モモナリですから、ノーてんきにいきましょう。 作：rairaibou（風）
Q ポケモンの親になってしまいました。
私はクチバシティに住んでいて、早朝に港に出て散歩をする習慣があるのですが、そこで弱ったポケモンを見つけました。
ポケモンセンターの人が言うにはそのポケモンは『バチュル』という子で、元々イッシュのポケモンらしいのです。
当然、治しても野生に返すことはできず、また私に懐いてしまったためか私が『おや』として育てることになりました。
ですが、私は幼いころからポケモンに対して物怖じしてしまうところがありまして今までポケモンの『おや』になったことが無く、どうしていいかわからないです。
一週間が経ちましたが、不安は尽きません。
大丈夫でしょうか？
イッシュ地方とは違うクチバの環境に慣れてくれているのか？
肩に乗せてお散歩しているとき、ピジョンがやってきてバチュルを連れ去るんじゃないか？
一緒に寝ているとき、うっかり潰してしまったりしてしまわないか？
ご飯をついあげすぎてしまい、太らせてしまわないか？
……私を不満に感じてどこか遠くへ行ってしまったりとか。
あと、ポケモンはバトルをして強くなるそうですが、バトルをして大けがを負ってしまったら？
本当に立派な蟲ポケモンにそだてられるのか不安になって仕方ありません。
何か、バチュルを立派に育てるためにどうしたらいいのでしょうか？
（10代女性 アパレルショップ店員）
A なってしまったなどと言わず……
バチュルについての知識というのは残念ながら僕にはない。
ただ調べてみたところ、イッシュやガラルでは愛玩ポケモンとして非常に人気の高い種であるらしく、カントーにもいくつかの育成ハウツー書が出版されている。あとは、ポケモンセンターのジョーイさんにも相談することができるだろう。
とまあ、恐らくこんなことを言わなくとも、この質問者の方ならば既にそれらを知っているだろうし、手に入れているかも知れない。
バチュルを育てた経験がない以上、あまり下手なことは言わないほうがいいように思う。強いて言うのならば、バチュルはでんきポケモンであるので、地元の電気屋さんに頼んでコンセントや電気機器のカバーを行ってもらおう。それ程高価ではないはずだし、バチュルが電気をつまみ食いするコンセントを一つだけにしておけば、突然見失うこともなくなるだろう。このへんは恐らくコイルとそこまで変わらないはずだ。
バチュルは電気タイプなのでひこうポケモンに襲われることはそうないとは思うが、不安ならば外出の時はボールに入れるか胸に引っ付けていたほうがいいかもね。後は専門書と専門家に任せるよ。
さて、もう一つ、質問者の不安についてだが。
僕としては、それは全然問題のない感情なので安心していいと思っている。
ポケモンの親になるということは、常に不安と隣り合わせなのだ。それはあなたと僕達リーグトレーナーに差はない。それは安心してほしい。
とは言っても、僕がそれに気づいたのはここ五年でのことだ。
僕がゴルダックと出会ったのは五歳のときのことで、残念ながら『おや』としての自覚には乏しかった。その後に仲間になっていったポケモン達も既に自我を確立していたポケモンたちであったので、あまり親心というものは感じてなかったし、不安というものも特にはなかった。
その点でガブリアスはタマゴの頃からの付き合いだし、不安はいっぱいあった。
ちゃんとご飯を食べてくれるのか、住居に慣れてくれるだろうか、アーボックは仲良くやってくれるだろうか、ピクシーが舎弟にしてしまわないだろうか、とまあそんな感じだ。
彼女が僕の腕を噛んでしまった後には、その不安は更に増えることになった。今でも不安はつきることがない。
あなたが今持っている気持ちはとても大事な気持ちだ、バチュルとともにいる限りいつまでも持っていましょう。それが親心と言うものなんでしょう。
そういえばアズマオウとも子供の頃からの付き合いじゃないのにあんまり不安無かったな、自我が強すぎたからかなあ。
（リーグトレーナー モモナリ・マナブ）
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