雪乃奇譚   作:Lチキ

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どうも皆様いかがお過ごしでしょうか?

以前感想でシリアスな話もみてみたいとご要望がありどうにかこうにかやってみました。

まだシリアスに慣れていないので今回の話は事件の推理ではなく話の雰囲気を中心に作りました。

本当はシリアスな話の中に謎が盛り込まれた推理物がよかったのでしょうけど…そこはまだ勘弁してください。

何事も慣れない事を一辺にやると失敗してしまう物なので…

今回の見どころは登場人の心象です。分かりにくいかもしれませんがもしあれなら改善点のアドバイスをお待ちしております。

他の感想もどうぞよろしくお願いします。

それでは

謎と悲しみが織りなす物語開場です。






ゆきのちゃん最後はスピード解決!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日はいつもと変わらない平凡な日常のはずだった。

 

私はその日を迎えるまで信じていた。

 

今ある日常がこれから先も続くのだと。

 

儚い幻想とも知らずにただただ信じていた‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1人きりの部屋、

 

1人きりの食事、

 

母の反対を押し切り始めた一人暮らし。

 

後悔はしていない。

 

だって、あの家にいても私はいつも1人だったのだから。

 

 

どんなに近くにいても、私とあの人達は周りに誰よりも離れている。

 

それなら1人でいたほうがましではあるし、好ましい。

 

学校にいても私は1人きり。

 

教室にはクラスメイトがいる。

 

授業が始まれば先生だってやってくる。

 

それでも私は1人きり。

 

別になんとも思いはしない。

 

これはいつもの光景。

 

何も変わりなくとてもくだらない、いつもの光景だもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後になれば私は足早に教室を出る。

 

鍵を開け部室に入った私は誰もいない空間に腰を落ち着ける。

 

誰よりも早く部室にやってきた私はここで彼と彼女を迎え入れる。

 

新しい紅茶を用意して、電気ポットのスイッチを入れる。

 

これで準備は整った。

 

後は本を読みながら待つだけ。

 

電気ポットから微かに白い湯気が立ち込める。

 

もうしばらくすれば彼女がくるころだろう。

 

奔放な笑顔で、優しく微笑むスキンシップがややうっとおしい彼女が。

 

それからしばらくすると彼も遅れながらにやってくる。

 

気怠そうな猫背に濁った瞳の彼が・・・

 

そういえば、私と彼女は自分のカップを持参ししているけれど彼の紅茶は今も紙コップ。

 

いい加減彼のカップも用意しようかしら。

 

・・・深い意味はないのだけれどいつまでも紙コップでは経済的によろしくない。

 

男物のカップなんて買ったことがないのだけれど、どういう物がいいのかしら?

 

以前彼女の誕生日プレゼントを買った時、私が初めに選んだ品々は彼に駄目だしされている。

 

誠に遺憾ね。

 

貰ってうれしいのなら使うのに実用性を求めるのは当り前だというのに…

 

でも、そうね。今度は彼女にお願いして一緒に買いに行きましょう。

 

きっと私1人よりもいい物が買えるはず。

 

そこでふと自分が笑っているのだと気づき驚く。

 

誰かに物をあげるだけだというのに何が面白いのか?

 

人に渡す物なら真剣に品物を見定め機能的、実用的で長持ちする物が好ましい。

 

それがそれまでの私の考え。

 

でも今考えていたのはきっとそれとは別・・・

 

それがなんなのかうまく言葉にできないけれど、不思議と不快ではない。

 

人は変わることができる。変わらなくてはいけない。向上し自分を高めてこそ人は人足りる。

 

この変化が向上なのかそれとも別の何かなのか…

 

まだこの気持ちに正確な名前は付けられないけれど、ただ言えることは私はこれを好ましく思っているということだけ。

 

 

 

 

 

 

 

そんな事を考えていると廊下を走る靴の音が聞こえてくる。

 

コツン、コツンと早足に近づく足音が心地の良いリズムを刻む。

 

