「帰ってこないな。」
「確かに、遅いかも何かあったのかな?」
夜遅く時計は短い方の針が八の数字を指す頃、自分達の目の前の食卓には未だ手をつけてもいない冷えきってしまった料理が並べられていた。
何故このようなことになっているかと言うと、湯助ファミーリーの一人セントレアが出掛けてからというもの帰ってこないからである。
最初はジョギングにでもいったと
一時間後には買い物と
四時間後には遊びにと
そのように考え、今に至り他の皆も不安に刈られていた。
・・・いったい何が、セントレア
皆を家に置いて外に出るために、スミスに連絡をして一人護衛を派遣してもらうように頼み、コートを着込み外に出る。
外は街灯の頼りない明かりが地面が照らし、その周囲は完全な闇と静寂が辺りを支配していた。
・・・どうか無事でいてくれ。
湯助は心のなかで必死に願う、不安を圧し殺すようにただ必死に。
Side out
暗く夜の寒気さが大いに発揮している何処かの夜空の下に二人の人影
一人は帽子を深く被り、黒のコートの男性、
隣に立つもう一人はいつぞやに見た蜘蛛頭
「彼女は?」
片方、黒のコートを着込んでいる男が問い掛ける。
それに答えるように蜘蛛頭は最初首をかしげるが直ぐ様思い出し返答する
「彼女?・あぁアレのこと、アレの調整は終わった。
後はターゲットと会わせるだけだよ。」
「そうか」
帽子の下に見える口がほんの僅かだが不気味に歪む
「と言っても私が手を加えたのはホンの一部分さ、元よりアレには素質が元々あったみたいだしね。
それよりも、そっちはどうなの計画は?」
「こっちも準備は整った後は彼とターゲットを呼び寄せるだけ」
それを聞いた蜘蛛頭は心底満足そうに頷き空を見上げ空に語りかける
「私達は元は一つから生まれた・・・獣の王から」
誰かに、まるで子供に語るように優しく
「だがそれでは足りない、それでは個を保てない」
自らの子供の頃の叶わなかった夢を語るかのように
「だから 作るのさ、悪夢を」
儚かった。
「ああ、楽しみだな・・・ヒヒヒ」
ピースは後二つそれで全てが完成される
その思いと共に二人は見上げる。何処かで同じ夜空の中、セントレアを探しているであろう彼のことを心の奥底から待ちわびていた。
Side out
暗く閉鎖された部屋
音の無い静かな部屋
少しホコリ臭い部屋の中一人の人影がうずくまっているのが見てとれる
姿に特徴的なものは下半身が馬と言うものだけで後は何もないごく普通の女性のシルエット。
「ツッッ」
ふと人影がピクリと動き出しまるで身体中に這いずり回る虫を払い落とすようにかきむしり出す
「アァァアアァ」
奇声をあげその後
頭痛がしたようで頭を急に抑える
そして彼女は頭を抱え込み小さく呟きだした
「愛してmらえないなr・・アイシテ守らreないなr・・・自分de殺さなきゃ」
狂気、それは愛に狂っていた。
・・・足りない足りない、 何が?解らない。
全部足りない、足rないと愛してくrなi・・・やだヤダヤ ダ ヤダ
一人はヤダ、暗い寒い、怖い怖い怖い怖い怖i
全部愛さnいt、一tu残らz。
何が足りないかもわからずに、ただ絶望したかのように涙を流し口を歪める
「まダ、愛siたrなイ」
暗闇に怪しく赤い眼光が光り、そして先程までの狂気が嘘のように眠りについた。