ブラック・ブレット 紅き守り手   作:フルフル真

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ごめんなさい!投稿がこんなに遅れてしまいました!

少々仕事が忙しくなかなか書けない事がありました...なんとか更新していきたいと思います!頑張りますよ!


第8話

古火田朱音と名乗った少女は優雅に一礼する

聖天子と蓮太郎は真莉を見る

真莉は目を閉じ溜め息を吐く

 

真莉「時間がねぇんじゃねぇのかよ、さっさと始めろ、こっちは暇じゃねぇんだ...なんもねぇんなら俺は帰る」

 

真莉はすぐにエレベーターに戻ろうとするが蓮太郎に止められ渋々残った

聖天子は真莉の言ったことに頷き斉武に話しかける

 

聖天子「それでは会談を始めましょう」

 

聖天子は椅子に座る、斉武も釈然としない様子で渋々と座る

先に斉武が口を開く

 

斉武「蓮太郎、風の噂で聞いたぞ、天童の女狐にそそのかされて天童を出奔とは...愚かな真似をしたな、今の貴様は天童の政治家ではない、地虫の如く地を這う民警よ!俺も貴様をそう扱う、貴様も自分の分際を忘れるな!」

 

蓮太郎はポケットに両手を突っ込み剣呑な表情で斉武を見る

 

蓮太郎「ゴタゴタとうるせぇジジイだな!地位?家柄?そんなのを背後にそびやかさないと満足にお喋り出来ないってんならお前こそ大阪エリアに引きこもって出てくんなよ!俺が天童だろうがそうじゃなかろうが俺は俺だ!」

 

斉武は少しだけ思案する仕草を見せふと口元を緩めた

どうやらとりあえずは合格だったようだ

次に斉武が矛先を向けたのは真莉だった

 

斉武「お前は古火田の次期当主だったはずだな?何故このような場所にいる?」

 

それに反応したのは聖天子だった

 

聖天子「古火田の次期当主?どういうことでしょうか?」

 

斉武「古火田一族は大阪エリアでもかなり実力のある家なのです」

 

斉武はそれだけ言うと後ろに控えている朱音に首を回した

それを見て朱音は少し前に出て話し始める

 

朱音「私たちの特徴として」

 

朱音の髪が徐々に紅蓮に染まる

それを見て聖天子と蓮太郎は唖然とした

 

朱音「私たちの一族は主に戦闘になると髪が紅蓮に染まるんです、こうなっているときは戦闘能力も身体能力も大幅に跳ね上がるんです、まぁ訓練すればいつでも変えられるんですけどね」

 

蓮太郎「眼は紅くならないのか?」

 

朱音「眼?なるわけ無いじゃない、私たちは呪われた子供たちじゃないのよ?ありえないわよ」

 

蓮太郎「(じゃあなんで真莉は...)」

 

真莉「そんなことを話すためにここに来たんじゃねぇって言っただろ、いい加減にしろ」

 

真莉のイライラしたような声が響いた

斉武はやれやれと言ったばかりに溜め息を吐き思い出したかのように蓮太郎に言った

 

斉武「蓮太郎、貴様ステージVのガストレアを倒す際、レールガンモジュールを使って修復不可能なまでに破壊したそうだな?貴様、あれがどれほど大事なものか分かっておろうな?」

 

蓮太郎「なんだと?」

 

斉武「戦争はな、敵の上空を取ったものが勝つと孫子の兵法から決まっておる、兵の上から矢を射掛けた軍が勝ち、飛行機で敵の上空に爆弾を落とした軍が勝ち、衛星で敵の行動を盗んだ軍が勝ち...では次はなんだ?貴様が壊したあのレールガンは本来月面に移設して月面から地表のガストレアを狙い撃つ次世代兵器だったのだそれを貴様は...」

 

蓮太郎「待てよジジイ、仮に月面にレールガンをくっつけたとして本当にガストレアだけに使うんだろうな?」

 

斉武は小馬鹿にしたように鼻をフンと鳴らして答える

 

斉武「使うわけなかろうが馬鹿めが、貴様の想像どうりよ、すべて、次世代の抑止力の一つとして日本を世界の超大国に押し上げる布石よ」

 

聖天子「他国を暴力で脅そうと言うのですか!?」

 

