真・恋姫†無双 ゼノバース 一刀伝 作:TP一刀
因みにゼノバースの世界線はあくまで無印版です、多分2要素はそんなにないです。
恋姫は真をベースに少しばかりオリジナルに進める予定です。
「たいむぱとろぉる?何を分けのわからないこ・・・!?」
「え・・・。」
突如現れた一人の少年、後ろの少女2人を庇い、両手で剣を受け止め、更に太った男、小柄の男をあっという間に気絶させるという離れ業をしてのけた。
その身は白く、陽光を反射する服を纏っていて目には少し変わった飾りがついていた。
(ギリギリセーフってところだな。)
降り立った瞬間賊達が先ほどの女性たちに斬りかかろうとしたのを発見し、ダッシュして躍り出たのは良いが、つくづく自分が人外にいる領域に居ることを理解できた。
(相手の剣速が遅いからって手で刃物を受け止められるって・・・いや、悟空さんは子どもの時鉄砲を額で弾いたって聞いたけどさ、普通はこんなこと絶対できないって。)
一方、先程まで賊と交戦していた女性、趙雲は突如現れた少年に言いようのない物を抱いていた。
(み、視えなかった、その姿を捉えることすら出来なかっただと・・・!?)
趙雲は自らの武に誇りを持っている、しかし、今の少年がどこから現れ、どう防いだのか、全く視認できなかった。
「て、てめえ、一体何もん・・・っが!?あああああああああぁぁああああああ!?」
「っ!!三人ともいますぐ離れて!」
一刀が身構えると突如一人の男が頭を抱えて苦しみだし、その身からは禍々しい気が噴き出した。
「・・・!!」
思わず一足飛びに程立たちのもとに下がってしまう趙雲、理屈抜きで悟ってしまった、今の気を噴出している男は、今の自分がどう足掻いてもかなわない相手だと。
「スカウターの数値を見ても、精々あの時のナッパ程度か・・・よかった。」
ボソリと漏らした少年の言葉が、酷く自分に響いた。
「うおおおおおおお!!」
男が手を前に突き出すと気が収束し一発の気弾となった発射されるも一刀は片手で弾いた。
「タイムパトロール駆け出しのあの時ならまだしも、今じゃ負ける気はしないかな。」
(でもおかしいな、ドミグラやトワ、ミラならあのセルゲーム、サタンさんの時みたいにトンデモ強化をしてくると思ったけど・・・。)
一瞬拍子ぬけたことを考えたが、一瞬でその考えを否定した。
(何を考えてるんだ俺は、さっき自分で言ったじゃないか、悟空さんたちみたいな地球を守る人がいなきゃ地球を恐怖のどん底に落とすだけならラディッツどころかピッコロ大魔王でも十分なクラスだってのに。)
いま後ろにいる槍を構える女性は少なくとも相当な使い手だ、少なくとも修行する前の自分ならあっさり負けるぐらいの、しかし今の場合はそれこそ次元が違う。
(・・・相手がこれ以上何かする前に、手っ取り早くケリを付けるか!)
途中から更に強くなることだって考えられる、その前にさっさと片付けたほうが良いだろう。
頭のなかで考えを纏めると、タイミングよく相手が突撃してきたのでカウンター気味に腹部に一撃見舞った。
「う、ごぉ・・・。」
「加減はした、少なくとも死にはしないさ。」
拳を握って開いてを繰り返し相手を見下ろす一刀、振り返れば未だに槍を構えて此方を警戒する女性たちがいた。
「あーその、気持ちはわかるんだけど、戦うつもりはないから安心して欲しいんだけどな?」
「・・・助けたいただいた事には感謝するが、お主がその気になれば我らを一瞬で討てるとわかっていてもか?」
「やっぱりそう思われるよねうん、俺も最初はそんな感じだったから。」
肩を竦めてやれやれとため息を付きながらどう説明したものかと考えていると・・・。
懐かしさすら感じたくもない、あの気を捉えた。
「ククク、やはり来たか、地球人。」
「っ!!!」
声がする方を振り向けば、見たくもなかった姿が見えた。
「やはりお前か、魔神ドミグラ!!」
「な、人が浮いている・・・?」
「何なのだ先程から、この地に何が起きているのだ!?」
次から次へと起きる怪奇現象、ただの賊がありえないほどに強くなりそれを圧倒する一人の少年、
