誰が馬面さんだ!
俺にはジャン・キルシュタインっていう名前があるんだよ!
は?好きな人?
勿論、ミカサに決まってんだろ!
黒髪美女ミカサ・アッカーマン以外誰を好きになるってんだ!
お世話好きな所も、綺麗な黒髪も、顔も、とにかくパーフェクトだ!
付き合いてぇ!ってかお嫁にほしい!
お?ミカサとのエピソード?
………てめぇは俺に喧嘩売ってんのか?
そんなもんあるわけ!……ないこともないか。
まぁ…例えばあんなのはどうだ?
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-立体機動の訓練-
あの日俺はマルコ、ミカサ、トーマスの4人で1班として活動していた。
ミカサがいた事もあっていつより張り切って訓練に励んだ。
良いところを見せたかったからな。
けど、それが仇となった。
ジャン「何やってんだ…」
いつも通りの角度でアンカーを出したのが間違いだった。
普段の1.3倍のスピードが出てたんだ、
アンカーの刺す場所も、角度も、その時その時で対処しなきゃならなかった。
なのに俺は……っ!
ジャン「クソッタレ!」
このまま俺は落ちて死ぬのか?
駄目だ、もう地面まであと15mくらいしかない。
駄目だ、間に合わない。そう感じ取った俺は
目をつぶった。
短い人生だった。
こんな事なら告白しとけば…後悔が渦巻いた。
けど、どれだけ時間が経っても体に痛みが無かった。
俺は恐る恐る目を開けた。
開いた目ではじめに見たのは、俺の大好きなミカサだった。
ミカサ「ジャン、大丈夫?」
ミカサは俺が落ちる前に捕まえてくれたんだ。
俺はその時ミカサの前で涙を流した。
すっげぇ情けなかったけど、止めたかったけど、涙は止まらなかった。
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あの後ミカサは、地面に俺をおろし、泣いている俺の頭を撫でてくれた。
すっげぇ嬉しかった。天にも昇る思いだった。
まぁ…こんな所だ。
他の奴に比べて、好きな人との想い出はあまりないかも知れない。
けどな…けど、俺にとっては数少ない想い出でも…誰よりも厚い想い出なんだ。
ったく!なんで俺がこんなことを話さなきゃならねぇんだ!
俺はもう行くぞ!あ?
あんましつこいとお前も死に急ぎ野郎と同じ扱いしてやるからな!
じゃあな。
マルコ・ボットです。よろしくね。
あなたは?…………へぇ、いい名前ですね。
え?僕の好きな人ですか?突然ですね…。
あなただけの特別ですからね?
僕の好きな人はミーナ。
ミーナ・カロライナです。
お下げ髪の良く似合う普通の女の子です。
特に何か得意なものがあるわけでも、
特別に凄いことがあるわけでもない彼女ですが、いつも元気で…笑顔で。
とっても可愛い女の子です。
ミーナとのエピソードですか?
……そうですね。
あれは…僕が図書室で本を読んでいた時です……
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-図書室-
僕はあの日、いつものように気になる本を読み漁っていました。
恋愛物、サスペンス、ミステリー…ジャンルは問わず、とにかく面白そうな物を探してそれを読むのが好きだからです。
そんな僕が恋愛物が置いてあるコーナーへさしあたった時でした。
誰もいないと思ってた図書室に、1つの人影が見えたんです。
その人影の正体はミーナでした。
彼女は本棚の高い位置にある本を、精一杯背伸びをして取ろうとしていたんです。
しかし僅かに高さが足らず、困っているようでした。
マルコ「ほら。これでいいのかい?」
だから彼女に比べて身長の高い僕が助けることは当たり前の事でした。
ミーナ「あ、マルコじゃん!ありがとー♪」
彼女の笑顔は咲いた花のように綺麗で…、
太陽のように眩しかった。
ミーナ「マルコはやっさしいねぇ〜」
マルコ「……それくらいしか取り柄がないんだよ」
僕の夢は憲兵団に入って王にこの身を捧げ、
世界に尽くし、役立つこと。
だけど、こんなに大きな夢があるのに、それに伴った実力はない。
人としての魅力もない。
そんな僕でも、唯一…一つだけ惚れられるところが優しい所なんだ。
ミーナ「…………そんなことないよ」
ミーナ「人望は厚いし、優しくて、頭もいい。指揮官には向いてて、実力もある。それだけじゃない、マルコには、マルコのことを期待している人もいる」
ミーナ「私は……羨ましいよ。…マルコのことが」
ミーナ「……っ!私も期待してるんだから!元気出してね!」
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僕は驚いた。
僕はなんて贅沢だったんだろうって思った。
何よりも……ミーナの期待に応えたいって思った。
他の誰でもない。ミーナの期待に。
これが僕の想い出です。
あはは、なんか恥ずかしいなぁ。
じゃぁ。僕の話は終わります。
また会った時はよろしくね。