モモナリですから、ノーてんきにいきましょう。   作:rairaibou(風)

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カントー日報『灯火』⑬

Q 家族の反対、どう説得する 去年、リーグトレーナーを目標にして実家を出ていた兄が、挫折してボロボロになって実家に戻ってきました。現在、地元の本屋でアルバイトをしており、帰ってきた当初に比べれば笑顔も増え、出ていく前の兄に近くなっていますが、今でもバトルのことを語るときにはうつろな目になり「きりの無い情報収集と駆け引き、そして瞬間的な判断の繰り返しに疲れた」とつぶやきます。

 兄は地元では世代最強のトレーナーでした。彼がリーグトレーナーを目指すことを疑う人なんていませんでしたし、僕も、兄はリーグトレーナーになるのだとなんとなく思っていました。それだけに、兄のそのような姿には衝撃を覚えています。

 僕もかつての兄と同じ目標があり、兄と実家を出た時と同じ年齢になれば実家を出たいのですが、兄の経験から家族がみんな大反対しています。家族を説き伏せて出来れば円満な形で家を出たいです。説得するのにいい方法はないでしょうか?

(10代男性 学生)

 

A 最強の説得は結果。

 

 あまりこういう事を言うとダメなんだろうが、そもそも家族を説得しなければならない時点でもう先は見えているような気もする。

 時代が違うのは承知の上だが、例えば僕なんかは、リーグトレーナーになることについて親を説得したことはない。

 そりゃそうだろう、あっちでドンパチ、こっちでドンパチ。気づけば進化系のポケモンを五体引き連れ、ホイホイとジムバッジをゲットした。こんな子供、リーグトレーナーにしなければ野垂れ死ぬしかないだろう。まだまだポケモンリーグが『隔離病棟』であった時代の、微笑ましい一幕だ。

 何が言いたいかというと、圧倒的な結果を示してしまえば、それこそが最も重要な説得の道具だということだ。こんな男、リーグトレーナーにするしかないとね。

 日帰りで行けるところにジムがあるのならば、たまの休日にそこに立ち寄ってジムバッジを獲得すればいい、それは家族を説得するのに十分な武器になるだろう。それがダメなら二つだ、それでもダメなら三つだ。

 更に言うと、僕としては、鍵はお兄さんにあるような気がするよ。

 一度でいい、借り物のポケモンでもいいからお兄さんと手を合わせてみるといい。恐らくお兄さんは、座学では身につかない、自分に足りなかったものをよくよく理解しているだろうから、君にそれがあるのかどうかすぐに見抜けるはずだ。

 もし何を言われても、お兄さんや家族を恨まないことだ。彼等の気持ちを君が理解できないわけではないだろう。

 恨むのならば僕を恨むことだ、何、こういうことで恨まれるのは慣れているからね。存分に恨んでくれて結構。

 時代遅れかも知れないが、リーグトレーナーというものは『なる』ものじゃない、気がついたら『なっていた』ものだよ。(リーグトレーナー モモナリ・マナブ)




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