趙雲はもちろんのこと、側で控える程立と郭嘉は既に頭がいっぱいだった。
「何故お前がここに居る!お前は時の狭間で確かに俺と悟空さんが倒したはずだ!」
「驚くことはないだろう、死人が生き返るのはこの世界ではともかく、あちらでは珍しいことではあるまい?」
「まさか・・・お前を復活させるために誰かがドラゴンボールを使ったのか!?」
「そういうことだ、だが完全に復活したわけではないのでな、ああそれと・・・。」
ニヤリと笑ったドミグラと呼ばれた男は杖を振りかざす、すると、地面の所々で芽が生え、そして怪物が産まれた。
「グギギ・・・。」
「ケキャキャキャキャ・・・!」
「グエギギ。」
緑、赤、黄色、人形を作っているが、どうみても好意的とは言い難い形相をしている
「な、今度は化物か!?」
「サイバイマン!?まさかお前!」
「ハハハハハハハハ!!精々足掻くがいい、この外史の終端で待っているぞ!!」
ひとしきり笑った後ドミグラは姿を消した。
「言いたいことだけ行って消えるのは前と同じかよ、復活しようが厄介な奴め!」
悪態をつきながらも一刀は考える、側にいる女性たちを助けつつ、サイバイマンを殲滅する方法を、
考える間にもジリジリとサイバイマンは距離を詰めてきているのだから。
(爆発波系統だとそばのこの子たちを巻き込んじゃうし、かめはめ波なんて一直線にしか撃てないし、クリリンさんから教わった拡散かめはめ波だと多分威力が少し足りないし・・・。)
ふと思いついたのは最近多くの苦難の末に覚えたあの必殺技、威力はあるし範囲的にも申し分ない、まだ使いこなしていないのが難点だが。
(覚えたてだけどやるしか無い!)
意を決した一刀は趙雲らに振り向くと手から光の剣を出す。
「氣の刃・・・だとお主は本当に・・・。」
何者だと趙雲が告げる前に一刀は口を開く。
「君たち!俺が信用出来ないのはわかる、でも今だけは俺の言葉を信じてくれ!」
「・・・星ちゃん、今はあのお兄さんの言葉に従いましょう、風が見るに悪人には見えないですし。」
「私も同感です、あの御仁は只者ではない、我々を取り囲む異形もですが。」
「・・・護衛の身で己の不甲斐なさに腹が立つが、今は耐えよう、どうか頼む!」
「引き受けた!俺が合図したら一斉に伏せろ、絶対に顔を上げないでくれよ!」
一刀は構えてサイバイマンたちを見渡す、戦闘力は大したことはないが、それも自分たちにとってはである、彼女たちでは抵抗すらできないのだ。
(いつものことだけど、歪んだ歴史にはさせない、必ず俺が守る!)
「「「「ゲゲギャオー!!」」」」
「今だ!伏せろー!!」
「っ!!」
一刀の合図とともに3人は地に伏せた、ただ趙雲だけは少年が何をするのかと伏せながらも視線は外さなかった。
それを恐怖に怯えての行動と思ったサイバイマンたちは一斉に飛びかかるも目の前に現れた気の刃、サイバイマンたちは刹那、危機感を抱くも全てが遅かった。
「残念だったな、消化液でも浴びせてくるならまた違っただろうけど、一斉に飛びかかってきたならお前たちに勝ち目はない。」
気の刃を長く伸ばした一刀は少し跳躍するとそのまま滞空し、腕を薙ぐように体ごと水平に一回転させる。
「せいりゃあああああああああああああ!!!」
ただそれだけだ、それだけのことでサイバイマンたちは一瞬のうちに絶命した。
「な、なんと、氣が刃となるなど・・・それを伸ばし両断するなど・・・。」
趙雲とて武人、それも今も大陸屈指の武を持ち、後の歴史において華々しい戦歴を誇り、三国志を語るにおいて必ず話題に上がる名将なのだ。
それがどうだ、今起きた数刻にも満たない時間で、目の前の少年によって起きた常軌を逸した出来事の数々。
誰が想像する、あれ程の禍々しい氣が存在したと、誰が視える、人の身で成し得ぬほどの速度で動く少年を。
その少年が今目の前で浮遊し空に浮かんでいる、手から作り出した刃を一閃した姿に偶然にも陽光が当たり、彼の純白の衣が光る、その姿は少女たち三人の脳裏にあの占いが木霊する。
「管路の占い、天の御遣い、そんなまさか・・・。」
「こ、これは夢ですか、いえ、そうであって欲しい、人の身でこのような事を起こせるなど、ありえるはずが。」
