東方幻想斬~BLEACH the fantasy time of end~   作:ディーン・グローリー

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第42斬【霊夢の光】

《1》

 

 それは私……博麗霊夢が八歳の頃の話。

 

 私は、ただ寂しかった――

 

 あの日、私の母親は亡くなった。

 床に臥すでもなく、別段重い病を患っていた訳でもなかった。外傷もなく、ただただ普通に夜、母上と縁側で夜空を見上げていた。

 星が綺麗な夜だった。肌を撫でるように過ぎ行く風は心地よく、隣には私と同じように夜空を見て微笑む母上がいる。

 明るく、元気で屈託のない笑顔を私に向けてくれたことを覚えている。

 しかしそれは私を、ただただ不安にさせないための、偽物の笑顔だと知った時は後悔した。

 

「ねぇ霊夢……」

「なぁに、母様」

「霊夢は、大きくなったら、何になりたい?」

 

 それは、親が子に聞く将来の夢。

 どういう人間になりたいのか? どういう仕事をしたいのか? どういう夢があるのか? 今にして思えば質問の主旨が分からないが、子供は感じたことを、思ったことを口にする。故に、その問い掛けの回答はとても素直で、嘘偽りのないものであった。

 

「えーとね……うん、私も母様みたいな立派な巫女さまになりたい」

 

 そう、それが私の夢。

 母上みたいな立派な巫女になるのが、今でも変わらない私の夢である。

 

 私は、ただ寂しかった――

 

「そう。嬉しいことを言ってくれるわね霊夢。なら、これからも私はご立派な背中を見せないとね」

 

 強く、とても強く……母上は私に嘘をついた。

 これから何て言葉は、本当、今にして思えば私に■を悟らせないための大嘘だった。

 

「霊夢。あなたは私とあの人の子供よ。きっと、立派な巫女になれるわ。友達もたくさん作って、人里の人たちからも頼られる立派な巫女にね」

「うん」

「けど努力はしないとダメよ。じゃないと、立派な巫女なんかになれませんからね」

「する。いっぱい頑張って、母様と、父様に褒めてもらうんだから」

「ええ。その時はいっぱい、いっぱい褒めてあげる」

 

 私は、母様にたくさん褒めてもらいたかった。撫でてもらいたかった。

 それだけの、純粋な子供の頃の私。

 

 私は、ただ寂しかった――

 

「私、頑張るから。頑張るから、ずーと、私のこと見ててよ」

「…………」

 

 その時、母様は直ぐに答えてくれなかった。

 今にして思えば、あれは涙を堪えていたのだと思う。私から顔を逸らし、手で目のあたりを宛てがっていたのだから。

 

「ええ。ええ、霊夢のこと、ずっと見てるわ。だから安心しなさい」

「うん! 約束だよ母様」

「ええ」

 

 私は母様が大好きだった。

 ずっと、ずーと、一緒にいたかった。ただそれだけの、純粋な願いと想い。

 

「じゃあ、そろそろ寝ましょうか。お寝坊したら許さないからね」

 

 母様は微笑みながら言ったのを、私の脳に焼き付いている。

 

「うん、おやすみなさい母様」

「ええ、おやすみなさい、霊夢」

 

 だから、だから、これが母様との最後の時間になるなんて、絶対に思えなかった。

 

   *

 

 私は、ただ寂しかった――

 

 朝、母様はそのまま、布団の中で穏やかそうに眠ったままでった。

 起きない。起きて起きてと、朝だよと言っても、母様は目を覚ましてはくれなかった。

 分かっていた。母様の命が、もう少ないと、幼いながらの私でも、分かっていた。

 けど分かっていても認めたくなかった。母様がいない世界なんて、考えられなかった。

 いつも横にいて、一緒にごはんを食べて、遊んで、お買いものに行って、巫女の修行をして、そして新しい朝を一緒に迎える。

 ただそれだけの日常。それ以上のことは、願わない。

 だから……

 

「ねぇ、早く起きてよ。ほら、朝だよ」

 

 早く起きて、一緒にごはんを食べよ。

 そして、一緒にお掃除しよ。

 私、いっぱい頑張ってお部屋やお庭をぴかぴかにするから、だから……

 

「起きてよ、ねぇ、母様……」

 

 早く起きて、またいつものように。

 

「お寝坊さんは、母様の方じゃない……」

 

 私は無理矢理にも笑みを作り、両目から溢れ出てくる涙を無視して言った。

 

「早く、おはようって、言わせてよ」

 

 私は、ただ寂しかった――

 

