趣味でヒーローやってる者のヒーローアカデミア?   作:蓮太郎

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プロローグ

世界には『個性』が溢れている。これを裏付けるかのように人々にも『個性』という特殊な力を持っていた。

 

 

しかし、この『個性』を悪用して悪さをする者も現れた。皆はその人物を(ヴィラン)と呼んでいた。そして、当然ながらその者達を取り締まるヒーローも居る。

 

 

これから話す男はヒーローに憧れていた。しかし、『個性』が無かった。

 

 

ヒーローになるための学校も受けず、そのまま社会人になる筈だった。しかし、就職活動中の男にある事件で男の運命が変わった。

 

 

男は体を鍛え始めた。雨の日も風の日も風邪をひいても足が重くなって動かなくなってもスクワットをし、筋肉がプチプチと嫌な音がなっても腕立てを断行し、どんに辛く苦しくなり血反吐を吐いても男は体を鍛えた。

 

 

 

 

 

そして、その男はハゲていた。そして、強くなっていた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「うわぁぁぁ!(ヴィラン)が出たぞぉぉぉぉぉ!」

 

 

「逃げろ!ヒーローが来るまで逃げるんだ!」

 

 

某所、ある国道に(ヴィラン)が突然現れた。当然、民衆はヒーローが来るまで名もない(ヴィラン)から逃げ惑う。

 

 

そんな中、一人のTシャツを着た短パン男だけが(ヴィラン)の方に歩いていった。

 

 

「お前!そっちには(ヴィラン)がいるぞ!死にに行く気か!」

 

 

「えっと、スーパーの特売があるからここの道と通らなきゃいけないんだけどさ」

 

 

「そんなんヒーローがあいつを倒してからにしろ!」

 

 

何を言ってるんだこのハゲは、この男はそう思っていただろう。

 

 

「げっ!マジで時間が押してる!間に合わんくなる!」

 

 

「おいバカ!そっちは(ヴィラン)だぞ!」

 

 

ハゲは(ヴィラン)の方に走っていく。制止する声もあるが、彼はそんな事聞いちゃいなかった。

 

 

筋肉モリモリの(ヴィラン)は今だに車を殴り潰したりとして暴れている。

 

 

「んんん?なんだ、この俺様に向かって」

 

 

「邪魔!」

 

 

「走っでばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

今、この場にいる者は見ても信じられなかっただろう。男より何倍も大きな(ヴィラン)が一撃で20mくらい空に飛ばされたことを。

 

 

そのまま宙に飛ばされた(ヴィラン)は地面に落ちた後、ピクリとも動かなかった。そして、男も既にいなかった。

 

 

「な、何者だったんだあいつ…………」

 

 

人々はそう言った。

 

 

彼の名はサイタマ。この公式ヒーローがいる中で唯一、趣味でヒーローをやっている男だ。故に、彼の事は誰も知らない。知る筈もない。

 

 

そして、結局彼はスーパーの特売に間に合わず、さらに時間を一時間も間違えていたことを知りスーパーの入り口で膝をついていたことも極々一部の人間しか知らない…………

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