真夜中一人湯助は今夜も貞操を守りきり疲れはてた彼女達を寝かしつけ、汗を流すためシャワーを浴びる
……何処から生み出たかも解らない獣、それを悪夢から解放し解き放った罪人、その汚れた血[サーラン]それを受け次ぐ僕もただの罪人。
「何処かで生まれてくる子供に罪はないと言ってたがそんなもの……。」
……そんなもの妄言にすぎない。子供は父の背中を見て育つように、親の業はこに次がれていく。それがどんなにも残酷なことでも。
「世界を大きく変えたものが神だ。か…。」
正にその通りだろうそして僕の父も違わず神なのだろう、しかし頭に邪が付くが
「?……洗いすぎたか」
自分の体に違和感を感じて、視線を鏡にずらす、するとそこには大きく傷口が開き大量の血が出ている自分の姿が、特にひどいのはまるでなにかを嫌い掻きむしったかのようになった首の根本にできた傷、肉は削がれ骨まで
削り取られていた。
ふと自分の血だらけになっている手を見る湯助
なにかをギュッと握っている手を開くと今まで握っていた大量の血肉が粘液と共にゆっくりと落ちていき排水口に流れていく
「……。」
そして特に痛がる事もなく目をつむる湯助、すると先程までぱっくりと口を開き血を流していた傷が塞がっていく。
「ほんの2秒か、つくづく化け物だな僕は……またこの傷だけ消えなかったか。」
しかし首の根本には消えていない傷があった。
傷の周りはなにかで焼かれたかのように皮膚が爛れ中心には黒くまるで何処までも吸い込む闇のような穴がある傷
[ダークリング]
それは僕をこの世に、立てた約束を果たすまで、永遠と縛り付ける呪い
「不死なんてただ虚しいだけだろうに。」
……それにこれは、僕の罪その物だしな。
不死がなんの意味もない虚ろなものと思い知った日の事を思い出した
Side out
間だ最後の狩人として、獣を狩って間もない頃当日精神的に子供だった僕はその驚異的な身体能力に酔っていた。
自分に勝てるものなどいないと。事実その頃にいた獣はまだ力をそこまで溜めておらず、常人に毛が生えたくらいの敵、負けることも、怪我を負うこともなくただ一方的な狩りをし、いつしか自分のその時滞在していた町でちよっとした見世物となっていた
「お、狩人様が来たよ!」
そんな声と共に巻き上がる歓声と拍手全てが僕を浮き足立てていた。
「サーラン兄ちゃん頑張って!」
「サーラン勝つのよ!」
……僕は負けない僕は最強なんだ
そんな声に反応して自分の心から慢心する幼き日のサーラン
しかしこの日だけは違った。
ほんのちょっぴりのミスそれこそ良く観察すれば気づくような
相手の間合いを見余って、考えなしに突撃する。
しかし獣は瞬時に相手にわかりずらくするように収納していた腕を伸ばし、そのまま首へと腕を振るう、次の瞬間僕の体は首と泣き別れていた。
それから目を覚ましたのは三日後のことだった
辺りは瓦礫に包まれ町にいた人々は皆獣へと成り果てていた。
正に悪夢のような町に僅か三日で姿を変えたその主はただ自分の隣で傷だらけになり僕をまるで愚かな者を嘲笑うかのように見ている。
「アアア!!」
すでに虫の息の獣を持っていた埋葬の刃で刻む
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
肉をえぐり、皮膚を裂き、目玉を潰し、頭を割り、腕を折り、足を引きちぎり、そして自らの血を与え傷を塞ぎまた刻む
それが一週間を続け次第に刃は血よりも赤く染まり闇よりもどす黒くなった刃で刻むとただ獣は肉片へと一瞬にして変わる。
「……。」
その光景をただ無表情でみやるサーラン
突然鎌を背中に回し構える
「スッ!」
力を溜めて横凪ぎに振るう、するとその振るった周りにあった建物や獸が倒れていった。
首をなくし力なく倒れていく獸と共に大きな轟音をたて崩れていく建物
その光景をずっと見続けいつしか煙は消え、栄えた町はただの瓦礫の山へと成り果てるそれを目に焼き付けるサーラン
サーランは立ち上がり前えと進む無表情のままただ歩き続けた………。
Side out
「ん?朝か……。」
シャワーを浴びながら自分の過去を振り返っていた湯助に日の光が当たる。
ただ彼は傷を抱き込むように自分にバスタオルを巻き付け目をつむる
少し傷が焼ける感覚がした
「獣か」
彼は着替え外へと飛び出す。
ただ獣を狩るため。
次から第二章となります
まあお楽しみに