 それから、私は一人で博麗神社を管理した。

 特筆して何か大きなことがあったわけではなく、母様のいない日常が過ぎていく。

 世界は無情だ。母様がいなくなっても、世界の歯車は滞りなく回り続けた。

 私は成長する。霊力も増したし、異変の解決も遂行できた。魔理沙という掛け替えのない親友もできた。人里からも頼られるようになった。

 私は、母様のような立派な巫女に、少しはなれた。

 なれたけど、母様は私を褒めてくれない。見ていてはくれなかった。撫でてもらえなかった。

 約束したのに、約束したのに……

 

 私は、ただ寂しかった――

 

 神社に帰り、「ただいま」と言うも、もちろん誰も「おかえりなさい」とは言ってくれない。

 ごはんを作っても、一緒に食べてくれる人がいない。

 一緒に神社のお掃除をしてくれる人もいない。

 いつも隣にいた母様もいない。

 

「……寂しいよ、母様」

 

 夜、一人でいるときは不安しか募らない。

 母様のいない、誰もいない神社で一人は、寂しい。不安になる。悲しくなる。

 だから、私はいつもお布団の中で泣いた。

 

「母様、父様、会いたいよ……」

 

 母様がいなくなって、父様もその前からいなくなった。

 一人は嫌だ。寂しい。

 何年たっても、慣れない一人の夜。

 家族がいない、一人で生きていかなければいけない。どれだけ霊力や体が強くなっても、心が弱いままだ。両親を思い出して、泣いてばかり。

 一人の寂しさに耐えられない。耐え切れなかった。

 

 私は、ただ寂しかった――

 

   *

 

「お前は一人じゃない」

 

 けど、私の夜の闇に光を与えてくれるように、一人の男と邂逅した。

 そいつは明るく、元気な男。まるで私の母様のような、笑顔を向けてくれる男だった。

 

「俺はお前の味方だ。だから、安心してくれ」

 

 私の一人の夜から、二人に変わったのだ。

 神社に帰り「ただいま」と言うと、男は「おかえり」と言ってくれた。

 ごはんを作ったら、一緒に食べてくれた。

 一緒に神社にお掃除をしてくれた。

 いつも、隣にいてくれた。

 だから……

 

「もう寂しいなんて言わない。だって……」

 

 私は、嬉しいかった――

 

「一護、私はあなたのお陰で、ようやく心が晴れたわ」

 

 それが今の私の、純粋な想いである。

 

 

《2》

 

「…………」

「…………」

「…………」

「あら早苗、今日の味噌汁、少し味が薄いわね」

「そうだね同感。けど、私は薄味が好みかも」

「神奈子様。お客様とお食事をご一緒する際は、薄味にするのが常識ですよ」

 

 お日様が上がったばかりの朝、敵地でもあった守矢神社の居間で、一つの座卓に一護、霊夢、魔理沙、早苗、神奈子、諏訪子が朝食のために囲んでいた。

 献立はご飯、味噌汁、焼き魚、卵焼き、お新香と言った和がメインの朝食である。

 

「…………」

 

 しかしどうも、一護と霊夢の箸は進まない。いや、それ以前に手を出していない。

 

「……お、霊夢と似たような味付けだな。うん、私は好きだぜこの味付け」

 

 そんな中、魔理沙は二人とは対照的に箸を惜しみなく進める。

 

「お褒め頂くのは嬉しい限りです。ですが、そこの赤い巫女と同じ味付け、と言うのは心外ですね。ええ、何が心外かと言われますと、生理的にですわね」

 

 さながら自然的に、自分への賞賛を嬉しく思い、そして流動的に霊夢をディスった。

 

「…………」

「お、霊夢が怒らなかった、なかなか珍しいぜ」

「どうにも最近怒りっぽくてね。少し自粛してるのよ」

「怒るとシワが増えると気づいたようですね」

「……一護、怒らない私って偉い?」

「そうだな。つか限界一歩手前だろ」

 

 そろそろ霊夢の頭から湯気が出てきそうな気がした。

 

「ほらほら、せっかく早苗が作ってくれたんだから、冷めないうちに食べんともったいないよ」

「そうだよ~、お米やお魚、野菜なんかは、みんな大切な自然の命。残すのなんて言語道断。美味しく食べてこそ礼儀。ふふん、いいこと言った」

 

 神奈子、諏訪子の二柱から軽く説法?