たまらず聖天子は口を挟むが斉武はクツクツと短く笑いゆっくりと立ち上がると大仰に手を広げる

 

斉武「聖天子様、貴女にはビジョンがない、我々はすべてのガストレアを駆逐したあとの世界の事も考えねばならぬのだよ、日本は世界の超大国として君臨すべきなのだ、貴女も気づいているはずだ、十年前、世界の列強は国家として機能しなくなる寸前までガストレアに様々なものを奪われ破壊された、そして十年後の今、あの未曾有の災害からいち早く復興した国こそが次世代の世界のリーダーになる権利を獲得出来る。そして日本はそれを目指すべきだ!これこそが大局を見据えたグランド・デザインと言うものなのだよ!邪魔立てする者、俺に従わない者はすべて力ずくでも排除する!」

 

斉武が大きく宣言した瞬間真莉はその場から消える

その数瞬前、違和感を感じたであろう斉武の後ろに控えていた朱音ではないもう一人の無精髭を蓄え鋭い目つきをしていた中年の男も消える

斉武の首に真莉の手刀が添えられるが真莉の首にも同じく中年の男の手刀が添えられた

 

聖天子も蓮太郎も驚愕の表情を見せる

朱音も動こうとしたのか姿勢を低くし固まっていた

男は低い声で言う

 

男「相も変わらずお茶目だな、まったく誰に似たのか...だが我らのご主人様には手を出させんぞ、言うことを少しは聴いたらどうだ?真莉よ?」

 

男は真莉の事を良く知っているような口ぶりだった

 

真莉「手を出させんぞ...か、この距離でならお前が動くよりも早くにこいつの首を落とすことが出来るが...っつうかお前なに?なんで俺がテメェなんかの言うことを聞かなきゃならねぇんだよ、俺は誰の言うことも聞くつもりはない、それこそたとえそれが聖天子だろうが関係ねぇ...こいつは言った、俺に従わない者は全力で排除すると...俺は従う気は更々ない、だったら全力で潰される前にここで殺る、それのどこに間違いがある?」

 

男「ご主人様は大阪エリアの大統領だ、ここで殺されるわけにはいかない、それ故に我ら古火田一族に依頼が来た...それは分かるな?」

 

真莉「知るかよ、テメェらの事情なんざ俺には関係ねぇ」

 

斉武「やめろ、《和眞》(かずま)」

 

和眞と呼ばれた男性は驚きの表情を見せる

 

和眞「しかし...」

 

斉武「良い、俺に従え」

 

和眞「...申し訳ございません」

 

和眞は渋々真莉から離れる

 

真莉「...死ぬ覚悟はあると?っは、大層な自信だな...そんなんで俺が躊躇すると思ってんのか?」

 

斉武「思ってはいないさ、例えここで俺が殺られたとしても俺の思想を伝えてあるからな、変わりはしない」

 

真莉「...」

 

真莉の腕がピクリと動く、いつでも動けるようにと朱音と和眞は姿勢を前に倒す

 

聖天子「古畑さん、そこら辺で」

 

聖天子の一言で思ったよりもすんなりと真莉は斉武の首元から手を引いた

 

真莉「...まぁいい、今回は聖天子様の護衛が任務だ、止めておく...後で怒られるが(ぼそ)」

 

真莉は聖天子の後ろに戻った

聖天子は戻った真莉に小声で一言二言言ってまた斉武に向き直った

 

斉武「今回はこちらの護衛も《悪い》事をした、だからこれでおあいこといこうではないか?どうだね?古火田の次期当主よ?」

 

真莉「次期当主だ?誰のことだよ...俺は古畑真莉、古火田だかわけのわからん一族にいた事はねぇよ」

 

真莉はそう言う、蓮太郎は真莉を見る

蓮太郎は真莉が左腕を抑えているのに気がつく

真莉はアイコンタクトで大丈夫と告げる

 

聖天子「本当にその気を変えるつもりはないのですか?」

 

斉武「無い、俺の意思は日の本の意思!そして日の本の意思は...俺の意思だ!」

 

聖天子「.....」

 

斉武「レールガンモジュールの話に戻るが蓮太郎、それを貴様は無理な負荷を掛けてレールガンを鉄屑に変えおって...俺の夢を踏みにじったその罪、万死に値すると知れ」

 

