剣姫の弟ですが何か 〜ジャガ丸君の好みは豚キムチ味〜   作:万屋よっちゃん
<< 前の話 次の話 >>

13 / 32
野球モノも書いてるけどこっちの方が書きたくなって放置しがちな今日此の頃。


アンダーリゾート

「俺たちを見捨てといてよく俺たちの前に姿を表せたな、レオン!!」

 

 

ロキファミリアがベル達の為に用意したテントの中で救出隊とベル達が向き合って話していた。

 

 

「あの状況でタケミカヅチファミリアにモンスターから逃げて無事ダンジョンを抜ける事は不可能だった。

 

桜花は千草を背負ってて戦えないし命だけじゃ追っ手を処理しきれなかった」

 

 

「ま、待ってよヴェルフ!!

 

僕がレオンさんの立場ならそうしてたよ、死にそうな人を目の前に見捨て逃げるなんて出来ないよ」

 

 

ヴェルフが自分達を見捨てたレオンハルトに対して掴みかかっていた。

 

それをベルが必死に止める。

 

 

「ベルは英雄になる男だ、そんな男があんな程度のピンチで死ぬはず無いんだ。

 

だからおれはタケミカヅチファミリアを助ける事を選択した。

 

だがパーティーを見捨てたのはパスパレード以上に禁忌な行為、本当に申し訳ない」

 

 

「あ、頭を上げてください御兄さん!!」

 

 

「ちょっとベル君、そいつはヴァレン何某の弟だぞ?

 

それを御兄さん呼ばわりとは〜〜」

 

 

ベルの場を和ませようとした軽い冗談にヘスティアはいち早く反応する。

 

ツインテールがワナワナと動きベルの両手に巻きつくとヘスティアのタックルがベルに直撃する。

 

ベルも必死に抵抗するが上手く押さえ込まれてしまい動けずにいた。

 

微笑ましい絡みに空気が和んだのを感じたレオンハルト。

 

 

「ったく、ベルが許すってんだから許してやるがお詫びとして俺の作品買ってもらうぞ」

 

 

「ベル様もレオン様もお人好しすぎるんですよ!!」

 

 

リリルカ、ヴェルフからもお許しを頂いた事で漸くタケミカヅチファミリア直伝究極奥義であるドゲザを解除したレオンハルト。

 

しかし、慣れないせいか足が痺れて上手く動けない。

 

 

「ぁぁぁぁぁあ!!ちょ、ヘルメス様何してんの!?

 

あんたアホか、止めてくださちょ無視すんなぁぁぁぁぁ!!」

 

 

娯楽好きでアホばかりの神の中でも群を抜いてキチガイと呼ばれているヘルメスがフラフラのレオンハルトを逃しはしない。

 

木の棒で足をツンツンと突いたり帽子に付いている羽で足の裏を擦ったりとやりたい放題だ。

 

その後ろでアスフィがため息をつく。

 

テントの中は最早カオスだった。

 

 

「………………みんなご飯の用意出来たから来て……………」

 

 

アイズが呼びに来た事でカオスな状況は終わりロキファミリアの遠征パーティーが入るところに集まった。

 

中にはヘファイストスファミリアの鍛治師もいるようでヴェルフが絡まれていた。

 

 

「みんな聞いてくれ、彼らは我がファミリアであるレオンハルトの友人達だ。

 

客人としてもてなしてやってくれ」

 

 

レオンハルトはレベルこそ2であるがロキファミリアでは準幹部のような存在、実力もあり権力もあるということでファミリア全員と仲は良い。

 

その後ロキ、ヘファイストス、ヘスティア、タケミカヅチ、ヘルメスファミリアによる大宴会は盛り上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リューさん、今日は救出隊に参加してくれてありがとうございます」

 

 

「クラネルさんはシルの伴侶となる方だ、それに貴方の友人であるなら私が助けない通りは無い。

 

貴方とシルの役に立てたようで良かった」

 

 

リュー・リオンこと疾風はギルドのブラックリストに乗せられている。

 