 

「……いただきます」

 

 こうして、どうにも敵地では食事にありつけなかった二人が、箸を進めた。

 

「……いや何で俺ら、昨日までドンパチしてた守谷神社の連中と、朝飯食ってるんだ?」

「当然の疑問ね。ええ、誰か答えてくれないかしら?」

「あんた達が力を使い切った倒れてたから、うちで療養させてあげたのよ」

 

 一護と霊夢の疑問に神奈子が答えてくれた。

 あの後、霊夢と早苗はお互いノックダウン、一護は月牙天衝を最後に力を使いきりノックダウン。

 それを神様が何と神社まで運んでくれたらしい。

 これでは文句を言えない。

 

「あれ、そういえばこの山って、いま大変なんじゃねぇの? ほら、山の妖怪がやられてさ」

「ああそのことかい」

 

 朝の食卓でするような会話ではないが、一護は気になったので聞く。

 

「犯人は黒尽くめの女。目撃情報は多数、交戦して逃げ帰った妖怪たちもいて、証言は全員合致。現在は殺された妖怪の埋葬、そして凶徒の行方調査中よ。調査に関しては特に進展は無し。様々な妖怪たちの能力を使ってあぶり出そうとしているらしいけど、まるで“行方不明”になったみたいに黒尽くめの女の影も形も見い出せてないようよ」

 

 神奈子が簡潔に答えてくれた。

 黒尽くめの女――エリゼベート・ピーダネル。

 一護たちは知っている。彼女は刹蘭と同じ組織に属する七人の内の一人。妖怪を殺した目的は、具体的には分からないが聖遺物がどうとか。

 

「本当に酷いです……」

 

 そこで早苗がボソリと呟く。

 

「何の罪もない妖怪を無差別に……こんなこと許されるはずがありません。もし次に現れた時は、守矢神社の総力を上げて捕まえます」

 

 信念の宿った声音で言った。

 そんな早苗を見て、一護は微笑みながら何かを言おうとしたが……

 

「その時は私たちも動くけど。足でまといにならないでよ」

 

 霊夢が先に、そう言った。

 一護は本当にどうして素直に、一緒に協力しましょとかって言えないのだろうと思う。まぁつい前まで本気で殴り合っていた者同士だから、仕方ないのだろう。

 

「あらあら、全く信仰もない神社の、拙い巫女様にそのようなこと言われたくありませんわね」

「へぇ、こんな妖怪の山にあるような胡散臭い神社の暴力巫女に言われたくないわね」

 

 バチバチと、二人の間に火花が飛び散る。

 何だかどんどん博麗神社と守矢神社の軋轢が深くなっていった。

 

「同じ神社の巫女同士、仲良くしたらいいのにな」

 

 ズズズと、味噌汁を啜りながら魔理沙が言った。

 

「仲良く? ええ、そうしたいのですが、ご自分の神社の祭神も知らない巫女となんて仲良くできませんよ」

「…………」

 

 そこで霊夢は黙り込み、もう面倒くさくなったのか、傍目からは横紙破りな発言をする。

 

「博麗神社の祭神はね……この私よ!」

 

    *

 

 朝食を食べ終えた一護は、早苗が買い出しに行くということで付き合っていた。

 一宿一飯、その上傷の手当てまでしてもらっては何かお返しをしなければ気が済まない一護。と言う訳で、ささやかではあるが荷物持ちを買ってでたのだ。

 

「何だか申し訳ございませんね。お返しなど全然構いませんのに」

「いや流石にそういうわけにはいかねぇだろ。俺の気がすまねぇからな」

 

 妖怪の山を抜け、二人は普通の山道を歩いている。

 

「そういや、何で早苗さんはそこまでして博麗神社を敵視するんだ?」

「さん付けは結構ですよ。そうですね、単に商売敵になる危険性を考慮してかしら。実は私たちも外の世界から、この幻想郷にやって来たんです」

「外の世界から? いつ頃なんだ?」

「1年半くらい前かしらね」

「……そうか」

 

 現在は博麗大結界に妙な異変が起きている。そのせいで、一護は自分の世界に帰れないわけだが、外から幻想郷に入る分には問題ないのだろうか。

 

「何で、幻想郷に?」

「外の世界で、守矢の信仰が失われつつあったからです。どうにも、最近は科学技術の発達によって、こういった信仰が無くなりつつあるんですよね」

「確かに……つうか、そっか。俺と一緒で外の世界にな。な、なぁ、外の世界と幻想郷って、同じ時間の流れなのか?」

「ええ、そうですね。まぁ断定はしませんけど」

「…………」

 

 つまり一年以上、一護は外の世界で行方不明扱い。

 家族や友達が心配してるだろうなと、一護はどこか罪を感じた。

 

「まぁ、結論を言いますと、私たちが幻想郷に来たのは再び信仰心を集めるため。幸い、ここは幻想郷。そういったものは簡単に集まりますからね」

「成程な」

「外の世界でも頑張ったんです。現代を生きる悪しき妖怪や、管公や崇徳院といった怨霊も退散してきた神社の巫女にして清楚な女子高生……だったんですけどね。けどやっぱり、現代社会ではそのようなことをしても意味はありません。どれだけ悪霊を退散しても、守矢は廃れていくばかり。だから、幻想入りしたんです」

「けど、それで救われた人は必ずいる訳だろ。なら意味がないわけねぇ。立派じゃねぇかよ。少なくとも、俺はそう思う」

「あはは、そういって頂けると嬉しいです」

 

 そこで一護は思う。

 悪霊とは虚(ホロウ)のことなのか? もしそうだとしたら、虚は斬魄刀で斬らなければ尸魂界に送られない。

 いや、そもそも尸魂界は幻想郷という世界を知っているのか? ここには神様といった存在もいるが、一体どうなのだろう?