蓮太郎「わり〜かよ、俺が性能をテストしてやっただけありがたいと思え、それに欲しかったら自分で未開領域に取りに行ったらどうだ?まだ残骸が残ってるからよ、そっちの奴ら連れてけば楽だろ?真莉のあの速度に目が付いて行ったんだ、それ相応の実力だろ?」

 

斉武「フン、まぁ俺も将たる器の一人よ、貴様らに贖罪の機会をやらんでも無い」

 

蓮太郎と真莉は2人で斉武を見る

 

斉武「蓮太郎、貴様はIP序列元百三十四位のペアを下したようだな?蓮太郎、東京エリアなど脆弱なエリアはいずれ滅ぶ、五年後、亡国の民でいたくなければ俺の元に来い、古火田の次期当主の小僧もだ、お前のその力はこんな脆弱な場所では発揮できん、俺とともに来ればそんな窮屈な思いはさせんぞ?俺とお前ら、三人で国取りをしようでは無いか、三人で盃片手に見渡す創世の風景、さぞや見物となろうぞ」

 

蓮太郎は吠え真莉は呆れたように言い放つ

 

蓮太郎「ざっけんじゃねぇぞ!エリアに帰れ!」

 

真莉「くっだらねぇ、言ったろ、俺は誰にも従うつもりも無い、それにお前なんかにそんなこと言われたって嬉しくもなんともねぇよ、つうわけでさっさと巣に帰れ、後何回も言わせんな、俺は古畑真莉だ、古火田一族じゃねぇよ」

 

斉武は執念深そうな瞳を爛々と狂気の光をたたえるが聖天子が静かにドレスの前で手を重ね背筋を伸ばし凛とした態度で斉武に言う

 

聖天子「斉武大統領、そろそろ本題に入ってもよろしいですか?」

 

斉武は毒気を抜かれたように舌打ちしあぁ、構わないと手を振った

ここでようやく非公式会談が始まった

 

 

 

それからおおよそ2時間後第一回の非公式会談が終了した

この会談で唯一の成果らしい成果は聖天子と斉武が決して相容れない水と油のような存在だと両方か理解した事ぐらいだった

 

聖天子達が帰るためにエレベーターに乗り込もうとした瞬間に男...和眞が真莉に向かって話し始める

 

和眞「真莉、戻ってくる気があるならばいつでも言え、我々は歓迎しよう」

 

真莉はフンと鼻を鳴らし振り返る

 

真莉「お前らの元に戻る?は?意味が分かんねぇ俺はここに住んでいる勾田高校の古畑真莉だ、テメェら何か知らねぇよ、誰と勘違いしてやがる」

 

真莉の問いに和眞は驚愕の事を言う

 

和眞「お前と俺達は《家族》だ、父親が息子を間違えるわけが無い、生きていてくれて嬉しいんだぞ」

 

蓮太郎「....家族だと?」

 

聖天子「古畑さん?」

 

真莉は目を瞑っている

 

和眞「お前はあの時俺たちを囮にして逃げた...そんな事はどうでもいい、ただあの後お前のことが心配だったのだ、ガストレア達はお前の方に行ってしまったからな、生きてはいないと思っていたが...生きていてくれてありがとう」

 

和眞がそう言うと真莉から尋常じゃ無いほどの殺気が溢れ出し辺りを包む

蓮太郎と聖天子にもその殺意は降りかかり2人は顔を青ざめ真莉の顔を見る

真莉の瞳は紅蓮に染まってはいなかったがその瞳からは尋常じゃ無いほどの憎しみが込められていた

 

真莉「ありがとう...だと...囮にしただと...どの口が...そんな事を言う...ざけんじゃねぇぞ...っち」

 

真莉は舌打ちしエレベーターに乗り込む

聖天子と蓮太郎も殺気から解放され冷や汗をかきながら真莉の後を追いエレベーターに乗り込む

 

エレベーターの扉が閉まる寸前に真莉はもう一度斉武達を睨む

すると和眞と朱音はこちらを見て不敵に笑った

 

 

 

帰りのリムジンに乗る頃には辺りには濃い闇が下りていた

車で長時間待たされていた延珠とアカネと夏世はと言うと

アカネは目が冴えているのか真莉にベッタリとくっつき夏世は真莉の肩にもたれて寝ている、真莉は起きているのか寝ているのか分からないが目を瞑り微動だにしない

延珠に至っては蓮太郎の膝枕されたまま気持ち良さそうによだれを垂らしながら寝ていた

 

このまま聖居に着けば無事に初日の依頼は完遂である、何事もなかったことを喜ぶべきだろうが...

