剣姫の弟ですが何か 〜ジャガ丸君の好みは豚キムチ味〜 作:木野兎刃(元:万屋よっちゃん)
テスト週間に入ってしまい執筆になかなか時間を割けません。
本当ごめんなさい、ちょこちょこと更新するので宜しくお願いします
「結論から言うと駄目や、認められへん」
「お願いしますロキ様!!」
ロキの自室にてレオンハルトは額を地面になすりつける極東のスタイル、土下座をしていた。
その横では団長であるフィン、副団長のリヴェリア、最古参の幹部のガレスがいた。
「そらあかんやろ、神としてもやけど家族が家を出る言うんやったら親として止めるやろ。
しかもよりよってあのドチビの所って…………あ、これは私怨とかちゃうで!?ホンマ!!」
ヘスティアとロキの因縁は有名なものであるがそれ以上にロキは認められない。
「僕も団長として認められないな、期待のホープを他所の派閥に譲るんなんて出来ない、今回の戦争遊戯を宣言したのが君だとしてもだ」
団長であるフィンはファミリアの安全と将来を1番に考えている。
今回のように中小ファミリアのいざこざに関わっている事ですら頭が痛くなる案件だ。
レオンハルトのスキルや戦闘力、そして彼自身の才能はオラリオの猛者《おうじゃ》にすら届くかもしれないのだ。
「私も認められない、レオンは何かと無茶をする。
他のファミリアにいってしまっては叱る人間もいないだろう」
レオンハルトの須佐能乎は能力こそ高いが身体的負担が大きすぎるのだ。
それ以外にもレオンハルトは散々無茶をして怪我を負ってきた、レベルが上の冒険者に喧嘩を売り骨折なんて当たり前で酷い時は腕が切れていたりしていた。
そんな世話しかかけないレオンハルトであるが独り身のリヴェリアにとって息子とも呼べる存在になっていた。
「う〜む、ワシとしては構わんのだがな………………まぁ色々考えると認めにくいわな」
ガレスもレオンハルトを息子のように思っているが可愛い子には旅をさせよという諺の如く、レオンハルト自身が強くなれるならファミリアを抜けても構わないと考えている。
昔、レオンハルトが癇癪をおこして家出をした時ホームは大変な騒ぎとなった。
リヴェリアは嗜む程度にしか飲まない酒を浴びるように飲み泥酔、アイズは無口が加速しなにも喋らず部屋に篭り、ティオナとティオネは暇なのかアイズを慰めようとするベートを袋叩…………この三人は平常運転だった。
ロキは冒険者依頼の報酬をファミリアの財産の半分にしようとしたりとカオスだった。
アイズに関してはジャガ丸で何とか復活したがリヴェリアはレオンハルトが帰ってくるまで大変だった。
ロキを殴るはベートを縛るわベートを半殺しにするわだった事を思い出すと頭が痛くなるガレス。
「何でそこまで頭をさげるんだい?」
フィンの問いに対してレオンハルトは
「友の為…………というのはただの詭弁です。
俺はこのファミリアにいる限り剣姫の弟っていう称号は消えない、剣姫の弟だから剣雄なんだっていう認識しかない。
崇められたい訳じゃ無いし、チヤホヤされたい訳じゃ無い。
認めさせたい………アイズ・ヴァレンシュタインの弟の冒険者としてじゃなくてレオンハルト・ヴァレンシュタインとして世間を認めさせたい、このオラリオに俺自身の名前を刻みたい!!」
オラリオに名前を刻む………それはベルの言う英雄になりたいといのと同義だ。
このオラリオに来る者ならば一度は夢見る英雄という称号。
アイズ・ヴァレンシュタインの弟というままでは本当の意味では英雄になれない、ただの七光りだからだ。
その気持ちを分からんでもないフィン達。
だからこそ認められない、認めたくない、君は英雄たる資質を持っている、焦らずともなれるのだ……………と。
「これはウチらがどれだけ言っても変わらへんやろな。
まぁいずれはこうなると思ってたからな…………………そこまで言うならレオン。
お前にその覚悟を見せて貰おか。
今いる幹部だと…………………そやなガレスと闘ってもらう」
レオンハルトは金色に輝く瞳をより一層輝せ一言……………
「上等!!」
それぞれの戦いが始まる中でロキファミリアのホーム、黄昏の館でも始まろうとしていた。
泥酔するリヴェリアとか見てみたいな……………