 と、考えるだけで疑問がどんどん湧いてくる。

 

「……あの、一つ聞いていい?」

「ん? ああ」

 

 一護は氷解しないたくさんの疑問の考えを止め、早苗の方に目を向けた。

 

「あの黒崎さんって、その……あの博麗霊夢と、お付き合いしていたりするんですか?」

「はい?」

 

 突拍子な質問に、一護は一瞬唖然とする。

 

「だってその、同じ屋根の下、一年以上暮らしている訳ではないですか。だったら、そういう関係なのかな~と、思いまして」

「…………」

 

 一護は困ったように頭を掻きながら答える。

 

「別に付き合ってねぇよ。何か、みんなそう思うんだな。まぁ思われても仕方ないのか」

「で、でしたら、私とその、付き合ってみませんか?」

「は?」

 

 恐らく一護は、今年一番の「?」という疑問符を使ったのではないだろうと思う。

 

「いえ、その……学生時代も巫女のお仕事で、異性と付き合ったこともなく、お友達もいなかったものですから、一度こう言う彼氏彼女という関係に憧れていまして」

「…………」

「だから、ちょっと聞いてみたんです。その、駄目ですか?」

「いや、流石にいきなり付き合うのは……」

 

 別に外の世界に彼女が居るわけでもないし、例え早苗と付き合っても特に問題はないだろう。しかも容姿もいいし、気品もある。家事炊事も完璧だろう。そして霊夢よりお淑やかさも兼ね備えている。

 こんなもの一般の男性からすれば願ったり叶ったりだ。

 だが……

 

「悪い。いきなり付き合うってのは、俺もどう答えていいか分からなくてよ」

「そ、そうですよね。で、でしたらお友達からでも、いいですか?」

「友達? そうだな、霊夢と仲良くしてくれるんなら、いくらでも友達になってやるよ」

「う、なかなか大きい壁を作りますね」

「いや、そうでもねぇだろ」

 

 そして、早苗は言う。

 

「分かりました。黒崎さんとお友達になるために、博麗の巫女とも仲良くできるよう頑張ります」

「ああ」

 

 そんな、少年少女の愛らしい会話をしている時だった。

 

「アハハハハハハ、ハハハハハハハハハハ!!」

 

 狂いに狂った、まるで世界全てを見下したかのような哄笑が、一護と早苗に降りかかる。

 天からなのか、その笑い声の音圧だけで大地が砕けようとしていた。森の木々が折れようとしていた。

 

「おいおい何だよオイ何ですか!? いきなりラブコメものですか~? くっさいんだよ! 誰も期待してねぇっつうの」

 

 瞬間、天が割れた。雲が止まった。風が止んだ。音が消えた。――時間が停止した。

 一護と早苗以外、まるで時間が止まったかのように何も動いていない。

 

「な、なんだ!?」

「分かりません。けど、発端なら、恐らく……」

 

 早苗と一護は空を見上げる。

 そこには空間に穴が空いたかのように、大きな大きな黒い穴。さながらブラックホールが現れたかのような錯覚さえ覚えさせるソレは、とある男が現代に顕現する為の闇である。

 

「やぁやぁ、黒崎一護さん。お会いできて光栄で御座いまするよ。いや、本当はもっとあなた様のご活躍を俯瞰で見ていたかったんですけどねぇ、随分とまぁグダグダとやっていらっしゃいまするので、こうして足を運んでみたわけですよハイ!」

 

 そして、黒い穴から一人の青年が現れる。

 年齢は一護と同じくらいだろうか、豪奢なピアス、ネックレス、ブレスレット、リングといったシルバーアクセの装飾をしている男。黒い革ジャンを着ており、胸元は全開。髪は茶髪といった、どこか外の世界の不良を沸騰させる典型的な姿。

 しかしそこから醸し出る、莫大な霊気は尋常ではない。

 前日、神奈子や諏訪子といった神と戦ったが、ソレを上回る極大な密度を感じさせる。

 

「テメェ、何者だ!?」

 

 一護は叫ぶ。

 普通ではない。一護は直ぐに感づいた。

 別に莫大な力というわけではない。いや、そもそもそれが矮小に見えてしまうくらいに、ある特定の概念が抽出してしまえる。

 そう、こいつは――

 

