「~♪」
歌が聞こえた
夕焼けの空にとても似合うきれいな音色の歌だった
ぼんやりとした世界の中自分は辺りを見渡すだがどこを向いても何もなくただ目の前には大きな町外れの神社が見えているだけ。
「……夢」
初めて見る夢ではあるが何処か見覚えのある夢
その矛盾に何処か疑問をもち頭を傾けるがそれでも夢の中人じゃの目の前でただ一人でたたずむ彼、湯助
ふと
神社に一人のボロ着を纏った青年がその身から血を滴らせながら
神社の奥の方に足を引きずりながら進んでいき柱に身を任せ倒れこむように腰を掛ける
「ハア ハア ハア」
その少年の息は弱く今にも消えそうなぐらい体力を消耗していた。
……これは僕?
その少年に湯助は何処か自分と似た感覚を感じ少年に近づくがなんの反応も示さずただ虚ろな目で空を見上げていた。
……間違いないこれは僕だそれも過去のそしてこれはあの日の夢だ
湯助は確信を得るこの光景に見覚えがありこれから起こること全てを思い出す。
……確かこの日は獣に襲われそうになっていた人を救おうと身を盾にしたんだ……だが助からなかった。
僕は何時もより余計に体力を消耗してここに倒れこんだんだっけ
自分の行動一つ一つ誰かに説明をするかのように心の中で自分に言い聞かせているとふと背後にある階段から足音が聞こえてきた。
……彼女だ。彼女が来る
彼女はまだ幼い日の頃の姿で血の足跡をたどり階段を上がるとどうやら僕のことを見つけたようで迷いもせず過去の自分に走りよっていく
「おい 生きてるか?」
「……ああ」
「待ってろ今助けを呼ぶからな」
その言葉に彼は彼女の服を掴み動きを止める
「…なんだ? 」
「助けは……いら…ん」
彼女の問いにそう虫の息で返す彼をただ彼女は冷ややかな目で見つめる、それでも湯助の腕をほどくことなくその場に居続けた
「…ハア なら少し待ってろ道具を持ってくる」
すると彼は力を失ったかのように手をほどき眠りにつく
薄れ行く光景の中で湯助は彼女、スミカが階段を下りていくのをただ見つめていた。
Said out
「やはり夢だったか」
目を覚ますと鳥のさえずりが耳に入り太陽の光が部屋を薄暗く照らしていた
「服が濡れている?」
布団を慌てて剥がすとそこには見覚えのある水分でできた少女が自分に抱き付きながら眠りついていた。
「スゥ」
「スゥゥゥ」Zzz
「ふっ……もう少し寝てるか。」
布団にまた身を任せスゥ抱き込むようにまた眠りについた
冷たいはずのスゥの体がとても暖かく温もりのあるように感じた
「お休みスゥ……スミカ」
消えていく意識の中、湯助の耳に
とても聞き覚えのある声が耳に入ったその声はただ
「あぁ、お休み」
とそう頭の中で響いていた
布団ていいよねー