死んだら明日は来るのか?   作:ピかるの低利

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前回の続きです


※読み直したらあんまりにもひどかったんで書き直しました。


飢えよ

「町での調査をした結果湯助君の目撃情報が上がった。ついでにあの蜘蛛頭の情報も出たわ」

 

「こっちも同じ感じで、湯助が路地裏に入り込んだ以降目撃されてないみたい。」

 

「私も同じ感じですー」

 

「以下同文」

 

「情報少ないけどこんなもんだよね~てか最後らへん手抜き?」

 

夜九時スミス達MON の仲間たちは町の調査を終えて本部の方で得た情報を出しあっていた

 

「ふむ、この情報だと湯助君はこの辺りにいると言うことだな」

 

その情報を受けた局長は地図にマーカーで円をつくり

それを全員に見せる。

範囲は裏路地からの半径五百メートル程の円が出来上がっていた。

 

 

 

Said out

 

 

……何これ?こんなの別次元じゃない。

 

それは、ラクネラの目の前で、今も行われているその死闘についての感想であった。

 

少し情けなくも感じるが、しかしそれは常人なら当然の事だ。

蜘蛛顔の化け物は音速を優に越す速度で地を空を駆け巡り、湯助の命を奪うために何段にも別れて急所に向かって腕を伸ばすそれをナイフや自らの腕でいなすことで防ぎ続けている。

 

 

その瞬間に繰り広げられるミクロ単位での罠のし掛け合い

 

いなすか掴むかどうにかして隙を作り相手を打倒する手口にありつくための罠。

 

それは一種の芸術のようにも見えて、夜空に消える花火のように儚かった。

 

だが、その儚さの中には重く、ハッキリとした殺意があることは間違いはなくそれが死闘であることを再確認される。

 

 

 

 

 

途中敵の動きに合わせて腕を掴み背負い投げの応用で投げ距離を開けるもまたすぐさま体制を建て直して此方にフェイントを何重にも重ね突撃を繰り返す。

 

……らちが明かないな

 

ふと、自分の持っている獲物に目を移す

 

それはただのサバイバルナイフで買った場所も何も覚えてはいないがもしものためにいつも持ち歩いている

 

言わば護身用の為の武器

 

……決定打に欠ける

 

昔の人間ならまあと言ってもごく一部なら自らの魂に物質を取り込み出し入れすると言う方法もあるが

 

それは過去のもので自分には生憎持ち合わせていないものだった。

 

……色々考えたが仕方がない

 

再び突撃する蜘蛛顔の化け物を勢いよく蹴りつけて吹き飛ばすことで無理矢理距離を開けさせ、直ぐ様瓦礫やら小石を拾い腕をしならせ投げて近付かせないように牽制をする湯助。

 

普通に投げたら考えられないような速度で向かってくる小石を多少はかすりはするが直撃はなく全てその驚異的な反射神経で見たあとに避けられそれどころか少しずつ距離を狭めていく

 

……もう少しだ来い。

 

少しずつ動きを制限されるも近付いて来る化物

 

敵との距離が五メートルほどになったところで湯助は動き出した。

 

……加速。

 

瞬時に世界から色が抜け落ち全てが止まったかのようにスローになっていく

 

満身をせず湯助は足元に力を込めて一気に解き放つ

 

その速度は最早、人智を越え神すらも置いていくほどの駿足

 

近づくと同時に体を捻らせて十の字にナイフを振るい肉を削ぐがしかし

 

それは本能敵によるもので蜘蛛顔の化け物は腕を前に出し限界までに力を入れたことによる硬質化させた事により防がれてしまう。

 

「ちっ」

 

咄嗟の機転でナイフを持ち直し喉仏に容赦なく突き立てるが、それも反射的にナイフの刃を無理矢理つかむことで防がれるが

それでも諦めず湯助は、無理矢理喉に捩じ込ませようと力を込め硬直させてできた一瞬の隙を使い足を力一杯に振り上げ相手の足裏目掛けて刈るように降り下ろす事で地面に勢いよく叩き付け、それと同時に自らもた折れ込むようにナイフを突き立てる

 

「■■■■■!!!!」

 

声にならない悲痛な叫び声と共に喉仏にナイフが突き刺さっていき

 

断末魔にも聞こえる叫び声が空間を駆け巡り辺りを響かせる

 

……終わったか?

 

ナイフをゆっくりと抜き一応のためもう一度止めを刺す為に

蜘蛛顔の心臓の部分にも同じようにナイフを突き立てると小刻みに震えるだけになる。

 

……虫の息だな

 

最早手を自由に動かすこともできないのだろう何とか足掻こうと腕を首もとに伸ばそうとも言うことを聞かず首にはその腕が届く事はなかった。

 

力なく地面に手を打ち付ける蜘蛛顔の化け物は最後に

「■……■■■■」

声にも成らない何かを言い残して次第に動くことを止めた

 

 

「終わったの?」

 

自分の背後で此方の様子を恐る恐る確認をしようとしているラクネラに近寄り安否を調べる

 

「ああ、今終わった。怪我はないか?」

 

「特には無いよ、それにしても本当に助かった。……悪いねあまり力になれなくて」

 

 

「大丈夫、怪我がなかっただけだ安心だ」

 

 

「そうかい…それじゃあ私はどこかに行くとするよこれ以上迷惑をかけられないしね。」

 

後ろを振り向きゆっくりと、この場から去るために足を踏み出そうとするラクネラ

しかし突然腕を捕まえられその動きを無理矢理に止められてしまう。

 

何事かと思い後ろを振り向くラクネラに湯助はただ一言

 

「帰るぞ一緒に」

 

いたって真面目な顔でそう言ってくる

 

「……でも私は「化け物か?」っ!」

 

 

ラクネラは否定をするために謳い文句のように話そうとするが湯助に横やりを入れられ押し黙ってしまう。

 

そんな彼女にただ湯助は優しく手を彼女の頬に添えて先程怯えていたときに零れた涙をぬぐい

 

 

「生憎、俺もだ」

 

ただ湯助は優しくそう言った

 

 

 

 

Said out

 

 

あれからスミスが自分の部下であるゾンビーナ達をつれて捜索にやって来てようやく保護されたのち、ラクネラは湯助の方で引き取ると言う形になった

 

一方蜘蛛顔の化け物の死体は回収されることなくその場から煙のように消え失せていた。

 

 

 

今回の事件が公に紐解かれることはないがこれはまだこれから起こるオゾマシイ何かの始まりにすぎないと誰もが思いそれを疑わない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、そちらはどうだい?ずいぶん派手にやられたみたいだけど。」

 

「いやー、もう最悪サーランたら躊躇なく殺しにかかるんだもの危うく死ぬところだったよ」

 

「普通なら死んでいたよ。」

 

暗い部屋の中金髪の男と白髪の女性が軽口を言い会う

 

特に特徴といったものはない、だが彼等の囲んでいる机の上においてある本には

 

[教会]

 

と、そうかかれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 




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