「おやおやまぁまぁ、怖いですねぇ。そう怒鳴らないでくださいよ。僕さ、現代でいうところのぉ、ゆとりだからさ。もう、そんな目をされただけでおウチに帰っちゃいそうだよぉ」

 

 狂っている。

 過去、フランは狂気に苛まれていた。しかし、この男はその狂気そのもの。まるで形がない。空っぽなのだ。さながら虚無の塊でいながら、狂気という概念。

 なにもかもが軽い――

 

「つうワケで僕の名前ね……そうだな、特に名前というものはないんだけど、周りからはこう呼ばれているね」

 

 そして笑いながら、侮蔑しながら名乗る。

 

「《神無》――果心居士!」

 

 瞬間、期待と絶望、軽蔑、楽観が妙に合わさった声音で叫ぶ。

 

「踊る阿呆に見る阿呆、飛び入り大歓迎のパーティーってことで――お一つよろしくゥ!」

 

 

《3》

 

 果心居士……そう名乗った男のとった最初の行動は至ってシンプルである。

 無数の兵器、兵器、兵器。

 空には無数の虫のようにの飛行する戦闘機。陸には這い回る大量の戦車。それらが空間に、いきなり現れたのだ。

 幻想郷にはとても似合わない戦争にのみ活躍する戦機たち。まるでこれから本当に戦争でも始める光景である。

 

「さぁさぁ、破壊の雨だ。破滅の嵐だ。どこまで耐えられるか、見せてくれよ!」

 

 開戦の号砲。

 つまり一斉砲撃である。

 

「ッ!」

 

 空からはミサイルが、前後左右からは火砲が。破壊の狼煙を上げながら、大戦争の幕を上げた。

 

「黒崎さん! 散開します!」

「ああ!」

 

 固まっていては格好の標的だ。

 二人は超高速で一気に飛ぶ。その後には凄まじい爆撃が大地を支配した。

 鋼鉄の暴力装置。幻想郷の緑を、青い空を紅蓮の炎に変えながら無作為な破壊が続けられる。この無数の戦機には弾切れがない。ミサイルは戦闘機が飛ぶ限り無数に降り、火砲は対象を撃ち落とすまで無限に攻撃を仕掛けてくる。絨毯爆撃の様相を見せた。

 

「止めろぉぉおおおお!」

 

 一護は叫びながら、死神の姿に変化し、大きな出刃包丁である斬月を握った。

 耳障りなエンジン音を轟かせながら、戦闘機は一護に向けて機銃掃射。

 しかし一護には全てが見えているのか、躱し、霊力を斬月に乗せて放つ。そこから放出されるエネルギーは、とても戦闘機で耐えられるものではなく、一気に一掃していった。

 

「くそっ! このままだと幻想郷が!」

 

 山が燃える、大地が陥没する。

 一護の視界一杯には、まだ戦闘が始まって一分も立っていないのに真っ赤だった。

 時間が止まった世界でも、爆撃があった場所から時間が流れているかのように破壊の祝詞を上げている。

 

「奇跡『神の風』!」

 

 炎の轟哮が迸る中、早苗はスペルを唱える。

 遊び抜き、手加減抜きで放たれた無数のスペルは、周囲の戦闘機のみならず、陸を支配している戦車をも破壊していった。

 早苗は怒っている。

 急に現れた意味不明な男に命を狙われた程度ならいい。しかし、この幻想郷を破壊するのは絶対に許せない。

 

「許さない。森を、山を、大地を……あなたは自然をなんだと思っているんです!?」

 

 赫怒の念を募らせながら、1機の戦闘機に座す果心居士に言葉を叩きつける。

 

「なになに、あなた自然を愛する偽善少女ですか!? カッ、お恥ずかしい限り、僕は自然になんの愛着もなくてね~、別に燃えようが伐採されようが無関心な男なんですよ!」

 

 紅蓮地獄の中、吹き荒れる大熱波を心地よさそうに果心居士は馬鹿笑いしながら答えた。

 狂っている。そして放つ言葉に重みを一切感じさせない虚無。まるで早苗は空気に語りかけたかのような錯覚に襲われた。

 

「ほらほら! まだまだ戦闘機は出てくるぞ。お前たちを殺さんと、穴だらけにしたいと、爆殺したいと、いっぱいいっぱい出てくるよぉぉおおおお!!」

 

 戦闘機を破壊しても、戦車を破壊しても、まるで虫のように無数に湧いて出てくる。

 果心居士は、一人で世界と戦争できるほどの力を持っている。いや、本気を出せば世界なんていう範疇では収まらないのかもしれない。まだまだ遊び。傍観しているだけなのだから。

 

「舐めやがって……黒符『月霊幻幕』!」

 

 三日月状の黒い弾幕が展開され、一気に果心居士に向けって一斉掃射する。

 その放射状にある戦闘機は軽く貫き、爆砕していった。

 