この足音は彼女のもだろう。

 

もう少し、あと少しで彼女はいつものようにあの扉を開くだろう。

 

そうしてまた今日もいつもと同じ暖かなあの空間が訪れる。

 

今日はどんな話をしようか、彼が来たらどんな事を言ってやろうか、依頼人は来るのか、またあの小説モドキを読まされるのは勘弁してほしい。

 

私は信じていた。少なくともこの時までは・・・

 

今日も明日も昨日と同じ3人だけの奉仕部、時折来る依頼人。そんな当たり前が送れるのだと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それがまさかあんな事になるなんて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだ見ぬ彼女は扉を開けると焦った顔を私に見せる。

 

それは暖かな笑みでも優しい笑顔でもない。

 

そした開口一番にある事件を告げる。

 

それが悲劇の始まりとも知らずに、私はいつものように本を閉じ、いつものように立ち上がる。

 

事件のあるところに私がある。だって私は探偵なのだから。

 

そう、私は探偵。

 

事件が起これば誰より早くそれを解決する名探偵。

 

 

 

 

 

でも、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は何もできなかった・・・

 

 

探偵は警察でもなければ医者でもない。

 

 

私にできる事なんてない。

 

 

探偵は事件を解決できる。でもそれは逆に言えばそれしかできないという事。

 

 

私は手を伸ばせない。

 

 

事件を未然に防ぐことも、被害者を立ち直らせることもできない。

 

 

私は何もできなかった・・・

 

私はあまりにも無力だった…

 

 

 

 

 

迷宮なしの名探偵、氷の女王

 

私を評する言葉は数多い、それは尊敬であり畏怖であり称号であり成果だった。

 

 

なんて滑稽なのかしら…誰がどんな名前を付けても私はただの無力な少女だというのに…

 

 

 

彼女足音が近づいてくる。

 

本当は待ち望んだ音のはず。でも、その足音が何より怖い。

 

忌々しい事件が始まってしまう。

 

彼が被害者として大きな傷を背負うあの事件が始まってしまう。

 

 

 

 

贖罪の言葉はもうない、懺悔の時間は終わってしまった。

 

 

これから起こる事件は暖かな空間も優しい笑顔も心地の良いやり取りもないただの悲劇。

 

 

探偵は私、

 

彼女はエキストラとして

 

彼は被害者として

 

物語は始まる。

 

 

 

 

私は雪ノ下雪乃。

 

誰もが認める名探偵。

 

悲劇が待とうと自身の感情を壊し、騙し、押し殺す。

 

目の前に起こる事件を解決する、それが私の役目。

 

 

足音が扉の前でやむ。

 

忌々しく私達に大きな傷を残した。何より彼を傷つけた悲劇が惨劇が幕を開ける。

 

 

美しいほど狂おしい世界(狂気)が待っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ、事件を始めましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結衣「ゆきのん大変、悪質なストーカーに追われてるヒッキーがグラウンドを全力で走ってるよ!」

 

 

