剣姫の弟ですが何か 〜ジャガ丸君の好みは豚キムチ味〜   作:万屋よっちゃん
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小話『神会〈デナトゥス〉』

神々の会合、神会〈デナトゥス〉。

 

三カ月に一度というペースで開催されただ駄弁る会合だがランクアップした者がいた場合はその二つ名をつける。

 

デナトゥスの会場に向かう廊下を少し緊張した面持ちであるくヘスティアの姿があった。

 

彼女のファミリア、ベル・クラネルは牛型のモンスターのミノタウロスをレベル1ながら討伐してランクアップしたのだ。

 

 

「よっ!ヘスティア」

 

 

「むっ、なんだ……タケじゃないか!」

 

 

ヘスティアのバイト仲間にして友人もとい友神のタケミカヅチ。

 

 

「聞いたぞヘスティア!お前の所の子供ランクアップしたらしいな!!

 

あの剣姫の記録を抜いたって事で神々の間じゃあ噂になってるぞ」

 

 

さも自分の事かのように喜ぶタケミカヅチ。

 

神とは娯楽を求める存在であるがそれ以外にも友神の子供の成長を喜ぶ優しい一面があるのだろう。

 

子供の事を褒められ満更でもないヘスティア。

 

 

「そう言えば今回はタケミカヅチファミリアからもランクアップした子供が出たそうじゃないか」

 

 

「あぁ、ヤマト・命って子だ。

 

今日のデナトゥス、俺は本気で行くぜ!!」

 

 

握り拳を作り決意を新たにするタケミカヅチを見てヘスティアも子供の為に気合いを入れる。

 

それというのも神々は娯楽を求めている。

 

ぶっちゃけると面白ければそれでいいのだ。

 

二つ名であれば痛々しい名前を好んでつける。

 

タケミカヅチファミリアのレベル2の者は二人とも脇腹が痛くなるような名前だ。

 

 

「あぁ、子供のためにもお互い良い名前を勝ち取ろう………」

 

 

ヘスティアは決意を固め大きな扉を開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほな、始めんで!!今日のデナトゥスはウチが仕切らせてもらうで!!

 

先ずは適当な所から片付けるで。

 

ラキア王国がオラリオに向け進軍…………アレスのドアホの事はスルー。

 

11階層にて新しい大型モンスター出現、ギルドで決定した名前はグリームアイズと………………

 

よし、お前ら今日のメインいっくでぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 

「いよっしゃあぁぁぁぁぁ!!」

 

 

「漲ってきたwwwwwwww」

 

 

「ふっ、俺の右目が疼くぜ………」

 

 

神々に資料が配られる。

 

其処にはランクアップした冒険者のプロフィールが書かれている。

 

神の悲痛な叫びと馬鹿にした笑い声が響き始める。

 

 

 

「ほな次はタケミカヅチファミリアのヤマト・命ちゃんやな」

 

 

「ウホッ、可愛いじゃねえか」

 

 

「お風呂好きなんだ、一緒にチャプチャプしたいお」

 

 

「漲ってきたwwwwwwwwwww」

 

 

命は容姿端麗な少女だ。

 

神々のテンションも高くなる。

 

 

「頼む!!命だけでも、命だけでもマトモな二つ名を!!」

 

 

タケミカヅチは精一杯叫ぶが神々には届かない。

 

 

「これだけ可愛いと巫山戯るのはちょっと不味いよな…………」

 

 

「真面目に付けるべきだな………」

 

 

「そうだな……………」

 

「こんなんどうだ?絶➕影ってのはどうだ?」

 

 

『それ採用wwwwwww』

 

 

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」

 

 

タケミカヅチは胃を抑えながら倒れ込んでしまう。

 

他の神も痛い痛いと笑い転げている。

 

 

「よし、次いくで…………ウチのレオンハルトやな」

 

 

「なるほど、剣姫の弟か」

 

 

「こう見るとイケメンだな………タヒれくそリア獣め」

 

 

「ウホッ、イイオトコ」

 

 

「後半の2人は後で半殺しとして………剣帝なんてどうや?」

 

 

「発言いいかしら?」

 

 

燃えるような赤い髪に男装をしていてもその美しさを隠しきれていない麗神、鍛冶の神ヘファイストス。

 

 

「なんや、ファイたん」

 

 

「ウチの子供が言うには鬼のような覇気を操るとか言うじゃない?だから、金剛夜叉ってのはどうかしら?」

 

 

「まぁちょっと痛いような気もするけど中々恰好ええな…………」

 

 

「剣姫にちなんで剣の鬼、略して剣鬼なんてどう?」

 

 

眉目秀麗な神々をも凌駕する美しさを誇る美の女神、フレイヤ。

 

オラリオの二大巨頭ということもあり発言権も強い。

 

 

「お、それいいっす!!」

 

 

「流石俺たちのフレイヤ!!」

 

 

「ウホッ、イイオトコ」

 

 

周りの神もそれがいいと賛成し始める。

 

ここに来ている男神も女神も殆どがフレイヤに食べられている(性的に)

 

 

「まぁ色ボケの言うこと聞くんは癪に触るけどしゃーないな。

 

レオンハルト・ヴァレンシュタインの二つ名は剣鬼や!!」

 

 

そしてロキは資料の最後のページをめくる。

 

其処にはオラリオ最速のランクアップ記録を塗り替えた冒険者、ベル・クラネルの姿が。

 

少し離れた所で黒いツインテールがピクリと揺れたのを確認したら無性に腹が立ったロキ。

 

 

「おい、ドチビ。

 

ウチのアイズたんですらレベル2になるんは一年も掛かったんやぞ。

 

どんな反則を使ったんや、なんやアルカナムでも使うたんか?」

 

 

「巫山戯るな、ロキ!

 

幾ら自分の胸が無いからって僕の子供に突っかかるんじゃない」

 

 

「今胸関係ないやろ!!ぶっ飛ばしたろか!!

 

あれか、スキルかなんかか」

 

 

「ふん、そんなの言われるまでもないさ!反則なんて使うはず無いじゃないか。

 

スキルなら其処に書いてあるじゃないか、疑われる筋合いなんてない!」

 

 

ヘスティアの言葉がイマイチ信用出来ないロキとベルに権限したスキルを隠し通したいヘスティア。

 

お互い睨み合う。

 

その空気に静かになるデナトゥス用に用意した会議室。

 

 

「あら、別にそんなのどうでもいいじゃない?それに、ステータスの情報を聴き漁るのはマナー違反よ」

 

 

会場の雰囲気を掌握しているフレイヤに言われてしまってはロキも反論は出来ない。

 

その後フレイヤはひとりでに帰ってしまった。

 

そしてフレイヤが「可愛い名前でお願いね」と言ったせいで男神が真面目に考えて二つ名はリトルルーキーとなった。

 

神々が帰るなかロキはヘスティアを捕まえ注意を促した。

 

フレイヤが男を庇ったのだ、という事はナニかしらを狙われている可能性が高い。

 

それだけ言い残してロキはデナトゥスを後にした。

 




はい、というわけで二つ名は剣鬼〈けんき〉です。

もう一つの異名はベルセルクさんのソードマスターを採用したいと思います。


これからもよろしくお願いします







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