「おーおー、なんかキター、なんかいっぱいキター!」

 

 しかし迫る弾幕に無関心なのか、果心居士は特に何もしない。

 そう、本当に何もしない。何故なら、男は狂っているから。

 そして一護の弾幕は吸い込まれるように果心居士に被弾し、座している戦闘機ごと大爆発した。戦闘機の欠片は爆風に乗り、周囲の戦闘機ごと爆破の連鎖を繰り広げる。

 

「やったか!?」

 

 一護はそう声を上げるも、果心居士は期待を裏切るように下卑た笑い声を上げながら、まだ空中にざしていた。

 

「クハッ! バッカじゃないの! こんなんで、この程度で、僕を倒せる訳無いじゃん! 頭のネジ外れてんじゃない、新しく付けてあげようかぁ~」

 

 果心居士は無傷。

 しかも服の乱れも一切ない。結界でも張ったわけではなく、防御したわけでもない。本当に、全く乱れがないのだ。

 

「ほぉら、まだまだいっくよ~っと」

 

 そして烈火怒涛の爆撃。

 終わらない。切りがない。無限の銃撃火砲。連続する爆音を轟かせながら、空が赤く染まっていく。

 

「態勢を崩すなよ! 常に霊力の防壁は張っておけ!」

「はい、承知しています!」

 

 破壊しても破壊しても切りがない。

 どれだけ戦機を破壊しても、無限の貯蔵を有しているのか空間にいつの間にか現れる。

 つまり戦機を破壊するより、空中に欠伸をしながら座している果心居士を斃すしかない。

 

「どうした果心居士! ビビってないで、テメェが掛かってこい! 効きやしないんだよ、こんな鉄の塊なんかな!」

 

 怒声一喝。一護は挑発にも似た言葉を叩き、周囲の戦闘機を破壊していく。しかし戦機の攻勢は激しくなり、激流のように密度を上げていく。しかし一護は一人ではない。今は早苗という相棒がいる。故に――

 

「秘術『一子相伝の弾幕』!」

 

 無数の弾幕が、戦機を物ともせずに撃ち砕いていく。

 

「ん~、そろそろ味気なくなったかな。なら、こいつはどうだい?」

 

 急に冷静な声音になった果心居士は、瞳を陸に向ける。

 瞬間、空間を引き裂きながら、大きな要塞が現れた。

 さながら戦車のような形をしている、巨大なカノン砲――これは80cm列車砲。ドイツ軍が二次大戦で使用した、巨大な砲撃装置である。

 

「さぁさぁ、祭りだ祭りだー!!」

 

 瞬間、列車砲から有り得ない火砲が轟いた。

 さながら機関銃。砲弾が連鎖爆発でも起こしているかのような爆音を上げ、火砲が連射される。一発一発が凄まじい破壊力を有している列車砲は、砲弾の装填のために時間を有する。しかしそれを反則の域で、連射しているのだ。

 そもそも常識など通用しない。これが果心居士の力である限り。

 

「黒斬『月牙天衝』!」

 

 一護は直さま己の奥義である月牙を放ち、列車砲を一呑みにし破壊する。

 しかし……

 

「まだまだ、たくさんあるよ~!」

 

 再び列車砲が、しかも次は一機ではなく、数十単位で現れた。

 同時に破壊の雨あられ。轟音を轟かせながら、味方である戦闘機や戦車も破壊していく。

 

「こんなもの、この幻想郷で出さないでください!」

 

 早苗は弾幕を展開し、全ての列車砲に向けて放つ。

 爆破、爆破、爆破。止まらない破壊の数々。止まらない破壊の轟音。

 

「ふむふむ、成程成程。この程度の兵器では意味を成さないか~。ん~、いいよいいよ、戦争はこうでないとね! もっともっと、面白いものを出してあげるよ!」

 

 果心居士は手のひらを、前方に向ける。

 途端に、一護と早苗の目を疑うものが現れた。

 

「祭りだ祭りだ! コォォォオオイ――リトルボーイ!!」

 

 それは第二次世界大戦で使用された悪魔の兵器。一護のいた世界、そこの広島に癒えない傷を遺した原子爆弾。

 

「――ッ!」

 

 二人は即座に超濃密度の霊力の膜を全身に張る。

 瞬間、破滅的な爆発が発生した。そこに宿る爆発の炸裂は、二人は優に吹き飛ばした。危ない、本当に危険だ。あんなもの、もう少し早く爆発していたら二人は死に瀕していたかもしれない。

 いや、それよりも危ないのは果心居士だ。あんなものを至近距離で、しかも自分の身まで危ないというのに軽い気持ちで爆発させた。

 狂っている、こんな奴にまともな神経で挑んではダメだと、改めて深く理解した。

 周囲に乱れ飛ぶ陽子や電子などの素粒子の奔流を抜けながら、果心居士に肉迫する。

 

