闘う錬金術師   作:GARDEN.POP

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…たまにはマジメな話をしようか。というわけで始まります!
状況説明がいたらなくて悲しい…!






状況開始

 

「さて…、今の状況を整理しようか」

 

そう言ってクリアは切り出した。ここはクリアとカイダが(まだ無断で)借りた部屋である。ちなみにここコモリーの家の中では最も大きな部屋だ。トレロが錬金術師であるクリアに気を利かせたのだろう。外からの外観ほど部屋の内装は古くはなく、掃除が行きとどいていることも見て取れる。

…決して客がいないから綺麗、とかいうわけではない!

 

「まずはあの浮遊城のことからだ。トレロ、あれはいつ、どこから出てきたんだ?」

 

「聞き込みや情報屋からの情報ですと、三週間は前になります。しかし、いまだにどこからやって来たのかははっきりしません。街の人たちに訊いてみても、いつの間にかあったというような答えしか出ませんでした…」

 

「……。あれだけでかい物体が気付かれずに街の上に出現した…ということか。転移魔術か…?」

 

「転移魔術…ですか?」

 

「トレロは魔術の心得はないみたいだな。最低限の魔力コントロールは身に付けた方がいい…、たとえ槍戦闘だけで戦うとしてもだ」

 

「…確かに魔術はできませんが、…見てわかるものなんですか?」

 

「見る…というよりは感じるってやつだ。魔術師ならもっと魔力を抑えて安定させているもんだ」

 

「俺にも出来ますかね…?」

 

「魔術の基礎だけなら誰だって身に付けられるさ。…ただし、極みを究めていくことが出来るのは一部の者だけだが…。それは天性ってものが左右するみたいなんだ」

 

クリアは魔術の扱いに強いわけではないが、それなりに使えるハンターである。

ついでに言えば、あらゆる武器の扱いや徒手空拳にも通じている。もちろん、魔術を学ばずとも強いハンターはたくさんいるが、経験上身に付けておいて損はない…、むしろ身に付けておくべきものだともクリアは思っている。

魔術談議で話が逸れてしまった。

 

「あれが、いわゆる魔界から召喚されたものなのか、それともどこかの遺跡が突如飛び出したのか…。だが、出現報告によるとアレの出現の少し前に大地震があり、巨大な魔力が湧き上がるのが各地の結社支部から確認されている…」

 

「つまり…アレはこの国…あるいは世界のどこかの遺跡であるということですか?」

 

「…オレも感じたからな。だが、あの時わからなかったんだ」

 

「何がです?」

 

「魔力がどこから湧き出てるか、だ。なんとなくの方向性は感じたが…、どこかで魔術が発動された、というには違和感がありすぎるんだ。何かを中心にした魔術というよりは、むしろ地下から湧き上がるような…」

 

所詮、仮説でしかないがな…。そうクリアは締めた。腕利きの魔術師に訊いても、魔力の出どころがいまいちわかっていなかったからだ。

 

「つまり、仕組みは分かりませんが…何者かが転移魔術かなにかでどこからか遺跡をこの街の上に呼び寄せた、と。しかし、誰が何のためにこんなことをしたのでしょうか?」

 

「それを調べるのがオレたちの仕事だ…!で、さっきの話だ…。何かをつかんでいるんだろう?」

 

「はい。…子ども達が攫われています。十数人も…」

 

「! ……それはいつからだ?」

 

「二週間くらい前からです。浮遊城となんらかの関係があると思います…!」

 

「攫われるのは子どもだけ、なんだな?」

 

「はい。それも十代前半までの小さな子どもばかりです。…先程クリアさんが気付いた通り、いまベルデンでは子どもを1人で外に出すことは避けられています。」

 

「…カイダも明日からの調査に使おうと思ってたんだがな……、ってカイダのやつ寝てるな…」

 

「はい、なるべくカイダを1人にするのは避けた方がいいかと…」

 

カイダはお疲れのようだ…。おやすみ。いつもこんくらいならかわいいのに、ね?

 

「…わかった。明日の予定を決める!トレロは市長と直接会談が出来るようにアポを頼む」

 

「はい!…クリアさんたちは?」

 

「オレとカイダは街をひと通り見て廻る。廻るべきは酒場や広場、公立図書館かな。他にめぼしい場所はあるか?」

 

「えっと…、ベルデンの森なんかもどうでしょう?あそこは昔から魔物が住み着いている危険地帯だと聞いています。あ、もし行くときは是非ご一緒させてください!」

 

新人よ、焦りは禁物だよ?

 

「なるほど。確かに怪しい場所だな。よし、明日は頼んだ……が、あまりチカラを入れすぎるなよ?まだ慣れてないんだ、ゆっくりやっていけばいい」

 

「はい、わかっています…。なんとかやり遂げてみせます!」

 

クリアはトレロにアドバイスをしたが、実際のところはかなり不安であった。

トレロのことを心配しているわけではない。初めてにしてはむしろ上出来な仕事ぶりである。

心配なのは…この浮遊城の件が大きすぎる事件のような気がしているからだ。初任務のトレロには荷が重いかもしれない…とさえ思うほどに。

 

「…あぁ、頼りにしている。 さて、部屋の『準備』をしなくちゃあな。トレロ、これからよろしく!」

 

…こうしてベルデンでの初日の夜が更けて行った。

 

「よろしくお願いします!」

 

 

 

 

 

 

……カイダ、一応よろしく!

 




はい、次からは戦う…かもしれませんよ?
あくまでチュートリアル感覚ですが…。

ご意見お待ちしております……!
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