「・・・あの白き衣に、荒唐無稽のあの強さ、某が事前に賊と戦わねば信じれんかったやも知れぬな。」
3人は半ば確信を得ながらもその事実を鵜呑みに出来なかった、天の御遣いの占いを広まった噂で聞き、その事実が今目の前にいる、しかしその強さはあまりに圧倒的、この強さの前に勝てる人間がこの天下に存在するのかと戦慄すら覚えた。
その少年が振り返る、自分たちとそんなに年は離れていないだろう、その顔はこちらを心配してかやや一筋の汗が流ていた。
「えっと、【こっち】の空気に当てられちゃったのは理解できるんだけど、話、いいかな?」
困ったように笑う彼、その姿に趙雲は何処か力が抜けた、恐ろしい力を持つが、少なくとも悪人ではないだろうと思い、趙雲は口を開く。
「その前に礼をさせてくだされ、お主が居なくては我々は為す術もなくこの地に躯を晒していたであろうしな。」
趙雲が例を述べたのを皮切りに後ろの少女たちも口を開く。
「そうですねー風や稟ちゃんも命を救われました、お兄さん、ありがとうですよー。」
「未だこの地に起きていることに理解が追いついていませんが、私からも礼を、ありがとうございます。」
「え、あ、いやいや、良いんだよ別に当然の事をしたまでなんだからさ。」
礼を言われて照れくさかったのか、顔を赤面させて手を振る少年。
「そうだ、お互い名前も知らない状態で話ってのもなんだし、自己紹介させてくれないかな、俺の名前は北郷一刀っていうんだ、よろしくね。」
「ふむ、某は趙雲、字は子龍と申す。」
「風は、程立ですよーよろしくお願いしますお兄さん。」
「郭嘉と申します、それで話とは何でしょう?」
「ええっと、最近何な感じに邪悪な・・・。」
一刀が聞き込みをしようとしたその時。
『ご主人様ぁ聞こえるかしらん!?』
とてつもなく特徴的かつ野太い声が少年から発せられた。
「おぅわ、貂蝉!?スカウターの通信にいきなり叫ぶな!!?」
しかしそれには少年も予想外だったようで、狼狽えた姿を見せつつ耳についた飾りに手を当てる。
『ちょっと、何するんですか貂蝉さん!いきなり無線を使って何を!?』
そしてまたも違う声、またしても起きる不可思議に目を丸める三人だが、一刀の顔が徐々に険しくなる。
「それ、本当か?このままほうっておくと大陸が・・・?」
『そうよん、だからご主人様はこの外史の突端であるその三人を・・・。』
『待ってください!ビルス様ならともかく歴史に存在、いえ、外史でしたか?ともかくそれは!』
『大丈夫よ、この貂蝉嘘はつかないわ。』
「で、説得は俺任せってか?勘弁してくれよ・・・。」
がっくりと項垂れる彼を見るに何やら良くないことが起きたのだろう、何が起きたのかと訝しむと一刀はため息を付きこちらに向き直る。
「さっきから不可解続きでごめんね、それでもここは信じて欲しい、君たち、俺と一緒に来てくれないか?」
「はい?風たちをですか?」
「我々は旅の身なのでそう寄り道はできないのですが?」
「いや、風、稟、ここはこの御仁の顔を立てよう、あのような力を持つ御仁が我々を必要と言うからにはなにか深い事情があるのだろう、そう思ってよろしいかな、一刀殿。」
程立と郭嘉は少しばかり訝しむも、さきほど彼の強さの一端を見た趙雲は彼の提案に乗ることを決めた、真名も預けた趙雲が決めたのならばと程立たちも一刀の話に乗ることに決めたようだ。
「ありがとう、ちょっと眩しいけど、すぐに終わるから。」
一刀が少しばかりこちらに歩み寄ると、趙雲達の足元に光が映る、その刹那、一刀、趙雲、程立、郭嘉の4人は其処に居なかったかのように姿を消した。
◆
「はい、着いたよ。」
一刀が声を発すると少し遅れて三人が目を開ければ、またしても驚いた。
「なっ!?」
「おぉ!?」
「なんと!?」
其処は先程まで自分たちが居た大地ではなく、緑の芝と変わった建物、少し離れた場所に池がある、見たこともない風景が広がっていたのだ。
「俺たちTPの拠点、トキトキ都にようこそ、歓迎するよ三人共。」
因みに、氣と気の違いは一刀の認識と恋姫達の認識のため誤字にあらず