今回は地の文が多いです、見づらかったらごめんなさいm(__)m
一拍置いて、場に狂乱がぶちまけられた
蓮太郎の意図を汲んだ護衛のうち数人が素早く盾になる
真莉と蓮太郎は素早く目配せをし、蓮太郎は聖天子をバンに押し込んで運転席を叩き「だせ!」と命じる
前を塞いでいたリムジンと、乗り込んだバンがほぼ同時にもう発車する
バンとリムジンが動いた瞬間再び銃口炎が光る
真莉は瞬時に反応し狙われたであろうリムジンの側に移動し飛んできた銃弾を再び蹴り飛ばす
今度はさっきの様に反らすだけでなく、確実に誰もいないところに弾く
しかし相手は対戦車用ライフルから撃たれた対戦車弾
弾いた拍子に吹き飛ばされる
真莉は落ち着いて着地しようとした瞬間それは現れた
真莉「(っ!?ちぃ!)」
両足で着地しようとしたのを変え、片手を下に向け指だけで自分の体をもう一度空中に浮く
真莉の着地地点に二振りの刃が通り過ぎる
刃が内側に曲がっている特徴的な形状をしている武器を使う者など真莉は今の所一人しか知らない
着地をしてその人物をギロリと睨むと相手もこちらを睨んでいた
真莉「...またテメェか...翔とか呼ばれていたか」
翔「...真莉...お前だけは俺が殺す!!」
真莉は未だにざわついている聖天子の護衛達に聞こえる様に声を飛ばす
真莉「おら、さっさと聖天子を追え、使えねぇテメェらでも聖天子の盾になんだろう...ってか邪魔だ、消えろ」
保脇「き...貴様ァァ...お前ら!行くぞ!」
保脇たちは真莉を睨みながら聖天子の乗った車を追った
真莉はため息を吐き大きな殺気を放ってくる者に相対した
真莉「さて、やっと邪魔者は消えたか...隠れてる奴も出て来い、どうせテメェだけじゃねぇんだろ?」
真莉がそう言うと辺りにさらに濃い殺気が放たれた
近くに来たアカネの目が紅く染まり身を低くし瞬時に飛び出せる様に戦闘態勢をとる
暗闇から現れたのは真莉が一番警戒している人物
現古火田一族当主、古火田和眞とその妻である古火田榛名だった
和眞と榛名はゆっくりと歩いて来て翔の横に並びこちらを見ていた
その目は何処か悲しそうで、それでいて何かを決心した様な目をしていた
和眞「真莉...今ばかりはこの巡り合わせを俺は恨むぞ」
榛名「お願いよ真莉...私たちと一緒に来て?その子も一緒でいいから!」
翔「俺は嫌だね!こいつだけは俺が殺すんだ!」
三人とも思い思いに真莉に言い放ってくる
真莉はフンと鼻を鳴らし目を閉じる
真莉「ッハ、くだらねぇ、俺は自分の決めた道を決して変えねぇ...例えそれが間違った道だとしても、俺は俺の道を行く...その邪魔をするのであれば..,」
そこまで言って真莉はゆっくりと目を開ける
その目は呪われた子供達の様に紅蓮に染まっていた
真莉「ただ、蹴ちらすまでだ」
真莉は右手を上げ中央に持ってくると右手の指を全て曲げる
左手は拳を握り後ろに引き腰の辺りに持って行った
右足を前に、左足を後ろに構え何時でも飛び出せる態勢をとる
和眞達もそれを見て自身の髪を紅蓮に変色させ戦闘モードに入る
和眞は真莉と真逆ではあるが同じ構えを取る
榛名は両手に中型のマグナムを持ち真莉とアカネ、それぞれに狙いを定めた
翔は変わらずに姿勢を低く、両手に持つククリナイフを交差させて今にも飛び出しそうな顔をしていた
その場にいる五人はそれぞれ動かずほんの数瞬の隙が生まれるのを待つ
時間は1分も経ってはいないだろうが体感時間的には数十分は経ったであろう緊張感が五人に訪れた