雪乃「なんですってッ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平塚「うおおおおおおおおおおおおおお比企谷うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!私と結婚しよう比企谷!君の将来の夢は専業主夫なのだろう、なら私と今すぐ結婚しよう籍を入れよう子供を作ろうであはないか!私は外で働き八幡が家を守るまさに完璧だろ!収入はある程度安定してるし貯金だってある、八幡に不自由な思いはさせないだから結婚しよう結婚結婚結婚!そうだな本当は一軒家に住みたいところだが手ごろなマンションを借りるのだっていいなッそうだ八幡は確か猫を飼っていたななら動物OKのマンションにしようそうしよう。2人きりの愛の巣で愛を確かめ合おう!あなたは何もしなくて大丈夫全部私に任せてくれればいいから!初体験だろうとなんだろうとしっかり私がリードしてやろう!何も怖い事なんてないさ、八幡はただ天井のシミでも数えていればいい、そうしたらあっと言う間に終わるから!!大丈夫!痛くしないぞ!全部私に任せてくれ、大丈夫だから。大丈夫だから!!本当だから本当の本当に大丈夫だから先っぽだけ先っぽだけ、ちょっとチクとしたらあとは大丈夫だから心配はいらない!一度ヤってしまえば後は本能に任せて毎晩お互いを求め合おう!そしてゆくゆくは2人の愛の結晶を作ろうではないか!!やっぱり初めは男の子がいいが別に女の子でも問題ない、なんなら2人ともつくろう!八幡が望むのなら2人と言わず何人でも作ろう静頑張る!男の子は君のように不器用ながらも優しい子に育ってくれるだろう。女の子でも素敵なレディーになる事だろう!私達2人の子供なんだから余計な心配はいらないな!君はきっと素敵なお父さんになってくれるだろう。君の義妹さんへの愛情は人一番強い、その愛情は子供に注がれても変わらないさ!きっといいパパになるだろう!いやでも行きすぎは何事にも問題があるぞ!でもでもそれ以上に私を愛してくれるのにはなんの問題もないから!どんなに行きすぎでもバッチコイ!ウェルカムだから!ああ、今から楽しみにで涎が・・・もとい胸が高鳴るよ!そういえば君は良く由比ヶ浜の胸を見ていたな。結婚したばかりなのに他の女に目が行くなんて君はいけない男だ・・・いくら八幡でも浮気は絶対に許さないぞ!!!!!!!!!!!!それにあんな物を見ずとも私の胸なら見るなり触るなり、その・・・すすす吸ったり噛んだりしてもいいんだぞ!なんなら君のアレを挟んだりだってしていい!この胸を好きな風に弄んでも構わん!!胸だけではなく私自身も好きなようにしてもかまわないぞ!八幡がどんなにマニアックなプレイが好きでも私は引かないしどこまでも付き合ってやる。SM、ハード、コスプレ、露出、無理矢理が好きなら乱暴にしたってかまわない♥キャハッ♡

さあ、そうと決まれば今すぐホテルに行こう!いいや私の部屋に行こう!なんなら今ここでヤってしまっても構わない!!!!!!!!!!!

でも分かってるよね?もしも、もしも、八幡なら絶対にないと信じているけどもしももしももしももしも浮気なんてしたら許さないんだから!相手が雪ノ下でも由比ヶ浜でも誰であろうと許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない!!!!!!!!!!!!!!!

こんなにも八幡を愛しているのに裏切るなんて許さない!?!?!?

でも大丈夫私はちゃんと分かってるよ?八幡はそんなことしないよね?ね!?もしも仮にそんなことするんなら八幡の事だからきっとやむおえない事情があるんだよね?君はまたそうやって自分を犠牲にして誰かを救おうとするんだよね?そうだよね?そう、全部悪いのは相手のメスが全部悪いんだ…優しい優しい私の八幡に近づこうとするメスなんて全部全部全部!いなくなればいい!!

・・・そうだなんならいっそそんなメス共に八幡が傷つけられないように八幡を私が保護しよう!!鎖で手足を縛ってずっとずっと同じ家で過ごそう!!そうだそうすればいいんだよ!そうすれば世界の全部から私が八幡を守ってあげられる!なんて完璧な計画なんだ!我ながらあまりの完璧さに笑いが止まらないよ!

ハハハハハハは八はハハハハハハハハはっハハハハハハハハハハは八はハハハハハハハハはっハハハハハ!!!

ハハハハハは八はハハハハハハハハはっハハハハハ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

安心して

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハチマン?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワタシトケッコンシヨ?

 

 

 

ぅおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお八幡ぅおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 

 

八幡「うわあああああああああああああああああああああああああ!?!?!?!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ピーポー

 

 

 

                 ピーポー

 

 

 

 

                                ピーポー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして一人の少年の心に大きな傷を残し事件は無事解決した。

 

 

 

 

 


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