自身のファミリアが騙し討ちをくらい全滅してしまった報復行為としてその敵対ファミリアの関係者、関係者らしき人物を一人残らず叩きのめした。

 

報復行為というだけなら良いのだが流石にやり過ぎだと言うことでブラックリストに乗せられた。

 

ここに来る時もバレてはいけないからケープを深く被りエルフだとバレない疾風時代の衣装でいたのだ。

 

しかし今はリューとレオンハルトの周りには誰も居ない。

 

 

「しかし、そのケープの認識阻害魔法は凄いですよね」

 

 

「その事で神ヘルメスに恩を作った自分が恨めしい」

 

 

何を考えているか分からないヘルメスに借りを作るのはこのオラリオで最も怖い事だとリューは思っていた。

 

後で何を要求されるか、自分と友人が大変な事に巻き込まれるのでは無いかと心が落ち着かなくなるのだ。

 

 

「あはは、まぁ確かに俺もヘルメス様は苦手ですよ」

 

 

「そんな事よりも須佐能乎を神ヘルメス達の入るところで発動しても良かったのですか?」

 

 

巨大な鎧武者を纏った須佐能乎。

 

それは螺旋丸や飛雷の術と同じようなものである。

 

しかし、術としての力が不十分なのか魔力も同時に使わないと完成体には持ってけない。

 

マインドダウンする程の魔力を注ぎ込んだその効果は完全防御。

 

あらゆる攻撃をその範囲内であるならば防ぐというものだ。

 

しかし、フィンやガレスなど一級冒険者にはヒビを入れられる。

 

 

「神を二柱も含んだパーティーでゴライアスを避けつつ神を守るなんて不可能だ。

 

だからあそこは須佐能乎を発動するしか無かった」

 

 

「しかし、あれを発動した後貴方はマインドダウンだけでは無く視力も減り無事ではいられない」

 

 

一級冒険者の攻撃すら防ぐその究極の鎧は代償も大きい。

 

完成体を発動すれば視力は失明の一歩手前までいき身体のあらゆる器官がズタズタになるのだ。

 

そのデメリットをリヴェリアに知られてから発動を禁止されている。

 

まぁ平気で使うから何度も説教されるレオンハルト。

 

 

「エリクサーとリヴェリアの治癒で治してもらったよ、まぁ説教されたけど」

 

 

「本当なら私も貴方に説教の一つや二つしてやりたい所だ、だけど貴方はどんな時でも守る為ならどんな無茶ですら平気でしてしまう。

 

貴方のその心に免じて許すとしましょう」

 

 

レオンハルトの周りの女性は美人ばかりだ。

 

アイズは勿論リヴェリアや一途なアマゾネス、アホの子なアマゾネスやエイナに命と顔面偏差値は138くらいなんじゃないかと常々思うレオンハルト。

 

しかし、その中でもエルフという種族は群を抜いて美しい。

 

ハーフエルフのエイナや王族のリヴェリアの笑顔を見たときは心拍数が上がる。

 

 

「その笑顔は卑怯だろ………」

 

 

思わず顔を背けながら聞こえないように呟くレオンハルト。

 

自分はいつかの猫人に言われたエルフ好きなのでは無いかとよぎる。

 

昔同僚が言っていた握手会でアイドルと握手した時のような感情と同じだと心を落ち着かせようとするレオンハルト。

 

 

「貴方は私の手を………この血塗られ汚れた手を取ってくれた2人目の人だ。

 

いくら貴方が無茶をするといっても貴方に死なれたら私が困る。

 

我儘ですけど私の為に死なないでください」

 

 

「はい………」

 

 

手を握りながら懇願するリューの泣きそうになり赤くなった顔は破壊力満点だった。

 

それと同時にこの人を、大切な仲間を守り抜くことを決意したレオンハルトであった。

 

 

 




ふぅ、リューさんがリューさんでない気がしてならない。

あと二話か三話くらい日常だったりラブコメだったりしますのでよろしくお願いします







※この小説はログインせずに感想を書き込むことが可能です。ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に
感想を投稿する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。