その状況に焦れたのか真っ先に飛び出してきたのはククリナイフを交差させていた翔だった
翔は真莉に一直線に向かってくる、しかしその手前で翔の行く道を塞いだのはアカネ
目を紅蓮に染め真莉に貰ったバラニウム製の特徴である真っ黒な籠手に同じく真っ黒な脚絆を付け右から来るナイフを右足で防ぎお互いにノックバックする
真莉はアカネに目配せをし自身の想いを伝えた
アカネは渋々といった表情で頷いた
それを見た真莉も同じく頷き視線を未だに動かない古火田和眞と古火田榛名に向ける
榛名は変わらず真莉とアカネに銃口を向けておりアカネはそれをチラチラと見ながら何時でも撃てるように準備をしている
真莉と和眞はお互いを見据え静止したまま動かない
どちらもほぼ隙がなく攻めあぐねていた
アカネと翔は二人ともかなりのスピードで衝突を繰り返していた
二人がぶつかるたびに甲高い金属音が辺りにこだまする
翔は両手のククリナイフを自在に操りアカネに切り掛かる
アカネはそれを見て確実に刃を躱す、躱せないと判断した攻撃だけを的確に両手の籠手と両足の脚絆で弾いていた
翔は躱され続ける事に苛立ちを募らせていた
翔「この!ちょこまかと!」
アカネ「.....」
躱す、躱す、躱す躱す躱す躱す
アカネは更に激しくなる攻撃を全て躱す
数十回に及ぶ斬り込みの中でアカネは極々一部の隙を見つけ翔の懐に飛び込んだ
翔は怒りで普段よりも僅かに大きく振り切ってしまった
その僅かな差を瞬時に判断しアカネは地面を全力で蹴り一瞬で相手との距離をゼロにした
アカネ「ッ!やぁ!」
翔「っぐ!?」
アカネの掌底が翔の鳩尾に当たり翔を後方へと吹き飛ばす
しかしアカネは怪訝な表情を作った
アカネ「...後ろにとっさに飛んだんだ...あぁもう!もうちょっとだったのに!」
翔は咄嗟の判断でアカネの掌底が当たる瞬間に僅かに後方へと飛んだのだ
衝撃を多少なりとも後ろに逃がし直撃を避けたのであった
翔はゆっくりと、しかしその目には明確な殺意を纏わせアカネの元へと戻ってきた
翔「...お前を殺して...あいつの眼の前でその四肢ぶった切ってやる!!!」
アカネはふぅと息を吐き再び構え迫る相手を迎え会おうとした瞬間...
ドッッゴォォ!!
と辺りに風圧が吹き荒れ、何かが衝突する音が響いた
アカネと翔はそれに驚きその衝撃の方を向くと
お互いの拳をぶつけ合い静止している和眞と真莉が見えた
和眞は顔に若干の笑みを浮かべている
真莉はその表情に変わりは無いが瞳の奥は殺気で満ち溢れていた
二人は弾かれるように後方へと飛び地面に着地し再び地面を蹴り拳をぶつけ合った
辺りに再びドゴォと言う鈍い音がなり衝撃が飛んでくる
先ほどはお互い静止したが今度はそうはいかなかった
真莉「っ!?」
和眞「ォォォォォオオオオオ!!!」
和眞は咆哮と共に力を更に上げ真莉を押し切った
吹き飛ばされた真莉は木々にぶつかりながら飛んでいった
何本かの木を貫通しようやく止まる
真莉「(ッぺ)」
ビチャっと真莉は口から血を吐き捨て和眞を見据えた
真莉は足に力を入れ立ち上がる
アカネはそれを見て焦り援護しようとするも
翔「はは!俺に後ろを見せるなんてな!」
アカネ「ッ...あ...」
アカネの背中から鮮血が飛び散る
後ろから背中を斬られたのだ
アカネは獰猛な笑みを浮かべてこちらを見る翔を睨みつけるが体は動かずそのまま地面に倒れこんだ
誤字、脱字は無いようにはしているんですがもしあればご報告お願いします!