 

「おいおい、勝手に人の家に入り込んでいいのか?」

 

「その点は大丈夫だよ。ここ僕の家でもあるから」

 

「ヒロの家じゃと? じゃが…」

 

「………名字が違う」

 

「実は、僕の両親と、ここの両親とは仲が良くて、僕がアカデミアに入学ってを知ったら、「此処からのが近いから家に住んでみない」と誘われたんだ。勿論、親達の了承も得てるし」

 

「そうか、それならいいんだが。まっ、ここで立ち話しても始まらないんだ。さっさと入ろうぜ」

 

「そうだね、それじゃあ…」

 

「「「「おじゃましま~す」」」」「ただいま」『ただいま~』

 

 

 …あれ? 今、僕達以外の声が聞こえたような

 

 

「何言っているんだ明久?ほら、さっさと入るぞ」

 

「(明久君、君の声が聞こえているのかな)」

 

『多分、そうかもこの人、頭はあれなのにカンは鋭いのかもね、これからはもう少し控えておこう …僕の正体がばれたら、きっと騒ぎになるだろうしね』

 

 

…なにか失礼な会話が聞こえた気がするけど、今は気にしないでおこう

 

 

「それでヒロ、その子は今どこにいるの?」

 

「多分、まだ部屋に引き篭もっていると思うよ。ちょっと待ってて、ツユリちゃん呼んでみるから」

 

「ちょっとまってヒロ!? 今ツユリって、その子、女の子なの?」

 

「えっ、うん、そうだよ。僕とツユリちゃんは幼馴染だよ」

 

「それに今、その子は引き籠っていると言ったな。一体全体どういうことなんじゃ?」

 

「………詳しく説明を」

 

 

 それでヒロに事情を聞いてみて、話をまとめてみると

彼女の名前は「雨宮露理(あまみや つゆり)」ヒロとは幼馴染みたいらしい。

まぁそこは今は重要じゃないけど、それで、彼女は初めはラー・イエロー位の成績だったんだけど、最近、デュエルの調子が悪くて、そして先週の実力テストの結果、成績不足で

オシリス・レッドに降格しちゃったみたい、それから引き籠っちゃったみたいなんだ

 

 

「それで、俺達にその子の説得をしてくれと」

 

「僕も説得はしているんだけど一向に聞いてもらえなくて、もう1回だけ説得してみるよ。それで駄目だったら、皆の力を借りようかと」

 

「まぁ、まずは話をせぬ事にはなにも始まらないからのぉ」

 

「じゃあ、僕行ってくるね」

 

 

 ヒロが雨宮さんを説得しに行くみたいだ、一応僕達も行ってみよう。彼女の言動から

何かきっかけが掴めるかもしれないしね

 

 

「(コンコン)ツユリちゃ~ん、僕だよ」

 

 

 ヒロは奥の部屋の前で足を止め、ノックしてみた。しばらくは反応が無かったけど、

向こうも要約気がついたのか、反応が返ってきた

 

 

「…ヒロ君?」

 

「そうだよ。今学園から帰ってきたところなんだ」

 

「…そうなんだ、おかえり」

 

 

 これが雨宮さんの声なんだ、なんだか元気がないみたい。相当思い悩んでいるのかな

 

 

「ただいま。ねぇ?そろそろ学園にもどろ・・・」

 

「いや! 私、学園には行かない!」

 

「そんな事言わないで、確かに調子が悪くて降格になったのは残念だけど」

 

「…その事は別にいいの、調子が悪かった私が悪いんだし」

 

 

 えっ? それが原因じゃないの?じゃあ一体

 

 

「えっ?それで落ち込んでたんじゃないの、じゃあどうして引き籠っているの?」

 

「それは…」

 

「それは?」

 

 

 そこでしばらくの沈黙が訪れ、僕達もその様子をみていた、そして再び彼女の口から、その理由が明らかとなった

 

 

「オシリス・レッドのあの環境で勉強したくないんだよ!!」

 

「「「「「………」」」」」

 

 

 ああ~、成程ね。因みに説明してなかったけど、僕達の教室はクラスのランクごとに設備が違うんだ

 

 例えば、成績優秀組のオベリスクブルーは各自にノートパソコン、個人エアコンに冷蔵庫、リクライニングシートと、まるで高級ホテルのロビーみたいな設備

 

 次にラー・イエローこっちはどの学校にでも見られる普通の設備、

そしてオシリス・レッドは薄汚れた教室にみかん箱と座布団という斬新な設備だ。

これで同じ学費なんだから酷いもんだよね。…これが格差社会というものだろうか、

っと、話が逸れたよね。確かにあの設備で授業を受けようなんて、

女の子には辛いものがあるよね

 