 

蓮太郎が顔を上げると蓮太郎の正面に座る聖天子は膝の上で掌を重ねた美しい姿勢のまま窓の外の闇に向かって鬱っぽい表情を浮かべていた

 

蓮太郎「そんなに落ち込むなよ」

 

聖天子「落ち込んでなど...」

 

聖天子はそこまで言ってから静かに首を振る

 

聖天子「そうですね、少し...漠然と、こちらが誠意をもって話せばどんな人でもわかってくれると信じていたから...なおのことそう思うのかもしれません」

 

蓮太郎「別にあんたが悪いわけじゃねえ、斉武は菊之丞も手を焼くようなやつだ、あんたは良くやったよ」

 

聖天子は顎に手をやりながらイタズラっぽく微笑した

 

聖天子「意外と優しいんですね、里見さん、それにしても今日は驚かされることばかりでした、里見さんは政治家の卵だったり仏様を掘っていたり、新人類創造計画の兵士だったり...古畑さんに至ってはあの古火田一族の次期当主だったというではありませんか、驚きもここまでくるとこんな風に感じられるのですね」

 

蓮太郎「そういやその古火田一族ってのはなんなんだ?かなり有名っぽいけど」

 

すると目を閉じていた真莉が目を開ける

 

真莉「...古火田一族は本来対人戦闘を主とし暗殺を得意とする一族だ、物心が付いた時から戦闘よ訓練を受ける、そして5歳の誕生日の日には一族の当主が用意した生贄をその手で殺すことになっている、そうした後は慣れるまで殺しをさせられる、そのすべては大罪人だったり死刑囚だったりするがな...ガストレアが現れてからは対人から対ガストレアへとシフトチェンジしたがな...それでも殺しをやる事は変わらない、年齢を重ねるごとに多くの人間を殺しているってことだ、そんなクソみたいな一族だよ、古火田は」

 

聖天子「そんな事は無いと思いますが...」

 

真莉「そんなことがあるんだよ...古火田の特徴は」

 

真莉がそこまで言った後髪が紅蓮に染まった

 

真莉「こんな感じで紅蓮に染まる、紅蓮状態って呼ばれてたがこの状態になるとまぁ短絡的に言えば身体能力が跳ね上がる、それだけなんだがな」

 

真莉はそこまで言って運転手に止まるように指示する

運転手はその言葉で路上に止まる

聖天子と蓮太郎、アカネは怪訝な表情を見せ夏世は止まったことで目を覚ました

 

真莉「わりぃ蓮太郎、ここから後は頼んだ、ちょっとこの近くに知り合いの家があってな、ある物を取りに行かなきゃならなくてな、護衛は蓮太郎たちで頼めるか?」

 

聖天子「待っていますよ?」

 

真莉「時間は有限だろ?この後も確か政務があるだろうしな、蓮太郎、頼めるか?」

 

蓮太郎「俺はいいけど」

 

アカネ「お兄ちゃん!私も行くよ?」

 

夏世「私も行きますよ?」

 

真莉「護衛はしっかりとしないとな、音で敵の位置を把握出来るアカネと頭脳明晰の夏世、2人いればそれだけ聖天子の安全度合いは上がる、頼めるか?」

 

アカネ「ん〜、分かった」

 

夏世「分かりました、気をつけてくださいね?」

 

真莉「あぁ...蓮太郎、頼むぞ」

 

蓮太郎「あぁ」

 

リムジンは音を立てて走り去る

真莉は辺りを見渡し溜め息を吐き身体を伸ばしポキポキ鳴らす

 

真莉「くぅぅぅ...はぁぁぁ...さて、行くかぁ...」

 

真莉は暗闇の中を歩き始めた

目には憎しみの炎が灯っていた




結構好き勝手にやってる気がします...
おおよその展開は出来てるんですがクオリティの面だと...どうでしょうね
もうちょっと色々と考えて見ますね!

誤字、脱字や感想などお待ちしております!
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