「いいねぇ、いいよぉ~、やっぱり流石だわ! 惚れちまいそうだぜ、この野郎! ツァーリ・ボンバァ!!」

 

 世間話をするような気軽さで、更なる悪魔的兵器が姿を現した。

 爆弾の皇帝――ソ連が開発した人類史上最大の水素爆弾。その威力、そして衝撃波はリトル・ボーイなど赤子のように感じてしまうほど。つまるところ数千倍以上。こんなものがここで爆発などしたら、それこそ冗談抜きで幻想郷は滅びる。

 よって――

 

「『卍解』!」

 

 逡巡などしない。

 即座に卍解を行い、片手に漆黒の刀が握られる刹那、一護は斬撃を放った。

 威力は弱く、かつ斬撃は超光速で。それを天に向けて、斬撃を水爆に放ち大気圏外へと持っていく。間髪の入れない動作により、爆破は圏外で行われた。凄まじい大音響と衝撃波の嵐が下るも、被害は最小限に留まった。

 

「何なのよ、何であんなものを何も考えなしに出せるのよ!」

 

 早苗は訴えるように言うと、即座に果心居士に攻撃を仕掛けるも……

 

「ならなら~、これなんてどうかな~、けっこうきついかもよ~」

 

 瞬間、果心居士の頭上に大きな鉄の筒が現れた。

 

「超電磁砲――いっけぇええええ!」

 

 それは物体を電磁誘導により、超光速で弾丸を放つ電磁加速砲。まさに雷速を行く弾丸の速さに、瞬間的な対処が出来る訳もなく……

 

「アアアアアアアア!!」

 

 霊力の膜を張っていなければ、今頃、早苗は即死だったであろう。凄まじい衝撃が全身を襲うと、地面に叩きつけられた。

 

「ハハッ! ほらほら、なに簡単にやられてんのさ! このメス豚がッ!」

 

 哄笑を上げながら、早苗を罵る。

 しかし早苗は、ただでやられる女ではない。

 

「……甘いのよ」

「おぉ?」

 

 早苗が呟くと、いつの間にか弾幕が果心居士を囲んでいた。

 

「吹き飛びなさい!」

 

 瞬間、超電磁砲ごと弾幕が果心居士を襲い爆発した。

 そして、それだけでは終わらない。一護は即座に霊圧を溜め、果心居士に向ける。

 

「黒斬『月牙天衝』!」

「Rods from God!」

 

 しかし、それより速く一護の眼前を光が通り過ぎた。同時に凄まじい爆発が発生する。

 

「グァッ!」

「アハハハハ! まさか超電磁砲しかないと思ったか! 甘い、ん~甘いねぇ! あまあまだね、神様の杖を忘れてるでござるよ!」

 

 神の杖――ロッズ・フロム・ゴッド。まさに人類では手出し対処できない、最強の一撃。

 宇宙兵器、衛生から放たれる神の鉄槌による小型ロケットの音速以上の降下発射。そこに宿る運動エネルギーにより地上に衝突すると、核爆弾に匹敵する爆発を起こす。

 

「ヒャハハハハ! どう? どう? 僕って強いでしょ! 最強でしょ! ねぇねぇ、ねぇったら!」

 

 狂っている。イカれてる。基地外である。

 まるで酔っぱらいをみているかのようにも感じてしまう。

 

「えー、何で何も言ってくれないの? あっ、分かったぞ。僕のもっと本気を見たいんでしょ! あ~いいぞ、いいぜ見せてやるよ!」

 

 空中に座していた果心居士が立ち上がり、天に両手を挙げる。

 

「誇るな、怠けるな油断するな。お前の使命はまだ残っているのだから、僕と再び逢う日まで心の紐をゆるめるなかれ」

 

 酔いしれた祝詞を唱えながら、果心居士の全体像が蜃気楼のようにあやふやとなる。

 しかしそこに宿る得がたいどす黒い何か……それこそが狂気の渦なのだろう。

 

「波切孫七郎ト申は、無レ隠武辺之者、又ハ気チガ者ナレバ――『神打創造』」

 

 そして狂気の渦から、死神が持つような黒い黒い大鎌が現れた。それを握ると、悲鳴を上げるように術を名乗る。

 

「『狂器幻虚――自己破壊ノ奇術師』!」

 

 それは見る者全てを狂わせる異質の武具。

 そこにあるだけで、同じ空間にあるだけで世界そのものが狂っていく。空には無数の目と口が。大地は黒い溶岩が。まるで世界そのものが変貌を遂げたかのように、狂いに狂っていく。

 しかし果心居士は変わらず狂っており、それでいて蜃気楼のように空っぽな男。虚無と狂気に満ちた男である。

 