 …けど、原因はわかったけど、これは困った問題だ。

設備に関しては僕達生徒には何もできないような…

 

 

「なんだ、そんなことか。なら話は早い」

 

 

 僕があれこれ考えている内に雄二がヒロ達の話に割り込んできた

 

 

「…あなた、だれ?」

 

「俺が誰かは一先ず置いて、まずは話をきいてくれ。雨宮、お前は今の設備に不満があるんだな」

 

「そうだよ」

 

「そこでだ、俺達は今度、学園側主催の大会に出るお前にも俺達とチームを組んでもらいたい」

 

「設備の話と大会に何の関係があるっていうの?」

 

「大いに関係あるお前は知らないだろうがこの大会、優勝者には学園側が「可能な範囲」で望みを1つ叶えてくれるとあるんだ。

つまり、俺達が優勝すればオベリスク・ブルー並みの設備は無理でも少なくとも人がまともに授業を受けれる位の設備にはなるはずだ」

 

「…本当?」

 

「ああ、本当だ。俺達は今大会に向けてメンバーを探している。そのメンバーもあと1人だけなんだ、俺達に協力してくれないか。たのむ!」

 

 

 雄二はドアの前で向こうには見えていないはずなのに土下座をしている、

雄二…君はそこまでして、霧島さんと同じクラスになりたくないのか!

 

 

 そして、雄二の説得と熱意が伝わったのか、ドアの扉が静かに開いた

 

 

「初めまして…雨宮露理です」

 

「ツユリちゃん、やっと出てきてくれたんだね」

 

「ヒロ君、いろいろ心配かけてごめんね。でも大会で優勝できたならあの設備が良くなるのなら私、頑張るよ!」

 

「それじゃあ返事はOKってことでいいんだな」

 

「はい、これからよろしくお願いします。えっと、そういえば名前まだでしたね」

 

「ああ、それはすまなかったな、俺の名は坂本雄二、よろしくな」

 

「………土屋康太、よろしく」

 

「ワシは木下秀吉じゃ、1つよろしく頼む」

 

「わぁ~、木下君すごくかわいい女の子ですね」

 

「ワシは男じゃ! 制服でわかるじゃろ!?」

 

「えっ!?秀吉君、男の子だったの?」

 

「ヒロ、お主もか!!」

 

「やだなぁ冗談だよ。……半分は」

 

「残りの半分はなんなのじゃ!?」

 

「秀吉、少し興奮しすぎだよ。秀吉が女の子なんて今更でしょ?」

 

「お主まで!?ワシは男なんじゃ!!」

 

 

まったく、秀吉にも困ったもんだよね。自分が男と思い込んでるなんて

 

 

「えっと、君は?」

 

「あっ、まだ自己紹介の途中だったよね。僕は…」

 

「我がオシリス・レッドを代表するバカだ」

 

「雄二! なんてことを言うんだ!それじゃあ誤解されるじゃないか」

 

「あっ! 君が噂の、吉井明久君なんだ」

 

 

 何でそれで分るの! それって共通認識なの!?

 

 

「まぁそれより、自己紹介も一通りすんだし、ここらで雨宮の実力が知りたいんだが」

 

「くっ、雄二とは一度腹を割って話した方がいいけど、デュエルなら僕が行くよ」

 

「…お前じゃあ、実力を知る前に終わるのがオチだ。ここは俺が行く」

 

「………いや、ここは俺が」

 

「ムッツリーニ!? ムッリーニがデュエルをしたがるなんて、珍しいね」

 

「………このままじゃ、影が薄くなりそうで」

 

「? なにやら言っておる意味はわからんが、デュエルなら、ワシもやりたいんじゃがのぉ」

 

「秀吉は昨日、ヒロとしたでしょ。やっぱりここは主人公の僕が…」

 

「お前、今日だけで10連敗してよく言えるな、ここは俺が」

 

「………いや、俺が!」

 

「ワシじゃ!」

 

 

このまま言い争ってたら不毛なので、結局ジャンケンで決めることとなった。そして…

 

 

「それじゃあ、これよりムッツリーニ君対ツユリちゃんの対決を始めます。審判は僕という事で…両者構えて!」

 

 

僕の合図で、2人とも腕に付けた決闘盤を展開、デッキをセット、これで準備が完了だ

 

 

「行くよ!」

 

「………こい!」

 

「「デュエル!」」




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