剣姫の弟ですが何か 〜ジャガ丸君の好みは豚キムチ味〜 作:木野兎刃(元:万屋よっちゃん)
次回から本格的な戦闘にはいっていきます
「ヘルメス様………これは一体……」
水晶の光が美しく映える18階層、しかしその美しくしい景色は暗く淀みまるで怒りに狂っているようだった。
「ダンジョンは憎んでいるのさ、こんな場所に閉じ込めた僕達神を……………ウラノス、祈祷はどうした?こんな話は聞いて無いぞ」
先刻、ベルの危機にヘスティアが自らの神威を解放した事で18階層が変わった事をヘルメスは気づいていた。
ヘルメスは自らの眷属であるアスフィにベル達の方へ向かわせこれから起こるであろう惨事を静観する事にした。
「ったくヘスティア様が神威なんて解放するから階層主が出てきたじゃないですか」
「れ、レオンさん!?どどどどどーしましょー!!」
突然現れた黒い巨人におたおたするベル、それはレオンハルトが17階層で見たゴライアスとは異なり一回り大きくその肌も黒くより凶暴に見える。
「俺はあのデカブツ倒しに行くぜ」
エリュシデータとダークリパルサーを抜き巨人のいる方角へ向け走り出すレオンハルト。
それに続きリューが一陣の風の如くレオンハルトを追った。
「待ってくださいよぉおぉおぉお!!」
走り出したベルに着いて行くヴェルフやリリルカそしてタケミカヅチファミリア。
「ヴォールス、ありたっけの冒険者と武器を掻き集めなさい」
リヴィラの街の実質的なリーダーに指示を飛ばすアスフィ。
「何言ってんだアンドロメダ、まさかあの怪物とや「退路は既に断たれました」………………」
食い気味に話すアスフィ。
リヴィラに来る前に17階層へと続くルートまた下の階層へのルートを確認したが全て岩や大木に塞き止められ出られなくなっている。
それらを退かそうにも数時間はかかりゴライアスに襲われる、それならば倒してしまえばいいのだ。
頭数は多いし、確認する限り自身を含め一級冒険者はリューがいるし剣の鬼であるレオンハルトもいるのだ。
如何にこのゴライアスが通常のゴライアスよりも強く異常な存在であっても討伐は可能だ。
「ッハ、ったくよぉ………………おいオメェラ!!町中の冒険者を集めろ、あの化け物と一戦やるぞぉ!!
武器は腐るほどある、壊れたら交換すればいい。
連携なんて出来ねぇんだ、互いの邪魔にならねぇように暴れやがれぇ!!」
その怒号に冒険者達はそれぞれ用意を済ませゴライアスへ突撃していく。
こうしてダンジョン始まって以来の異常、イレギュラーとして神々の間で語り継がれる『ドキッ!!冒険者だらけのゴライアス討伐大作戦』が幕を開けたのであった。
決め技というか倒すシーンは浮かんでるけどそれまでの過程が思いつかないw