「アハ、ハハハハハ! さぁ狂え、僕のように狂っておくれ! きっと、いい夢をくれるよ」

 

 ここは狂った世界。

 故に、そこにいるだけで並の人間だったら一瞬で狂い、自己崩壊を起こし、死をも苦しい地獄を見ることになる。

 

「ガハァッ、ツゥゥウウ!」

「ウウ、アアアアア……」

 

 一護と早苗は頭を抑える。

 急な頭痛と吐き気。体が狂気の世界を拒んでいるがための現象である。

 しかしこれは時間の問題。例え神様であろうが、この世界にいるだけで気が触れ、最終的には自己崩壊を起こす。

 故に時間の問題。一度、果心居士の力に嵌れば、抜け出すことは不可能。空間移動? 別次元へ移動? 否否。そもそもこんな空間にいるだけで、そのような行為はやる気が削げる。

 狂気に満ちるとは、酔い痴れるのと同じ。つまり気持ちが良いのだ。気持ちよくて気持ちよくて、堪らないのだ。お酒を飲んで気持ちよくなるのと、楽しい夢見心地になるのと、気持ちよく性交を行うのと、薬物すって気持ち良くなるのと同じ理屈だ。いや、それの何倍も気持ちがいいのだ。

 よって、やる気が削げる。気が狂う。

 なら果心居士を倒す? もっと不可能である。

 なぜなら前述の通り、まず倒す気すら失せる。それにもし戦う意思があっても、彼は外部からは絶対に倒せない。

 一護がどれだけ攻撃を与えても、早苗がどれだけ攻撃を与えても、自ら放った爆弾を喰らっても無傷なのだ。

 理由は簡単。狂っているから。空っぽだから。

 狂っているから外部からのアクション、あらゆる能力に全く同じ反応しか示さない。故に全くもって通用しない。同時に虚無だからこそ物理的なダメージを負わない。果心居士は狂気と虚無の塊。実態はなく、あるのは自己陶酔に満ちた狂気のみである。

 

「アハハ、ハハハハハ! ああ楽しいなぁ、素敵だなぁ、羨ましいなぁ! 僕も、はしゃぎたぁい!」

 

 そして大鎌を振り上げる。

 ここに、二人に向けて更なる一撃を加えようとした瞬間だった――

 

「『神打創造』――

 『博麗陰陽 東方幻想斬』」

 

 それは一護の口から放たれたものだったが、しかし声色が違った。そもそも、この状況で一護がまともに言葉を発せれるわけがない。

 さながら活発な女性のような声色。同時に、眩い閃光が迸った。

 

「あなたの力を借りるわよ」

 

 そして一護は早苗に手を伸ばす。いや、今は一護と言っては語弊があるかもしれない。一護の体を使って、何かを行っているものがいるのだから。

 

「『神器・東風谷早苗』」

 

 瞬間、果心居士の世界が抹消し、元の緑がいっぱいの幻想郷に戻った。まるで今までの激闘が無かったかのように。

 

「はぁ? はぁ? なになに何ですか~? この超展開? マジやめてくんろ~、テンション下がるぅ~……あ?」

 

 ここに来て、空っぽの男は狂気を消し、初めて瞠目した。

 同時だった――

 

「祓え清め。早苗『現人神ノ風祝』」

 

 一護の持つ天鎖斬月が、黒いお祓い棒になっており、それを軽く振るった。

 瞬間、果心居士は本当の意味で蜃気楼のようになり、体が消滅していく。

 

「あ~、そっかぁ、あんたかぁ。あんたが相手じゃ、僕では到底及ばないよね~、マジ酷いなぁ」

 

 軽い口調で果心居士は言う。

 

「まぁいいや~、僕がここで消滅するのはぁ、刹蘭さんにとっても都合が良さそうだし~。だってだって、僕たちはあくまで博麗の為の“試練でしかないんだからねぇ~”。刹蘭さんが用意したぁ神のシルベであるぅ『五つの試練』。まぁいっか。それじゃあ僕は消滅するけどぉ、本当に良かったのかい?」

 

 果心居士は一護にとり憑いているであろう、女性に問いかける。

 

「あんたが最後の賭けでぇ、強引に幻想入りさせた黒崎一護って子~。その子に、全てを賭けてもぉ?」

 

 その問に対して、一護の中の何かは頷いた。

 すると果心居士は「あっそぉ~、じゃあバイバ~イ」とだけ言い残し、完全に消滅したのだった。

 

 そしてその後、一護と早苗は完全に気を失い、異変に気づいた霊夢たちに助けられた。

 

 この戦いによる被害は皆無。まるであんな壮絶な戦いが嘘だったかのように、時は回り、着実に終わりに向かっていたのだった。

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